若狭敬一のスポ音

血圧が上がるプロ野球の監督。唯一報われる瞬間とは?

2002年から2003年に中日ドラゴンズを率いた野球解説者の山田久志さんが、10月12日放送の『若狭敬一のスポ音』に出演しました。

日本に12人しかいないプロ野球の監督。勝っても負けても批判されてしまう辛い監督の心境を語りました。

全然違うコーヒーの味

山田さんは監督時代、毎朝スポーツ新聞に目を通していたそうです。

中日スポーツには『ファンの声』っていうコラムがあったんだよ。それが結構目立つところにあるんだよ。だいたい3人か4人。多くて5人の意見が載ってる」

新聞には様々な意見が書かれていて「核心を突かれてる時もある」と振り返る山田さん。

「コーヒー飲みながら見るじゃない。勝った翌日と、負けた翌日ではコーヒーの味が全く違うわけよね。負けた日は朝の目覚めはよくはございませんね」

そして試合後、シャワーを浴びて一息つくと、監督の頭にはいろいろ浮かんでくるそうです。

「あそこはエンドランじゃなくて、送らせた方が確実だったかなあ。あそこは次のバッターにプレッシャーかけすぎたかなあ、とか反省するわけですよね。
勝っても負けても反省点は何か所かある。それを次の新聞に的確にバチーッと書かれてる時には…」

的確な意見にはちょっと凹んだそうです。

だから血圧が上がる

「監督って迷った時は絶対ダメだもんね。ゲームで迷いが生じた時には、確率的に絶対いい方には出ないね。
走らそうかな、送らそうかな。いや待て待て、ここは打たせよう。いや、やっぱり待たせようとかって、監督って一球づつ考えてるんですよ」

例えば自分のチームが守りの場合、キャッチャーが次、どのサインを出すか?ピッチャーはどんな状態か?守備陣の位置は?など、一球一球考えるそうです。

「だから血圧上がってくんですよ!」と声を大にして言う山田さん。

今なら凄いチームが作れる

あの時、こうすればよかった。
あの時、こうやったらもっと良いチームになっていた。
今も思うところはいろいろあると語る山田さん。

ドラゴンズの監督を辞めてからも、野球解説者、ワールドベースボールクラシック日本代表のコーチ、沢村栄治賞選考委員などを経験しています。

野球の造詣について日々深みは増しますが、身体がついていかないとのこと。

「身体が元気で、いろんなものをインプットしてるこの頭があれば、恐らく凄いチームを作れるだろうね。
監督は身体が元気でなけりゃ!監督の元気のなさを、選手は敏感に感じるよ。
選手は凄い敏感だから、気をつけなくちゃいけない。だから監督はね、いっつもあそこで、しゃんとして立ってなくちゃいけない」

本当に監督とは大変な仕事です。

「監督はいろんな事を全部を引き受けなくちゃいけないし、選手の防波堤にもならなくちゃいけないしね。
監督やって『ヨッシャー!』っていうのは何回かしかない。リーグ優勝とか日本一獲った時、あれこそ監督冥利だと思う。後は何もないと思う」

監督の胴上げの意味

実は山田さんの長い野球人生の中で、選手として、そしてコーチとして胴上げされたことはありますが、監督としてはありません。

「監督の胴上げって、どんな心境なんだろうね。最高なんだろうね。凄いことだと思うよ、あれ。

空中に、ボーンと一回上げてもらったら、今までの嫌な事がバーッと吹っ飛んで、二回目はもっと吹っ飛んで空っぽになって、最後は良かった~、みんな、ありがとうってなるんだよ。あの胴上げは、監督の今まで嫌だったものを忘れさせるんだよ」

「泣けるな~」と思わず返す若狭敬一アナ。

最後に「監督は、あの胴上げされてる時に、そんなことを考えてるんじゃないかと思うよ。あの胴上げは嫌なことが全部飛んでいく瞬間だと思う」と語る山田さんでした。
(尾関)
 
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