1月7日、栃木県立高の生徒が別の生徒に暴行を加える動画がSNSに投稿され拡散した問題で、栃木県教育委員会が記者会見を開きました。
共同通信によれば「被害に遭われた生徒と関係者に対し深くお詫びを申し上げる」と謝罪しましたが、あわせて学校に誹謗中傷が多く寄せられていることを明かし、「生徒への2次被害が出ないように願う」と語ったとのこと。
栃木県警が暴行事件として捜査し、加害生徒は事実を認め、謝罪しているとのことです。
1月10日放送『北野誠のズバリサタデー』(CBCラジオ)では、角田龍平弁護士が暴行の様子がSNSで拡散されていることの問題点について指摘しました。聞き手はパーソナリティの北野誠と加藤由香アナウンサーです。
(画像はイメージです/写真AC)
警察が動いた理由
今回、動画が拡散したことで暴行事件が明るみに出て警察も動いていますが、これは誰が訴えることになるのでしょうか?
角田弁護士によれば「正確な経緯はわからない」と前置きしつつ、拡散された暴行動画を警察が認識した時点で捜査はでき、暴行傷害罪は被害者が被害届を出さなくても捜査はできるとのことで。
今後は家庭裁判所に事件が送られた後、少年審判が行われることが考えられ、加害生徒だけではなくその場で傍観していた生徒にも話を聞くことになるようです。
その傍観者も共謀して暴行させたということになれば、共同正犯として直接的に暴力を奮っていた生徒と同じように家裁に送られるかもしれないとのことです。
また、熊本県の中学校での暴行の様子を映した動画も拡散されていて、こちらも警察が認知しているはずのため、捜査が進むものと思われます。
加害者が名誉毀損で訴えることが可能?
一方で現在、加害者の氏名などがネット上で飛び交っていて、栃木県教育委員会は「加害生徒の個人を特定することは努めて止めてほしい」と、一見加害者を擁護しているかのような発言をしています。
暴力を振るうことが悪いことは当然大前提として、「加害者の名誉を毀損するという別の問題がある」と指摘する角田弁護士。
公共の利害に関する事実があって、公益を図る目的であれば名誉毀損には当たらないというルールはありますが、角田弁護士は「動画を拡散することが公益を図る目的があるのか」と疑問視しています。
また、動画には被害者も映っていますので、拡散することで被害者の人格も侵害しているともいえます。
いじめの減少につながるのか?
ただ、いじめ防止対策推進法に基づいて、学校が暴行の事実を把握して教育委員会や警察に報告するのが本来の動き。
しかし、SNSで拡散して大きな話題になったから、警察が捜査するようになったというのも事実。
また、動画が拡散されて加害者が大変な状況になれば、いじめが減るという可能性はあります。
「大人が『他人をいじめたり暴行を加えたりしたら、SNSで拡散されて将来に関わるから、いじめはやめましょう』と消極的なことを言うのは教育の敗北ではないか」と力説する角田弁護士。
なぜこれがいけないのかという根本的なことを浸透させるのが大事なことであり、被害に遭っているこどもに対し、大人がきちんと対処することが教育上大切なことです。
(岡本)
北野誠のズバリ
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2026年01月10日10時50分~抜粋