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cosMo@暴走Pが語る「初音ミク」黎明期からの変化

初音ミク「マジカルミライ」は、初音ミクたちバーチャル・シンガーの3DCGライブと、創作の楽しさを体感できる企画展を併催したイベントで、今年は10月22日からインテックス大阪、11月5日から幕張メッセでそれぞれ3日間開催されます。

今年のテーマソング「初音天地開闢(かいびゃく)神話」を手掛けたcosMo@暴走Pさん。
この楽曲について、10月9日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU EX』で語ります。聞き手は清水藍です。

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依頼された時の心境は

前回に引き続き「初音ミクの消失」などで人気のボカロP、cosMo@暴走Pさんへのインタビュー第2弾です。

清水「まず(テーマソングの)依頼があった時の心境はいかがでしたか?」

cosMo「僕の音楽は結構とんがっているので、公式から依頼は来ないと思ってたんですけど(笑)。嬉しかったですね」

「初音天地開闢神話」については、特に構想を持たず、提示されたテーマで作ろうと考えていたそうです。
今年のマジカルミライ2021のテーマは「メルヘンファンタジー」。このお題に沿いつつも、いつもの高速歌唱を前面に出し、cosMo@暴走Pさんならではの楽曲となりました。

清水「ズバリ、曲のこだわりポイントは?」

先方からは、テーマだけでなく、cosMo@暴走Pさんらしい「エキセントリックさなども盛り込んでほしい」と言われたとのこと。
そこで、ステージでのライブ演奏をさほど意識せず、トリッキーさや壮大さを入れたいと考えたそうです。高速歌唱に加え、架空言語のコーラスやパーカッションも盛り込まれています。
 

年を経て変わった初音ミクの存在

清水は、マジカルミライ2021のテーマソング「初音天地開闢神話」の歌詞にも注目。

清水「『初音ミクの消失』の歌詞で、初音ミク自身が『ヒトの真似事』と歌ってますけど。今回のテーマソングでは歌姫という形で『運命に選ばれし歌姫』などの歌詞が出てきますよね。cosMoさんにとって初音ミクはどんな存在ですか?」

cosMo「自分の人生の方向をガラッと変えてくれた、ある種神様みたいなものってのを重ねて今回制作していますね」

以前の曲「初音ミクの激唱」では「『語り継がれる創造神』なんかにはならなくていいのさ!」、という歌詞がありました。
時を経て、初音ミクも14年アイドルをしてきたし、貫禄が出てきて神様になれるんじゃないかと考えたたそうです。

cosMo「2007年の初音ミク黎明期から見てきたからこそ、感じる変化なんだと思う」
 

ボーカロイドシーンに感じていること

現在のボーカロイドシーンについて、どう感じているかを尋ねる清水。

cosMo「音楽家の登竜門的な場所だと思っていて、誰にも知られてない状態から実力と運さえあれば、一気に駆け上がっていける夢のある場所だなと、最初から思っています」

経験したからこそ出る言葉に、清水も耳を傾けています。

清水「cosMoさんの歌詞に、集まってくる人たちを初音ミクたちバーチャルシンガーが導いて、いつまでも響くようにというcosMoさんの愛が感じられる」
 

生演奏するには最高難度の曲

マジカルミライのテーマソングは、毎年ライブステージ上で生バンドにより演奏されています。
もちろん、今回の「初音天地開闢神話」も例外ではありません。

cosMo「全部がめっちゃくちゃ難しいんですよ、どの楽器も」

テンポだけでなく、変拍子や曲の展開もフレーズごとにガラッとに変わるそう。
基本は4拍子ですが、真ん中のパートが5拍子になったり、ポリリズム(異なるリズムを並走させる)のパートがあり難解な造りになっています。

ふたりとも今回どんな演奏なるのか、今からワクワクだそう。
 

初心者へのアドバイス

今年5月から番組でソフトウェア「初音ミク」を使って曲作りをしている清水。
初心者へのアドバイスをcosMo@暴走Pさんに求めます。

cosMo「精神論みたいですけど、パッションとかじゃないですかね」

最初は「こういう曲が好きだ」という思いが重要だそうです。
cosMo@暴走Pさん自身、最初は「この曲やジャンルが好き」を増やしていった果てにオリジナリティが誕生しました。

「自分はこんな音楽が好きだ」と自分と対話していくことが大切で、その曲たちのどんな部分を好きだと感じたのか(知ること)が、表現するための第一歩とのことでした。
 
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2021年10月09日20時35分~抜粋

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