藤井聡太二冠の活躍が報じられる中、今、こどもに将棋をさせたいという親が増えてきているそうです。
9月4日放送『石塚元章 ニュースマン!!』では、30年ぶりにBクラスへの復帰昇級という快挙を成し遂げ、藤井二冠の師匠としても知られる杉本昌隆八段が電話出演。
2018年出版の『弟子・藤井聡太の学び方』(PHP研究所)では、第30回将棋ペンクラブ大賞文芸部門大賞を受賞されています。
現役の棋士としてだけではなく、後進の育成にも力を注ぐ杉本八段に、意外と知られていないプロ棋士になるまでのルールや、将棋のみならずこどもの教育にも通じるお話を語っていただきました。
藤井二冠の師匠・杉本昌隆八段に聞く プロ棋士のなり方
プロへの入口は?
杉本八段が将棋の世界に入ったのは、小学2年の時に趣味でたまたま覚えたことがきっかけ。
親御さんからオセロやトランプなど、さまざまなボードゲームを教わった中で、将棋は駒の動きに特徴があったり、裏返して強くなるのが面白いと思ったそうです。
その後、小学6年生の時に、日本将棋連盟の養成期間である奨励会に入るための試験を受け、合格。
この時点でアマチュア四段か五段あたりの実力がないと入れず、プロになるにはかなり難しいため、学校の先生などには反対されたそうです。
試験は筆記試験だけではなく、現役の奨励会会員との対戦で勝ち越さないといけません。
奨励会は現在東京と大阪にあり、会員数は170名ほど。
その全員がプロになれるわけではなく、2割ほどしかなれないそうで、かなり狭き門です。
奨励会に入れたとしても、その中で年齢制限が設けられていて、例えば21歳の誕生日までに初段、26歳の誕生日までに四段にならなければ、強制的に退会となってしまいます。
親御さんからオセロやトランプなど、さまざまなボードゲームを教わった中で、将棋は駒の動きに特徴があったり、裏返して強くなるのが面白いと思ったそうです。
その後、小学6年生の時に、日本将棋連盟の養成期間である奨励会に入るための試験を受け、合格。
この時点でアマチュア四段か五段あたりの実力がないと入れず、プロになるにはかなり難しいため、学校の先生などには反対されたそうです。
試験は筆記試験だけではなく、現役の奨励会会員との対戦で勝ち越さないといけません。
奨励会は現在東京と大阪にあり、会員数は170名ほど。
その全員がプロになれるわけではなく、2割ほどしかなれないそうで、かなり狭き門です。
奨励会に入れたとしても、その中で年齢制限が設けられていて、例えば21歳の誕生日までに初段、26歳の誕生日までに四段にならなければ、強制的に退会となってしまいます。
プロになれる確率は?
大会後に将棋のレッスンなど、将棋に関わる道に進むこともできますが、それまでキャリアのすべてを将棋に賭けてきた場合は、なかなか進路を変えるのは難しく、大学受験のタイミングで将来を考えることが多いそうです。
杉本八段の弟子の多くは辞めたそうで、中には有望な子がいたものの、藤井二冠をそばで見て「こんなすごい才能の子を見ると、自分はダメなんじゃないか」と思い、あきらめたということも。
ただ、将棋を途中で辞めて大学に進み、その後成功している子もいたり、「将棋を経験したことで、受験勉強がそこまで苦しく感じなかった」と語る子もいるなど、将棋の経験が新しい道でも生かされているようです。
プロになるまでは平均で10年かかり、杉本八段も小学6年から奨励会に通い続けていましたが、当時は平日に奨励会で対局があったため、学校を休んで大阪まで新幹線で通っていたことも。
そうすると、対局相手が年上ばかりとなるのですが、当時は「年上の人に勝てる気がしない」とよく思っていたそうです。
ところが、藤井二冠を弟子にした時に「考え方が違う」と思い、「あまり年齢を見て対局をしていない」と気づいたのだとか。
杉本八段の弟子の多くは辞めたそうで、中には有望な子がいたものの、藤井二冠をそばで見て「こんなすごい才能の子を見ると、自分はダメなんじゃないか」と思い、あきらめたということも。
