車の運転で広がる暗黙のルール
冒頭に出てきたサンキューハザードとは、車線変更で道を譲られた時、相手に対して感謝の気持ちを伝えるためハザードランプを点灯させるというもの。
しかし自動車教習所で習うわけでもなく、何となく浸透していったというものですので、初めて譲った時は「何をつけてるの?」と思うかもしれませんし、譲られても何もしなければ「失礼な奴だ」と誤解を招くかもしれません。
また、高速道路で渋滞してくる時「もうすぐ止まりますよ」という意味で走りながらハザードをつけるという行為も何となく知られています。
北野がよくわからないと感じているルールは、右折レーンに入って前方の車が途切れて右折したい時、対向側が混んでいる状態で譲ってくれる場合、パッシングして「お先にどうぞ」と示すというもの。
このパッシングの意味を知らない人は結構多いようで、中には「パッシングされてあおられてる」と感じ、トラブルに発展する可能性もあります。
さらに対向が2車線ある場合は、1車線はOKでも、もう1車線はOKでなく事故につながる危険性もあります。
もともと北野は滅多にパッシングはしないそうで、山内は6年ぐらい運転しておらず、この意味は知らなかったそうです。
「思いやり消灯」は危険
その他には、「思いやり消灯」というものがあり、夕暮れ時や夜間の信号待ちで、対向車がまぶしく感じないようにヘッドライトを消灯する行為のことを指します。
実は違反行為であり、夕方はライトをむしろ早めに点けなければいけません。
ライトは自分が見えるかどうかではなく、相手に自分の存在を知ってもらうため。
さらに、信号が青になった後も消したことを忘れて走ってしまい、車の存在に気づかない自転車とぶつかってしまう危険性もあります。
また「警察のスピード違反取り締まりを見つけたら、対向車にパッシングして教えてあげる」というのは、何を教えているのかは伝わらなさそうですが、多くの車がやっているのを見て、何となくわかるようです。
ただ、これらはあくまでも暗黙のルールであり、法律に規定されているわけでもなければ、地域によってルールが異なる可能性があります。
新型コロナの第7波が取り沙汰されていますが、これから夏休みで車の利用が増える時期。
北野は最後に「暗黙のルールは常識やでと思うことが、普段車を乗っていない方からしたら、意外と常識じゃないことが多いので、お互いに気をつけていただきたいと思います」と注意喚起しました。
(岡本)