ドラ魂キング

「今年は最下位で本当によかった」元中日ドラゴンズ・中村武志が言い切る理由

10月20日は「2022年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が開催され、野球ファンの注目が集まりました。

この日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』に、元中日ドラゴンズ捕手で野球解説者の中村武志さんが出演し、来年の立浪監督率いる中日ドラゴンズへの期待と展望を高田寛之アナウンサー、三浦優奈と語りました。

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来年はルーキー起用?

高田「今年のドラフトで入ってきた選手を、ルーキーがいきなり抜擢なんてありますか?」

中村「あると思いますよ。今年も岡林(勇希)、石川昂弥など若い選手を積極的に監督は使ってましたから。
いい選手は使っていくという立浪監督の方針は変わらないのではないか」

また、若手を使うことで、ベテランがうかうかしていられない。ベテランも頑張ることでチームが引き締まり、力も上がるんだとか。

中村「口には出さずとも、我々も認めているレギュラーが何人かいるわけじゃないですか。そういう人たちを脅かすためにも若い選手をどんどん使っていくんじゃないですかね」

FA補強はどのポジション?

ドラフトの他に、チーム力を上げるためには即戦力となるFA選手を取るのも作戦の一つ。

高田「誰にも言いませんから、FAに関してドラゴンズはこう、みたいなこと聞いてません?」

中村「ドラゴンズさんに関しては何も聞いてない。僕からすると、FAで特別補強するべきポジションは見当たりません」

例えばレフトのアリエル・マルティネス選手が退団しましたが、鵜飼航丞選手がいます。
平田良介選手、福留孝介選手も退団して外野は空くのかと思いきや、選手層は厚いようです。

センターの大島洋平選手は「年齢を考えても、まだまだできそう」と言う中村さん。ライトには岡林勇希選手が頑張っています。

中村「『じゃあ、どこのポジション(を補強)なの?』ってなるんですよね」

内野の補強は必要?

守備に関しては内野で石川昂弥選手が復帰すれば、阿部寿樹選手をセカンドに回せます。
ショートは土田龍空選手が育ってきています。

中村「岡林(勇希)選手と土田(龍空)選手は、来年も十分使えるっていう目途は立ってると思う。若いし、レギュラー取ったら、15年ぐらいは2人ともできますよ」

補強するとすれば、セカンドかファースト(ダヤン・ビシエド選手)のようです。

中村「ビシエドさんはまだ契約が残ってるし、もう少し頑張れば外国人枠が外れるんですよね」

ダヤン・ビシエド選手は今33歳。あと5~6年は十分できるという中村さん。

中村「名古屋大好きだし。長打力はないですけど、毎年3割ぐらい打ってるので十分数字は残してます。ということは、やっぱり補強はピッチャーですよね」

ドームに必要なのは投手

中村「バンテリンドームですから、FAですごいピッチャーを取ってくれば完全に計算できますよね。ピッチャーは仙台には行きたくないでしょう。雨も冷たいし霧も出る。夏は暑い」

中村さんが現役時代最後に所属していた東北楽天ゴールデンイーグルスは、仙台市の楽天生命パーク宮城がホーム球場でした。
屋外の球場に比べて、ドーム球場はピッチャーにとってはお城だそうです。

中村「ピッチャーを中心のディフェンスをしっかりしていけば、勝てなくとも負けることはない。
バンテリンドームはそういう球場なので、立浪監督も少しずつそういう野球をやっていくと思います」

ファンはホームランが見たい

とは言え、ファンが見たいのはやはりホームラン。

中村「僕も一ファンとしてみたいのはホームラン。一本で試合が変わるから、これは見たいです」

ホームランテラスの設置もファンのためにはアリだという中村さん。
しかし現役のキャッチャーとして考えると、テラスの設置は絶対にイヤだと語ります。

ナゴヤドーム(現バンテリンドーム)が出来た1997年、ドラゴンズはその広さに対応できず最下位6位に終わりました。
当時現役だった中村さんによれば、このことをきっかけに星野監督が「守り勝つ方針」に変えたといいます。

来年のための最下位

ドーム元年の最下位という屈辱について「言い訳していいですか?」と弁明する中村さん。

中村「人工芝がまだフカフカで安定感がなかったんです。ドーム球場でワーッて喜んでましたけど、いざシーズン始まると『何か変だぞ?』ってなった」

若干長い人工芝のために、腰や膝に今までにない張りが出て、疲れも抜けなかったんだそう。これは、選手全員同じ症状を訴えていたんだそうです。
しかし、翌1998年のドラゴンズは最下位から2位に上がり、さらに1999年は優勝しました。

中村「今年1年指揮とって、立浪監督はいろんなことがわかったと思います。僕は本当に最下位でよかったと思います」

中途半端に5位だと、下に1チームいるという逃げ道が選手の意識の中にはできるそうです。最下位だと屈辱しかありません。

中村「今年の6位は、絶対来年に繋がると思います。最下位から優勝したヤクルト、オリックスがいい例じゃないですか。そのための最下位だったんだと、来年は絶対思わせてくれます」

上手く纏まった中村さんの話。来年の立浪ドラゴンズは期待できそうです。 
(尾関)
 
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2022年10月20日18時31分~抜粋

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