北野誠のズバリ

松原タニシ推薦!怪談師の青春マンガ『おののけ!くわいだん部』

9月19日放送の『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)では、松原タニシが怪談師の青春マンガ、押切蓮介さんの『おののけ!くわいだん部』を紹介しました。

これは史上初となる、全国高校怪談選手権のマンガ。怪談部の部長の女の子と、後輩の男の子がいかに怪談で人を怖がらせるかを訓練して、全国高校怪談選手権に臨むマンガです。

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「コラ!貞子を出すな!」

『ハイスコアガール』や『ミスミソウ』の作者としても知られる押切蓮介さん。怪談好きの押切さんらしく、このマンガには「怪談師あるある」がふんだんに取り入れられているそうです。

例えば、部長と後輩が怪談の練習をするシーン。
井戸にまつわる怪談の話で「そこには髪の長い白いワンピースを着た女の姿があった」と後輩が言うと、部長が「コラ!貞子を出すな!」と一喝。「オチが読める怪談は何も怖くない」と言うのです。

さらに後輩が「友人の親戚の話なんですが」と始めると、部長がまた「コラ!」。今度は「友人の親戚の体験は遠い。友人までにとどめろ」とツッコミを入れます。

「これはすごい“あるある”」と、うれしそうな松原。

怪談師あるあるに「わかるわ~」

松原「知り合いの知り合いの話になると、急に信憑性がなくなっていくんですよね。そういうところをマンガの中で、いかにどういう語り方が怖がらせさせられるかを突き詰めていくんですよ」

他には「オチを行方不明にするな」「怪談を好きすぎる人から提供してもらった話は、創作の可能性がある」など。かなりリアルなことが書いてあるといいます。

心霊スポットに現地調査に行くものの、大した怪奇現象にあわずに「ここからどうやって怪談話を作ろう」と悩んでいる様子は、まさに北野と松原が出演している『北野誠のおまえら行くな。』でやっていることやな、と思ってしまうという松原。

松原「これ本当、面白いです。怪談好きが読むと『わかるわ~』っていう」

怪談師の「禁じ手」

この『おののけ!くわいだん部』、2巻になると急に怪談甲子園の「バトルマンガ」になります。

怪談師のバトルトーナメントやショーレースは数多くありますが、松原によると「怪談の怖さで勝ち上がるには限界がある」ため、怪談師は“禁じ手”を使うことがあるといいます。

松原「例えば、怖い怪談話の現場が『実はこの場所なんです』っていう現場オチとかね。『その呪われた人形を今日持ってきました』とか。都市ボーイズがようやるやつですね(笑)」

こういった「その場をいかに怖がらせるか」という手法も、マンガの中でどんどん使っていくそうです。

松原「この辺の話が全部『わかるわ~』っていうのがね、取り込まれてるんですよ」

怪談の本質を描いた作品

最後の方は妖怪同士を召喚させて戦わせてしまうバトルマンガになるそうですが、「そこに至るまでがね、リアルさも入れてるというか」と感心する松原。

松原「『怪談よりヒトコワだ!』といって、ヒトコワをぶつけるとかね。『怪談はリズムだ!』って言って、ポクポク木魚を叩きながら怪談をしゃべるチームが現れたりね、おもしろいんですよね」

怪談イベントを見に行くシーンで、「有名怪談師が怪談を語らずに身内話ばかりでファンを喜ばせ」ていて、結局2話しか聞けなかったというのも「あるある」なのだそう。

「内容はばかばかしくて面白いけれど、『人が怖がるとは何か』という怪談の本質が意外としっかり描かれている」と評する松原。

ちなみにこの2巻とも、松原が帯を書いています。そちらも含めて要チェックのマンガです。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2023年09月19日15時25分~抜粋

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