若狭敬一のスポ音

大谷ノブ彦がお伊勢参りで悟った、礼儀正しい人ほどおっかない理由とは?

CBCラジオ『若狭敬一のスポ音』内で放送している「大谷ノブ彦のキスころ濃縮版」。

1月12日放送分では、ダイノジの大谷ノブ彦が1月8日に行ってきた伊勢神宮について熱く語りました。
人生初の"お伊勢参り"だそうですが、何やら得るものがあったそうです。

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初めてのお伊勢参り

大谷はまず、伊勢神宮内宮に近い観光スポット「おかげ横丁」で食べたコロッケに感動していました。

「豚捨(ぶたすて)コロッケ、めちゃくちゃ美味いですねえ。衣はサクサク、中は良い塩梅」

豚は捨てて、牛一本で勝負するというのが店名の由来だそうです。

大谷「私、初めて人力車の方に顔を指されまして。『あ、DJ ダイノジ!』って。で、その人のこと、ちょっと好きになっちゃって人力車乗りましたもん。
地元の方だったんですけど『ちっちゃい時は、住んでるとこがこんな凄いとこだと思わなかった』って」

その伊勢神宮の凄さを実感した大谷、おかげ横丁でコロッケを食べ、人力車に乗って考えたことや、疑問に思って後から調べたことを熱く語りました。
 

お伊勢参り最優先

大谷「江戸時代は脚力凄いですね、江戸から伊勢まで半月ぐらいで片道行けてた。
当時は他藩に行くには凄く規制が厳しかったのに、お伊勢参りならOK。かなり緩かったんですって」

お伊勢参りした後は大阪で観光して帰るコースもメジャーだったそうです。
またお伊勢参りは生活の上で優先され、店の奉公人が「お伊勢参りに行く」と言うと、主人も止められなかったんだそうです。
 

江戸時代からあったクラウドファンディング

大谷「何かやりたいことを提示すると賛同者がお金を支援してくれる。賛同者にはその分、リターンもあるって、例えばコンサートだと楽屋に入れるとか出演者と会える。そういう形で有名、無名に関わらず夢を叶えることができる。それがクラウドファンディング。

日本人は寄付の文化がないからクラウドファインディングは根付かないと言われてたんですけど、いやいや、このお伊勢参りこそ、寄付の塊だったんですよ」

お伊勢参りに行くと言っても当時は莫大なお金がかかります。
そこで「伊勢講(いせこう)」という20人ぐらいの町のコミュニティでお金を積み立てて、毎年、くじで当たった人がお伊勢参りに行けるという仕組みを作っていました。
この伊勢講は江戸時代に全国に広まり、明治以降も続いたそうですが、戦後にGHQが伊勢講をギャンブルの一つと見なして禁止されてしまったそうです。
 

山梨に今も残る無尽

大谷「要するにクラウドファンディングです。その代わり、行ったやつはお土産を買ってこなきゃいけないし、町のみんなの分もお参りしてこなきゃいけない。これがリターン。
実は日本人はクラウドファンディングを江戸時代からやってる」

江戸時代には伊勢講のような「無尽(むじん)」というものも頻繁にあったそうです。
これもコミュニティで積立をしていて、伊勢講との違いは積み立て金は何に使っても良かったそうです。月に一回程度の飲み会をしながら、誰が積立金を使うか相談したんだとか。

大谷「無尽は今も山梨が残ってるんですよ。どんなものより無尽が優先されるんですって。『今日、無尽なんで』って言うと残業しなくていいんですって」
 

おかげ

大谷「そうやって人から恩をもらって行くのがお伊勢参り」

普通、神社で手を合わせる時は、こうなりますようにとお願いをします。
しかし伊勢神宮では、感謝しなければいけないそうです。

大谷「おかげ横丁ってそういうことなんですよ。神様のおかげで今こうやって生きていられますっていうこと。それが超面白いなと思ってね。
実は、そもそも私たちは幸せなんだから感謝しなきゃいけない。感謝に気づくのがお伊勢参りなんですよ」

お伊勢参りに出させてもらった人は、旅の途中で自分一人で生きているんじゃない。周りのみんなのおかげで生きていられるんだと気づいていく…。

大谷「…と神社で手を合わせながら考えてる時に、そういえば昔から礼儀正しい人ほどおっかないなとずっと思ってたことに気づいたんです」
 

礼儀正しい人

「怖い人ほど礼儀正しくないですか?」と大谷。

ダイノジとして芸能界に入り、ビートたけしさんの前説が決まり、挨拶に行った時のこと。

大谷「俺らがペーペーの時に、あの憧れのたけしさんがわざわざ立って、こっちまで来て深々と『今日はよろしくお願いいたします』って。
そん時、なんてビートたけしっぽいんだと思いながら、でもあの挨拶、怖ええなと思ったんですよ」

ダイノジの所属事務所の社長も「いつも会社のためにありがとう」と深々と挨拶をするそうです。

大谷「『とんでもないです』って言いながら、いなくなった瞬間、ゾゾッとするんですよ」
 

誰かに生かされている

もの凄い礼儀正しい人ほどもの凄く怖いということを、ビートたけしさん自身「振り子の理論」として言っているそうです。

大谷「これ、どういうことかなと思ったら、やっぱり偉くなる人って、自分一人で生きていってないってことを知ってるんじゃないか。
自分一人の力で上がったわけじゃないし、いつ自分の地位が下がるかわからない。だから他者の力を馬鹿にしちゃいけないし、感謝を持たなければいけない」

だから武志さんみたいな人は敬虔だし謙虚だし、常に学ぼうとするし。人間社会って他人の力によって生きてるんです。自分も誰かに生かされてる。今回、伊勢神宮に行ってそれを強く感じました」

お伊勢参りで感謝を学んだ大谷ノブ彦でした。
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
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2019年01月12日14時03分~抜粋

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