海洋冒険家の堀江謙一さん(83歳)が、世界最高齢でのヨットによる「太平洋単独無寄港横断」を達成しました。
6月4日放送の『石塚元章ニュースマン!!』「スポーツニュースマン」のコーナーでは、60年前に堀江さんが達成した逆コースでの太平洋横断について触れ、ヨットの歴史についても解説しました。
寝てても“立ち”寄る
堀江さんがゴールに設定していたのは、和歌山県の日ノ御埼と徳島県の伊島を結んだ紀伊水道。4日未明に到達し、堀江さんは約8,500キロの航海を終えました。
無寄港とは、「どこの港にも立ち寄らないという意味」です。
「面白いね、ヨットでも"立ち寄る"って言うんだね。ヨットの中で寝てても座ってても"立ち"寄るって言うんだね」と石塚のおやじギャグが炸裂し、渡辺美香アナウンサーは笑うしかありません。
堀江さんは3月にサンフランシスコを出航し、69日間かけて太平洋を横断しました。
石原裕次郎さん主演で映画化
1962(昭和37)年、当時23歳の堀江さんは「マーメイド号」に乗り、今回とは逆のコースで世界初の単独無寄港横断を成功させています。
兵庫県西宮市を出航して、サンフランシスコへ。これが堀江さんの最初の大冒険です。
自著『太平洋ひとりぼっち』は、この旅の航海記。石原裕次郎さん主演で映画化され、大きな話題となりました。
今回の航海は歓迎されましたが、堀江さんがサンフランシスコを目指した60年前は全く異なる状況でした。
「コロンブスも持っていなかった」
当時、ヨットによる出国は認められていなかったため、堀江さんはパスポートやビザも持たずこっそり出国。
今のように通信設備もよくない中でサンフランシスコへ無事到着しましたが、これはいわゆる「密入国」です。
「この時のサンフランシスコの市長がオシャレですよ」と石塚。
ジョージ・クリストファー市長は、パスポートもビザも持たない堀江さんに対して「大丈夫だよ、よくがんばりました。アメリカに最初に来たコロンブスもパスポートを持っていなかったよ」と激励し、堀江さんに滞在許可を出しました。
石塚「オシャレじゃないですか」
渡辺「いやー気が利いてますね。それくらい偉大なことをしたっていう賞賛ですよね」
もともとはオランダ語
実はヨットの歴史は古く、17世紀にまでさかのぼります。オランダ亡命中にヨットを覚えたイギリスの国王チャールズ2世が王政復古でイギリスに戻る時に、オランダはチャールズ2世にヨットを贈りました。
これをきっかけに、イギリスでヨットがブームとなったのです。
ヨットはもともとオランダ語で「ヤハト(jaght)」。これが英語に変わり「ヨット(yacht)」と呼ばれるようになりました。
石塚「ヨットットみたいなものです」
渡辺「ヨットット(笑)」
やっぱりおやじギャグを言わずにはいられない石塚。
人間は「競争したがる生き物」
渡辺「船がちゃんと進めるように『ヨット!』っていう感じですね」
石塚「『ヨット!』おっしゃる通り」
石塚いわく「人間はやはり競争したがる生き物」。17世紀から「どっちのヨットが速い?」と競いだしたそうです。
石塚「人間って、なんでもスポーツにしたがるんだよね」
渡辺「競争しちゃいますね」
堀江さんの大記録から、ヨットの歴史に触れた石塚でした。
(minto)
石塚元章 ニュースマン!!
この記事をで聴く
2022年06月04日07時32分~抜粋