北野誠のズバリ

老後に必要な資金、目標金額はどうやって決めたらいい?

一時、老後資金には2,000万円が必要と言われ、多くの人が「そんなに貯められるのだろうか」と不安になったことがありましたが、今や物価高でもっと必要とも言われています。

とはいえ、人は何歳まで生きられるのかわからないため、本当のところどれぐらいの金額が必要なのか、判断が難しいところです。

10月21日放送『北野誠のズバリ』の「ズバリマネー相談室」では、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー、伊藤勝啓さんが老後の資金はどれぐらいあれば良いのか、その目安について解説しました。

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現在の平均寿命は?

厚生労働省が発表した令和5年簡易生命表によりますと、男性の平均寿命は81.09歳、女性は87.14歳に達しています。

また、公益財団法人生命保険文化センターが発行した2023年度ライフマネジメントに関する高年齢層の意識調査で、60歳以上の方々に「何歳まで生きると思うか」と尋ねたところ、69歳以下が0.4%、70代が7.0%、80代が48.5%、90代が28.1%、100歳以上生きると答えた方が6.0%いるとのことです。

そうしますと、一般的には80代までは生きると考えられます。

一方で老後の資金に不安感があると答えた方は約6割で、60代では7割近いのですが、年齢が高いと徐々に減っていき、80代後半ですと4割近くにまで下がります。

その逆に不安感なしと答える人は年齢が高いと徐々に増えていき、80代後半では5割を超えるまでになっています。

老後資金の準備で活用しているのは、1位が預貯金で70.5%、2位の生命保険が51.2%、以下NISA、不動産、株式や債券などの有価証券と続きます。
 

老後資金を貯めたい

では、老後資産を準備するために必要な心構えには何があるのでしょうか?
伊藤さんは主なものとして3つ挙げました。

まずは計画的な資金繰りと長期の生活設計です。

老後資金はせいぜい80歳まで持たせれば良いと考えていると、実はそれまでに枯渇してしまうかもしれないそうです。

というのも、想定外の費用が発生する可能性があるためで、早い時期から生活設計を立てて、毎月の生活費や医療費、娯楽費など各費目で予算を設定すると良いとのことです。

さらに年払いの保険料や家電の買い替え費用、旅行代や冠婚葬祭費用などの臨時出費のことも年間どれぐらい必要か洗い出し、必要以上の支出をしないように注意をすると良いとのことです。
 

インフレになると現金は損?

2つ目は資産運用を視野に入れること。

先程、高齢者の約7割が預貯金を老後の準備資産として持っているという調査結果がありましたが、物価が持続的に上昇するインフレ社会では、同じ金額で買える物が減ることになり、お金の価値が減っていくということになります。

預貯金は元本保証があって安心ですが、今後もインフレが続くと持っているだけだと損になることになります。

そこで伊藤さんは、新NISAの活用を少額から検討してみることをお勧めしました。

3つ目は収入を得るために長く働くこと。

ただ、お金が多く稼げるという理由だけでやりたくない仕事やつらい仕事をすると長続きしないため、年齢に応じた柔軟な労働時間や体力に配慮した職種、自分がやりたい仕事を選ぶのが良いと伊藤さんはアドバイスしました。

また、働くことで老後の準備資産が増えるだけはなく、やりがいや健康につながることもあるため、できるなら健康に長く働きたいですね。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2024年10月21日14時14分~抜粋

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