ただ、将棋を途中で辞めて大学に進み、その後成功している子もいたり、「将棋を経験したことで、受験勉強がそこまで苦しく感じなかった」と語る子もいるなど、将棋の経験が新しい道でも生かされているようです。
プロになるまでは平均で10年かかり、杉本八段も小学6年から奨励会に通い続けていましたが、当時は平日に奨励会で対局があったため、学校を休んで大阪まで新幹線で通っていたことも。
そうすると、対局相手が年上ばかりとなるのですが、当時は「年上の人に勝てる気がしない」とよく思っていたそうです。
ところが、藤井二冠を弟子にした時に「考え方が違う」と思い、「あまり年齢を見て対局をしていない」と気づいたのだとか。
師匠として注意していること
そして、ようやくプロになれたとしても、大変な状況は続きます。
杉本八段「ずっと競争ですからね。対局もありますし。
ただ、藤井二冠を見てると、対局って毎週、週2回とかあるように見えますけど、それは藤井二冠だからであって、対極ってトーナメントなので、負けるとその棋戦は終わっちゃうんですよね。
ですから、忙しい人とそうでない人の差がすごく激しい職業です」
その藤井二冠を育てた師匠ですが、教え方で気をつけていることなどはあるのでしょうか。
杉本八段「育てるのは難しくて、師匠って気をつけないと若い人の才能を邪魔しがちっていうか。
具体的にいうと、教え過ぎちゃうと変に自分の色に染めちゃう、変な影響を与えちゃう時があるんですね。
そういう意味でなるべく客観的に見たり、その子の個性を大事にしてあげたいなとは思ってます。
師匠が力を入れすぎると、逆に良くないと思う時はあります」
杉本八段「ずっと競争ですからね。対局もありますし。
ただ、藤井二冠を見てると、対局って毎週、週2回とかあるように見えますけど、それは藤井二冠だからであって、対極ってトーナメントなので、負けるとその棋戦は終わっちゃうんですよね。
ですから、忙しい人とそうでない人の差がすごく激しい職業です」
その藤井二冠を育てた師匠ですが、教え方で気をつけていることなどはあるのでしょうか。
杉本八段「育てるのは難しくて、師匠って気をつけないと若い人の才能を邪魔しがちっていうか。
具体的にいうと、教え過ぎちゃうと変に自分の色に染めちゃう、変な影響を与えちゃう時があるんですね。
そういう意味でなるべく客観的に見たり、その子の個性を大事にしてあげたいなとは思ってます。
師匠が力を入れすぎると、逆に良くないと思う時はあります」
自信をつけさせるためには?
渡辺美香アナウンサー「やる気って、どんなふうに引き出すんですか?」
杉本八段「弟子にもよるんですけど、若い子ってやっぱり結果を見て自信をなくしちゃう時があるので、なるべく自信を持たせるのが大事なんじゃないかなと思うんですね。
1回頑張れば勝てるっていう場面があるんですけど、そういう場面にわざと誘導してあげて、身近な所に成功のパターンを設定してあげることを意識することはあります。
一方的に負かせたり、押さえつけちゃたりすると本当に自信をなくしちゃうんで、良い所を引き出せるような展開に持ち込んであげたいなとは思ってるんですけど、なかなか難しいですね」
成功体験を積み重ねるというのは、自信をつけさせる上でも大事なことですね。
(岡本)
杉本八段「弟子にもよるんですけど、若い子ってやっぱり結果を見て自信をなくしちゃう時があるので、なるべく自信を持たせるのが大事なんじゃないかなと思うんですね。
1回頑張れば勝てるっていう場面があるんですけど、そういう場面にわざと誘導してあげて、身近な所に成功のパターンを設定してあげることを意識することはあります。
一方的に負かせたり、押さえつけちゃたりすると本当に自信をなくしちゃうんで、良い所を引き出せるような展開に持ち込んであげたいなとは思ってるんですけど、なかなか難しいですね」
成功体験を積み重ねるというのは、自信をつけさせる上でも大事なことですね。
(岡本)
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