北野誠のズバリ

名古屋めし「あんかけスパ」おいしさの秘密は神戸にあった!?

有名な名古屋めしの1つ、あんかけスパゲティ。

ひつまぶしや味噌煮込みうどんなどとは別に、喫茶店でも気軽に食べられるのが特徴で、ボリュームの多さとガツンとコショウが効いていることから、ランチで食べるサラリーマンも多い名古屋めしです。

1月17日放送『北野誠のズバリ』では、パーソナリティの松岡亜矢子が、あんかけスパゲティの中でも麺について着目し、調べてみました。

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あんかけスパといえば麺が特徴

あんかけスパゲティで使用するパスタは、やや太めなのが特徴。

これがあんとからまっておいしさを醸し出しているのですが、名古屋めしなので麺も当然、名古屋で製造しているのかと思いきや、実は神戸の会社が製造しているのだそうです。

その会社とは日本製麻株式会社で、あんかけスパ専門店の多くがここから仕入れているとのことですが、しかもこの会社は「麻」とある通り、元々は麻袋を作る会社。

なぜ、麻袋とパスタの麺が関係あるのか、そしてそもそも名古屋めしと神戸の会社が関係あるのでしょうか。

日本製麻株式会社社長、中本広太郎さんに電話でお話を伺いました。
 

あんかけスパと出会ったきっかけ

まずはなぜ、パスタを製造することになったのかですが、製粉会社が小麦粉を製造する際に出る残りかすのことを「ふすま」といいますが、それを麻袋に入れて家畜の飼料として卸しています。

そのため、日本製麻の大きな取引先は、製粉会社ということになります。

ある日、とある製粉会社が後継者問題で会社の引き取り先を探していた際、日本製麻が引き取ることになり、粉もパスタも作ることになりました。

実はその製粉会社は、あんかけスパの老舗・ヨコイと取引きのあった会社。
ここであんかけスパとのつながりができたのです。
 

新しい機械だとダメ!?

日本製麻が引き取った工場を兵庫県加古川市から富山県砺波市に移すことになり、機械を一新したのですが、新しい機械で作った麺をヨコイに卸した際、「いつもよりパスタが細くなっている」と大慌てで電話がかかってきました。

製造工程も変えておらず、新しい機械にも異常はなかったのですが、改めて調べてみると意外なことがわかったのだそうです。

中本さん「その時にわれわれの麺が2.1mmで、各社が作っている規格にある太さなんですけど、すごくあんかけのソースに合うからいいということで使ってもらってたんですけど。

パスタの機械は小麦粉をこねて圧力をかけて、小さい穴に向かってグーっと押し出して麺を作る、それをダイスっていうんですけど、(以前の機械では)ダイスが摩耗していつの間にやら2.2mmになってたらしいんですね。

これは偶然の産物で、実は2.2mmっていうのは世の中の規格にはその当時なかったんですね。

そこであらためて2.2mmっていうのを全面に押し出して、名古屋のあんかけスパゲティの太麺の定番っていう形で各店舗に広まっていったというのが始まりでして」

当時新しくした機械は取り外し、新たに特注で作った2.2mm用の機械に差し替えて対応したそうです。

最終的にはヨコイに限らず、いろんなあんかけスパのお店に採用されただけではなく、ナポリタンのような焼きスパゲティにも広がっていったという2.2mm麺。

今では名古屋以外にもあんかけスパが広がるよう、日本製麻でも麺をネットで販売しているとのことです。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2022年01月17日14時44分~抜粋

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