若狭敬一のスポ音

菊池雄星は大丈夫?山田久志が考える「メジャーでダメになる投手」

野球解説者の山田久志さんが、3月23日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』に出演し、シアトルマリナーズ菊池雄星投手について語りました。

山田さんは菊池投手のメジャー進出に心配していることがあるそうですが、それはいったい何でしょうか?
聞き手は若狭敬一アナウンサーです。

[この番組の画像一覧を見る]

菊池雄星と長谷川滋利

山田「大賛成。自分はメジャーに行くんだと決めた時から彼は英語を勉強してたからね。今では英語がペラペラまでいかなくても喋れる。ダブったのが、私がオリックスの時にコーチやってた長谷川」

長谷川滋利投手は1990年にオリックスに入団。1997年にオリックスからアナハイム・エンゼルスに移籍しました。2002年にはシアトル・マリナーズへ移籍。2006年1月に引退しました。

オリックス入団時の背番号は山田さんと同じ17でした。

「本当はあれ(17)は永久欠番なんだよ」と声を大きくする山田さん。

「僕も子供心に、あれ?17番すんなりあげちゃったんだ、と思ったんですよ」と若狭アナ。

山田「あげたんじゃないんですよ!長谷川がどうしても17番が欲しいって球団の社長から直々にお願いされたんだよ。断れなかったのよ。
この間も臨時コーチに行った時、長谷川と会いましたけどね。
『お前は17番の値打ちを落としたねえ』って、一応言ったよ」

意外と根に持つ山田さんです。
 

食事は外国人選手と

山田「俺の17番はと思いながら、『まあメジャーに行ったから許してやるわ』って言いながら。だけど、彼も英語からスタートしてたから」

当時のオリックスの外国人選手はニール、D・J選手などがいました。
一方、日本人選手ではイチロー選手、田口壮選手と後にメジャーに行くことになる選手が活躍していました。

山田「彼だけはその外国人の枠に入っていって、一緒に食べたり、いろいろ英語でコミュニケーション取ろうとしてた」
 

立派なメジャーリーガーに

当時、長谷川投手はメジャーに行きたいは言わないまでも、行きたいとチラつかせていたそうです。しかし山田さんはメジャーでは無理だと思っていたようです。

山田「だけど彼なりに頑張ったね。本当に頑張った。もう立派なメジャーリーガーだったもんね」

長谷川投手は2003年メジャーのオールスターゲームにも選出されました。

山田「菊池は長谷川より、もう一つランク上でしょうから、成功する可能性は高いと思うんだ。でもこの間ニュースで見た時には、ちょっと肥えすぎじゃないかなと思ったね」

菊池投手の体重を心配する山田さんでした。
 

危険なピッチャーとは?

「急に大きくなったね。あれ怖い」と言う山田さん。ピッチャーが太ると何が良くないんでしょうか?

山田「長続きしないね。自分の身体を持て余すもん。
松坂大輔がそうだったでしょ?行った時は細かったけど、大きくなりすぎて故障につながった。急に大きくなったらダメなのよ」

大谷選手については、だんだん大きくなったものの、後はもう付けないこと。
ダルビッシュ選手は付けすぎて失敗だそうです。確かにダルビッシュ選手は以前に比べると筋肉隆々です。

先日引退したイチロー選手はもちろんですが、ドジャースの前田健太投手も細いです。

「特にピッチャーで大きくなっていく人は危険信号」と山田さん。
 

球団に不満は言わない

話はここからメジャーのユニフォームの話題へ。

山田「メジャーのユニフォームの生地はそんなに良くないんだよ。日本の方がよっぽど良い。皆さん、勘違いしないで下さいね。メジャーの人はユニフォームとかに無頓着です」

メジャーの夏のユニフォームは日本みたいに通気性が良くないそうです。若干薄くなっている程度なんだとか。

山田「メジャーの選手は何が凄いかって、球団から与えられたものに関しては絶対文句言わない。スケジュール的なものも言ったことは必ずやる。不満があれば直接、球団には言わずに選手会に持っていく」
 

選手会の違い

山田「メジャーでは選手会っていう事務局、大きな弁護士の集まりがコミッショナーと喧嘩してくれる」

日本でも選手会はありますが、野球界に大きな影響力があるとは言えません。
今年、出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化しようと「現役ドラフト」を提案しましたが、球団側は特に反応しませんでした。

山田「それはそうだよね。今の日本の選手会は頑張ってんだけども、どちらかといえば自分たちのためにやってる。
例えば日本野球機構とタッグを組んで野球を良くしていくんじゃなくて、こっちの要望だけはどんどん出すけども、そっちの受け取れません、だから、互いにやってかなくちゃいけない。
メジャーはそう。メジャーはコミッショナーも選手会の所まで降りていくから。選手会もコミッショナーの言うことは聞くの。スケジュールなんか30何連戦でも絶対、文句言わないよ。

日本だったら6連戦とか9連戦で選手会は文句言うでしょ?アメリカでそれだったら162試合消化できないですよ。そういうのには一切文句言わない。ユニフォームがペラペラだろうが、グラウンドの状態が悪かろうが、雨だと3時間、4時間でもじーっと待ってるし」

日本だと早い段階で中止が決まりますが、アメリカは雨だと何時間でも待つため、試合終了が日付をまたぐ時も出てきます。
菊池投手も、こういうメジャー式に慣れなければいけないと言う山田さん。
 

菊池は10勝

山田「雄星が最初のピッチャーのキャンプに行った時に、練習時間が短いのにびっくりしたって談話だったじゃん。1時間ちょっとで終わりだから」

若狭「1時間10分。私の公園の草野球の自主トレとちょうど一緒。草野球のおっさんと一緒ですもん」

菊池投手が何勝あげるかという質問には…

山田「私は故障がなくてローテーションに入れば10は勝つと思う。何でかって言ったらね、メジャーで左ピッチャーで良いのは限られてるんですよ。メジャーも左不足なんですよ。

菊池は球種がちょっと少ないかなという心配はあるけども、マリナーズの打線次第で上手くいけば二桁。
ただ、ちょっと強いチームが多いよ。アメリカン・リーグは強いよ。だけど期待しましょう」 
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
この記事をで聴く

2019年03月23日13時19分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報