北野誠のズバリ

一夜の関係が相手の旦那にバレた!慰謝料はいくらが妥当?

身近な疑問・質問・お悩みを解決する『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)のコーナー「ズバリ法律相談室」。

9月21日の放送では、「一夜限りの関係が夫にバレてしまい、弟が慰謝料を250万円支払った」という男性Aさんのお悩みを取り上げました。

「さすがに高すぎませんか?」といまだに納得ができないAさんに、オリンピア法律事務所の原武之弁護士が答えます。

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「さすがに高すぎませんか?」

「10年前の話です。当時40歳だった弟に250万円を貸しました。
弟はスナックで出会った女性と一夜限りの身体の関係をもってしまったのがその女性の旦那にバレ、『強引に肉体関係を持った慰謝料として250万円払え!』と脅されてしまったというのです」(Aさん)

同じ男性として、女性関係の失敗を周りに知られたくない気持ちがわかるAさんは、しぶしぶながらも弟にお金を貸してあげました。

相手の夫もそれで納得したようで、その後はなんの音沙汰もありません。

「ただ弟は『肉体関係は合意の上だった』と言っており、“強引に”というのは間違いです。
250万円はさすがに高すぎませんか?また、もし仮に弟が『脅されて250万円払った』と訴えたらどうなりますか?ずっとモヤモヤしています」(Aさん)

示談は高くなる傾向

一夫一婦制の日本では貞操義務があるため、一夜限りとはいえ不貞は不貞。「配偶者に精神的苦痛を与えた」ということで、貞操義務違反の慰謝料が発生します。

原弁護士によると、不貞が認められると50万円~300万円の慰謝料を払う場合もあるそうです。

「不倫関係の期間」「発覚後の復縁」「友人の配偶者との不貞」など悪質性が強い場合は、慰謝料が高くなるといいます。

「一夜で250万円って、ちょっとびっくりするんですけど。これはどれくらいが妥当なんですかね?」とその金額の高さに驚く北野誠に、「一夜で250万円は高いと思うんですけど。一方、示談は急ぎだったり、大事にならないようにするということで高くなる傾向がある」と原弁護士。

「裁判所に行くより高いものの、法外とはいえないギリギリのライン」に収まることが多いようです。

「250万払え」は脅しにあたる?

「うまい値段を持ってきたわけですね」と納得の北野。

とはいえ、いきなり「250万円払え」というのは、果たして「脅し」には当たらないのでしょうか。

原弁護士によるとこれは「紙一重」。「現実にあったわけですから、旦那さんから『傷ついた』と言われたら、『傷ついてないだろう』とは言えない」というのです。

原弁護士「250万円がすごく高いかといわれると、社会的地位があったり、外にバレちゃいけない人にとっては、まあ仕方がないという金額にもなるでしょうし。相場からいって、倍くらい」

北野「それやったら、あと5~6回会っておいたら良かったんちゃいますか?」

慰謝料の元を取ろうとする北野。

「早く解決できた」ということをメリットに感じれば、250万円は高くはないというのが現実のようです。

納得できない場合は弁護士に相談を

今回の場合、「強引に肉体関係を持った」というのは正しくありませんが、夫にしてみれば、妻に「相手から強引に誘われた」とでも言ってもらわないと、気が収まらないのも事実です。

原弁護士「これだけで『脅迫があった』とするのは難しいんじゃないかと思いますし。相手の立場を考えて“強引に”という言葉を入れることもなくはない。ただ、もし『気が弱くて一筆取られちゃった』というのであれば、早く修正するべきであったと思います」

弟さんが納得できないと思うのであれば、弁護士に相談するべきと原弁護士。

ひとりでは冷静な判断はできない

原弁護士「リスクとリターンといいまして、冷静な判断はひとりではできない。不安におののいていると思うので、法律相談に行ってもらって、相場や、もし話が決裂したらどうなるのか、っていうことを理解した上で和解してほしいなと思います」

あまりに相手がしつこい場合は警察も動く場合もあるため、自分で解決することは難しくなります。

原弁護士「自分で判断すると、非常識な値段でも押印しちゃう場合があるので。弁護士に気軽に相談して。交渉の場も立ち会ってもらえるので」

「誠意を見せつつも、ちゃんとした判断はした方がいい」と、Aさんにアドバイスを送った原弁護士でした。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2022年09月21日14時13分~抜粋

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