ドラ魂キング

OBの井上一樹が、他球団から見たドラゴンズを語る

元中日ドラゴンズ選手で野球評論家の井上一樹さんが、2月2日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』に出演しました。

昨年まで阪神タイガースの一軍ヘッドコーチを務めていた井上さん、他球団から見ていたからこそわかるドラゴンズの戦力、今年期待の若手など、経験を交えて語りました。
聞き手は高田寛之アナウンサーと三浦優奈です。

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中日一筋。少し阪神

井上さんは1989年のドラフトで2位指名を受けてドラゴンズに入団し、2009年に現役引退。
引退セレモニーでは現在監督の立浪和義選手、昨年まで阪神タイガースの監督だった矢野燿大選手から花束を受け取っています。

2010~2013年までドラゴンズの一軍打撃コーチ、二軍監督を歴任。
その後野球解説者を経て、2019年からは、タイガースの監督をしていた矢野さんに請われ、タイガースの一軍打撃コーチに就任。
2021年からは一軍ヘッドコーチを務め、昨シーズンで退団しました。

立浪監督との交流

阪神のコーチに就任してからも、立浪監督とは時々交流があったそという井上さん。

立浪監督が驚くような采配をした時には連絡したり、逆に阪神が奇襲をした時には「驚いた」と連絡があったんだとか。

井上「お互い責任ある立場。当然、内部事情は話せません。ただ、びっくりしたとか、あの選手はどういう考えであのプレーをしたの?というような連絡はたまに取りましたね」

他球団が欲しがる中日選手

気になるのは、当時ドラゴンズはどう見えていたかということ。

井上「隣の芝生は青く見えるっていうね。阪神タイガースのベンチから見ていると、いい選手やなという選手が何人かいましたよ」

名前が挙がったのが岡林勇希選手、龍空選手。そして髙橋宏斗投手。

井上「他の球団から見てると、欲しくて欲しくてしょうがないですよ。あんな選手欲しいなと思いますよ」

相手を翻弄するバッター

一方阪神ベンチからは、ドラゴンズ選手の良さだけでなく、穴も見えていました。

打率は低いのにチャンスには打つ選手、打率は高いのに得点圏打率が低く安心できた選手などがよくわかったとか。

阪神がピンチの時に迎えると嫌なバッターは、岡林選手、楽天に移籍した阿部寿樹選手。そして木下拓哉選手だったそうです。木下選手の印象を語る井上さん。

井上「なんでそんな空振りするの?っていう空振りするんですよ。でも彼はキャッチャーですから、配球を読んで空振りしているのか?それとも演技で空振りしてるのか?こっちが戸惑うんです」

木下選手には肝心なところで打たれたそうです。

木下選手に教えるべきこと

木下選手には、何を考えているかわからない部分があったとか。

井上「木下選手は、2~3年前は、やる気のない選手なのかなって見てたんですけど、それは彼の持ち味なんだと気づきましたね」

木下選手がドラゴンズ浮上のカギになるという井上さん。7~8番に置くだけで相手には脅威なんだとか。

井上「あなたは自己評価が低すぎるよ。相手は、意外にあなたのことを嫌がってるよ、ってことを教えてあげた方がいいと思います」

木下選手を高く評価する井上さんです。

若手の注目は?

現在のドラゴンズをこう評する井上さん。

井上「ドラゴンズはピッチャーも良いですからね。あとは、攻めてることに徹するのか、守り勝つ野球に徹するのかをうまいこと立浪監督が天秤にかけてやってくれれば、そんなに負けるチームではないと思います」

その中で「ファンを魅了する選手になれるのは石川選手だと思います」と井上さん。

ホームランを打つ能力は、ウエイトトレーニングをしてパワーをつけるという部分もありますが、天性の物が占める部分も大きいんだとか。

井上「例えば山﨑武司さんなんかそうですよね。僕はあの人がトレーニングをしてるとこを見たことないんです。中村ノリとかもセンスで打ってましたよね」

石川選手にはそのセンスがあるそうです。

井上「ここぞという一打が打てる、みんなが喜ぶホームランが打てる選手になれる。これからのドラゴンズを引っ張っていく筆頭だと思います」

ちなみに2017年ゲレーロ選手以来、ドラゴンズからホームラン王は出ていません。
日本人選手では1996年の山﨑さんが最後です。今年はドラゴンズから日本人ホームラン王が出るかもしれません。 
(尾関)
 
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2023年02月02日18時16分~抜粋

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