北野誠のズバリ

夏休みにすぐできる!こどもの頭を天才的にする方法

7月9日放送の『北野誠のズバリ』の「中高年よろず相談室」では、「夏休みに家庭でできるこどもの脳を天才に育てる方法」について、心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生に伺いました。

今すぐ簡単に家庭でできるこどもの未来を豊かにする天才脳の育て方とは、果たしてどういうことでしょうか。

北野誠とアシスタントの片山淳子が興味津々に聞き入ります。

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頭のよさは体験が大きい

北野「頭のよさは遺伝で決まると思ってましたが…」

吉田先生「昔は大半が遺伝で決まると言われていましたが、今ではこどもの時の体験でかなり決まるとわかっています。

頭がいいというのは、具体的には論理的思考力、数学や算数の能力、難しい応用問題を整理して解答を出す能力が高いということですが、これらの能力はすべて脳の中で立体的な形を把握する力に支えられてるということが最新の脳科学の研究でわかってきました」

つまり、立体的な形を把握する力を鍛えれば、頭がよくなるようです。
 

モノを回転させる

北野「立体的な形を認識する能力を刺激するには具体的にどういうことをしたらいいですか」

吉田先生「北野さん、例えばいま、頭の中でコーヒーカップの形をイメージしてください。まず、カップを真上から見た形をイメージしてください。次にカップを真横から見た形、次にカップを持ち手のほうから見た形、それぞれ形が違います。

今、北野さんの脳は無意識のうちに頭の中でコップの立体を回転させて形を把握していました。
この働きを脳科学でメンタルローテーションといいます。直訳すると、『心の回転』です。

実は、これが頭をよくするのにものすごく大事だということで、たとえばハンガリーのペーチ大学の研究でメンタルローテーションが鍛えられていると論理的な思考力が高いという決定的なデータが出ています」

脳の上頭頂小葉の働き

北野「この頭の中で立体を回転させるのと、論理的思考力はどうつながっていますか」

吉田先生「脳の中に上頭頂小葉(じょうとうちょうしょうよう)と呼ばれる部分があり、ここで立体を回転させてさまざまな角度から形を把握しているわけです。

実は論理的な思考力もまったく同じ上頭頂小葉を使っていて、自由自在に視点を変えることで情報を立体的に把握して、答えを出しているということがわかってきました。

また、アメリカのミズーリ大学の研究では複雑な問題を解決する能力も同じ場所あると。さらにイギリスのオックスフォード大学の研究では算数、数学の能力とも直結しているということがわかりました。

いわゆる頭がいいと考えられている能力が、メンタルローテーションの力でかなり決まるという研究発表が相次いでいます。

つまり幼いうちから立体を認識する力、特にメンタルローテーションを高めることが大事なのです」
 

何をすればいい?

北野「こどもの脳のメンタルローテーションを伸ばすには具体的にはどんな方法がありますか」

吉田先生「ぜひご家庭でやっていただきたいのはコップ、お鍋、スプーンなどをいろんな角度から見てスケッチすることです。

このときコップなどはテーブルの上において、自分がテーブルのまわりを回って、異なる角度から見た方がいいです。X軸、Y軸、Z軸が固定されますので脳は立体をより把握する力を高めることになります」
 

遊びに連れていくのはどこ?

北野「夏休み、こどもを遊びにつれていくのにおススメのところはありますか」

吉田先生「フィールドアスレチックです。これは平面ではなく立体的に体を動かす運動で、頭がよくなるというデータが出ています。

近場なら、公園のジャングルジムがいいです。ただ遊ばせるのではなく、親がジャングルジムのまわりを回って、こっちが南だよ、東だよとか、方角について声をかけると、こどもの脳が三次元空間を意識しますので、さらにメンタルローテーションが効率よく成長してくれます」

片山「それは何歳くらいまで有効でしょうか」

吉田先生「これは10歳くらいまではとっても有効です。ただ、その後も有効性は落ちますが、おとなだって多少は成長しますから、30代、40代、50代でもやっていただきたいです」

コップのスケッチやフィールドアスレチック、ジャングルジムなどは楽しみながらできそうです。さっそく取り入れたいものです。
(みず)
北野誠のズバリ
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2021年07月09日14時12分~抜粋

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