北野誠のズバリ

教材や制服はなぜ高い?学校指定品を安くする方法

義務教育の無償化といわれているものの、小学校や中学校の入学時には毎月の教材費以外に上履きや制服、体育着を始め、鍵盤ハーモニカや絵の具セットなど、さまざまな学用品を購入しないといけません。

その学用品の多くは学校指定品となっていますが、「同じようなものが他の店やネットではもっと安く売られているのに」と、親なら1度は思ったことはないでしょうか。

3月18日放送『北野誠のズバリサタデー』では、『学校徴収金は絶対に減らせます。』(学事出版)や『隠れ教育費』(太郎次郎社エディタス)などの著者で、現在は川口市立の中学校で事務主査を担当されている栁澤靖明さんに、学校指定品について解説いただきました。

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学校で指定する理由

そもそも教材を学校指定としているのは、なぜなのでしょうか?

栁澤さん「学校としてはおそらく指導のしやすさ、同じ物を持っているということ、こども側からしたら使い方が一律、保護者としても何を買っていいのか迷わないというところがあるんじゃないでしょうか」

栁澤さんによりますと、学校指定品は毎年決めているわけではないですが、学校ごとに指定されていることが多いそうです。

ただ、学校指定品は他と比べて値段が高いような気がするのですが、それには理由があるのでしょうか。

栁澤さん「やっぱり受注生産っていうところがあると思うんですけど、制服だとその学校で買う人が限られてしまいますし。

上履きやシューズだと子どもたちはいろんな背格好とかありますので、例えば22.0、22.5とか0.5cm刻みでいろいろ用意しないといけない販売店もあります。

その分、値段が上がってくるんじゃないかとはと思います」

学校でどこまで指定される?

その上履きですが、他のお店で安い物を買うのはダメなのでしょうか?

栁澤さん「安い物を買っちゃダメというわけではないんですけど、学校によって指定の仕方が違うんですよね。

例えば上履きだとしたら緑色の線が入っているものとか、真っ白のものだったらなんでもいいですよというものだったり。

学校の校章じゃないですけど、イニシャルが入っている学校が指定したもの、本当にこれじゃなきゃいけないって限定になっている場合もあるので、その辺は学校で少し違いが出てきますね」

ここで北野は、Yシャツだったらある程度の機能が保証されていれば、どこの店のものでも良いのではないかと疑問を呈しました。

栁澤さん「Yシャツだったらいいっていう学校もありますし、その学校の指定品に例えば〇〇中学校だったらイニシャルはAとかBとか書いてあったり、校章がついていたり、校章みたいなワッペンを後から付けるというところもあったり。

その辺りがいろいろなので、やはりみんなで考え直すきっかけにしてもらいながら、Yシャツだったら良いじゃないかとか、Yシャツは何でも良くてもせめてAというワッペンは後から付ければ良いとか、そういうものが必要ですよね」

学校で決められたルールは当たり前のもので、特に疑問も持たず踏襲しているケースが多いですが、見直すことが大事なのかもしれません。

改善に向かって進んできている

栁澤さんはまさに学校の現場にいらっしゃいますが、実際にPTAから学校指定品について疑問を投げかけられた経験はあるのでしょうか。

栁澤さん「そういうのはありますね。『本当にこれじゃなきゃダメなんですか?』『その理由は?』みたいな感じで。
でもやはり学校が指定したものに従ってしまう。

一番最初に話したとおり、迷わないとか、ここで全部揃うんだったらいろんなお店に行かなくてもいいよねっていう感じで、なかなか意見が出てこないんですけど。

物価の高騰とか『本当にこれでいいの?』っていう当たり前を見直すような社会になってきていますので、保護者からアンケートをいただいて、それをきっかけにして見直したという例はところどころ聞きますね」

栁澤さんも、実際に上履きと体育館シューズで分けて購入していたものを1つにまとめるなど改善をしてきたそうです。

改善にあたっては、事務担当の方が学校の財務面や財政面からアプローチしたり、校長が学校経営の観点から靴が一足制か二足制か考えたり、生徒指導教員は生徒への指導論として一足制で問題がないのか考えるなど、学校ではさまざまな検討が行われるそうです。

その改善のきっかけとなるのは、やはり親からアンケートなどを通じて意見を出すことが大事なようです。
(岡本)
 
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2023年03月18日09時44分~抜粋

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