工作太朗のラジオボーイ

無名をアピールし続ける芸人"工作太朗"、リスナー工作は成功するのか!?

名古屋で活動するピン芸人・工作太朗によるラジオ番組『工作太朗のラジオボーイ』が4月7日スタートしました。

まずは自分自身を知ってもらおうと、芸名の由来やこれまでのいきさつを説明する工作太朗。
ほとんど無名な芸人が果たしてこの日をきっかけに、本格的なラジオパーソナリティとなれるのでしょうか。そんなドキュメンタリーの序章です。

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緊張してることを理解いただきたい

新番組は「お菓子はいつも鹿せんべいです」との言葉で始まりました。

「ぬるっと始まりましたね。生放送の始まりはこんな感じなんですね。生は今日初めてです。どうなるんでしょうね?皆さんスタッフさんが、ただただ不安な顔しかしてません。
ひとつ言わせてください。一番不安なのは僕ですから」

とスタッフに訴えます。
実は3月まで出演していた初のラジオレギュラー『ワンチャンマイク』は収録番組でした。

「皆さん、緊張感があるのかないのか、よくわかんないふわっとした感じで始まってるというところだけ汲み取って、初回緊張してるということを理解していただきたいと思います」

リスナーにも訴える工作です。
その名の通り、スタッフと聞き手に、何かと"工作"します。

2時間もつのか?

工作太朗は、まだ芸人としてもほとんど無名で、ラジオパーソナリティとしても半年前にデビューしたばかり。
しかも40分の収録番組でデビュー後たった半年で2時間の生放送に格上げです。

「いまこの時間に聴いてる人たちが『何、コイツ』と思ってないのか?2時間もつのか?っていうところが非常に不安なんですけれども」

放送が始まって、まだ3分ほどしか経っていません。
しかもこの番組にはアシスタントがいません。たったひとりで完走しなくてはならないのです。

工作太朗は何者なのか?

工作太朗は名古屋を中心に活動している"どっかんプロ"所属、芸歴4年目のピン芸人。芸人の世界では超若手だそうです。
同じ土曜日に放送されている『酒井直斗のラジノート』の酒井直斗はどっかんプロの先輩にあたります。

酒井直斗は芸歴9年目。それでもまだ「若手」と言われるのが芸人の世界。
芸人は名前が売れてなんぼ。世間に名前が浸透するまでは時間がかかります。

ここで芸歴4年目の工作がどれぐらい無名なのか?を普段のネタを使って説明しました。

「営業先のハウジングセンターとかでネタとかやったりするんです。100人ぐらいのお客さんがいるとします。工作太朗知ってる人って聞いても誰も手を上げない。
マイクの入り悪いんですかって言って、聞き直します。工作太朗のことを知らない人って聞くと、100人全員の手が上がる。
正直なことが人を傷つけますよ、と。そういう掴みが絶対に鉄板なほど"無名"です」

これから有名になって行きたい、とさらなる"工作"を企む工作です。

先輩につけられたダサい芸名

「工作太朗って、ダサい名前だと皆さん思ったでしょう。俺も最初、自分でつけてダサっ!と思ったよ」

この名前は事務所の先輩につけてもらったんだそうです。つけたのは酒井直斗よりもさらに重鎮の先輩、芸歴18年目のロコモコボンゴというコンビのフィッシュさん。

「名古屋だったらもう全員が知ってるでしょう。ロコモコボンゴのフィッシュを知ってるよっていう人?あれ?マイク入ってます?っていう状況になってないといいですけどね」

持ちネタに先輩を入れ込んで工作します。

芸名の由来

工作太朗の本当の名字は「松本」、いたって普通です。
芸人を始める時に、個人名ではパッとしないから芸名を決めたほうがいいと言われたそうです。

「こういうものは、一番売れてる先輩に決めてもらうのが一番いいんだから、俺が決めてやるって言われて。そうなのかな?と思いながらも先輩だから逆らえないからね」

そこで出されたのが、ふたつの芸名。

手先が器用だから「工作太朗」。
福岡出身だから「とんこつ兄さん」。

両方ダサいと思いながらも、ハサミでチョキチョキやって営業がもらえそうな「工作太朗」に決めました。

「家に帰る途中で、工作太朗も悪くないな、と僕の中ではだんだんしっくりきたわけです。帰ってTwitterで工作太朗で行きます、よろしくお願いします、とみんなに拡散したわけですよ。
次の日、その先輩に『工作太朗って名前にして、本当正解だと思います。これから先輩のおかげで売れるかもしれませんので、この恩は一生忘れません』と言ったら『ごめん、昨日のこと、酔っ払って何一つ覚えてない』って言われた」

芸歴18年の41歳の泥酔したおじさんに決められた芸名が「工作太朗」でした。

「そんな工作太朗って名前を、4年間抱えてここまでやってきました。そんな名前だから、仕事も全然入ってこねえでやんの」

奇跡が起きる

芸人になったものの「地上5メートルをずっとフライングしてる飛行機の状態だった」という工作。昨年の秋に奇跡が起きます。

「なんとCBCラジオのオーディションに選ばれた。名古屋のいろんなタレント事務所とか歌の人とか一般人も募集した中でですよ。しかも3枠しかない中を唯一芸人で選ばれたんです。もう超奇跡ですよ」

その『ワンチャンマイク』は3月で終わりました。

「これで俺の運も尽きたかと思ったら新番組が始まった。これは、もう明日死ぬんじゃないか?全部運使い切ってる感じがあるんですけれども。僕の中ではわらしべ長者みたいな感じ」

ここで噛んじゃダメだろ

「ゆくゆくは、せめてタワーマンションに住めるようになりたいな。いやいや、何言ってんだこいつ、ってそんな驚かなくていいでしょ?だって芸人って一攫千金みたいなのあるわけですから」

一戸建てを持ちたいわけではなく、1階でもいいからオートロックのタワーマンションに住んでいるという肩書が欲しい、と言う工作。5LDK の内、観葉樹だけを置く部屋を作ると、さらに妄想を膨らませます。

「そんな野心にあふれた工作太朗が、追いつき追い越しの、追い…ああ、だめだ、噛んじゃった。ああもうダメ。もう無理そう。追いつけ追い越せの精神で頑張っていきたいと思います」

肝心なところで噛んでしまった工作太朗。リスナーを取り込む工作活動はまだ始まったばかりで
(尾関)
工作太朗のラジオボーイ
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2018年04月07日17時15分~抜粋

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