元中日ドラゴンズ投手の吉見一起さんが、2月9日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』に出演しました。
キャンプで評価が上昇中の田中幹也選手をはじめ、ドラゴンズのルーキーについて吉見さんの視点で分析します。
思ったより厳しい
吉見「和田さんって思ったより厳しいんだな」
今年のドラゴンズのキャンプの印象を尋ねられ、最初に出た言葉。
和田一浩打撃コーチは元中日ドラゴンズの大砲。現役生活19年で通算2,050安打、319本塁打、1,081打点、3割3厘の成績を残しています。
吉見さんとはチームメイトだった時期もありました。
吉見「それだけプレッシャーを感じて和田さんもやられてるのかなと思いますね」
昨シーズンは打てないドラゴンズと言われて最下位。和田コーチも力が入っていそうです。
どうなる?二遊間
吉見「ピッチャーは黙っていても普通に投げると思うんですよ。でも二遊間がいない、そこが一番注目かと思います」
二遊間は、どんなプレーにも必ず関わるところだそうです。セカンド、ショートのどちらかが決まっていないことはよくありますが、両方とも決まっていないのは稀なんだとか。
吉見さんが現役の頃はアライバコンビ、セカンド荒木雅博さん、ショート井端弘和さんで12球団で一番の二遊間でした。
今は白紙の状態で、まるで逆の状況です。
吉見「チームが変わるきっかけになるんじゃないかなと思いますし、両方ルーキーってこともあり得るから楽しみが多いですね」
当然の実力
キャンプではルーキーの田中幹也選手が高く評価されています。田中選手に対する吉見さんの評価は?
吉見「僕は、ドラフトでは1~2位の選手だと思ってたんで、今の評価は当然っていうか。普通にレギュラーが獲れる選手だと思ってます」
田中選手、実は吉見さんが社会人時代に所属していたトヨタ自動車に入るという噂があり、プロ入り前から注目していたそうです。
吉見「6位という評価で入って来ているので、みんながワーッてなってますけども、僕はこれぐらい当たり前だよと思ってます」
ショート田中選手に、セカンド村松開人選手のルーキー2人による二遊間の可能性が報道されています。
開幕スタメンでこの2人の二遊間はあり得るのでしょうか?
吉見「土田(龍空)選手も負けてられないと思いますが、全然あると思います。経験積んで、彼ら2人で10年レギュラーを張れるチャンスでもありますね」
野球偏差値が高い
吉見「田中選手は、身体はそんなに大きくないですけど、野球偏差値が高いですよね。野球を知ってるんですよ」
吉見さん曰く、田中選手は井端さんにそっくりだそうです。
実は2人とも大学野球部の中で最も厳しいと言われる亜細亜大学出身。
吉見「あそこを経験すると怖いもんないですよ」
吉見さんの古巣・トヨタ自動車の野球部にも亜細亜大学の選手がいて、野球を知っていてリーダーシップを発揮していたんだとか。
吉見「野球は最後は頭だと思うんです。でも、それが出来てるから、あとは経験だけですよね。彼が入ることでチームが変わるんじゃないかって期待しています」
サード争いはどうなる?
サードのポジションでは石川昂弥選手と高橋周平選手が競争中です。
吉見「まだ高橋選手の方が分があるのかと思います。石川選手もケガがなければ、昨年、終盤は四番を打っていたかもしれないですよね。なので楽しみな2人だと思います」
石川選手の実戦復帰は意外と早そうだと予想する吉見さんですが、ケガの場所はひざ。なかなか治療が難しい場所です。
吉見「膝のケガって野球生命が終わってしまう可能性があるので焦らないで欲しい。段階を踏んで欲しいという思いがあります」
最初は横のコントロールから
最後は吉見さんの経験談。ピッチャーとして、キャンプの序盤に一番こだわっていたことを聞きました。
吉見「今日はここまで、今日はここまで、という段階を踏んでいくんですが、思い描いていたところまで、しっかり行けるかですよね」
まずは投げる形を作るところから。自分のイメージと投げる動作を合わせる作業。
その次に、右バッターに対してのアウトコースにしっかり投げれるかにこだわったそうです。
吉見「高さはあまり気にしないんですよ。高さは、投げていって脚が動き出すと、勝手に落ちていくんで。まずは縦よりも横の軸。横のコントロールをしっかり投げれるかです」
キャンプの映像を見ても、キャッチャーのミットは動かないように見えるのですが、プロが求めるレベルは違うようです。
(尾関)
ドラ魂キング
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2023年02月09日18時16分~抜粋