ドラ魂キング

元中日ドラゴンズの吉見一起、今季のドラゴンズ投手陣を振り返る

2022年10月01日(土)

スポーツ

中日ドラゴンズの元エース吉見一起さんが、9月29日放送の『ドラ魂キング』(CBCラジオ)に出演しました。

今季最下位が確定してしまったドラゴンズですが、古巣の投手陣について、どのように見ていたのでしょうか?
聞き手は宮部和裕アナウンサーです。

成長した小笠原

「今シーズンのドラゴンズの投手陣、全体をご覧になって、成長を感じた選手は誰ですか?」(Aさん)

吉見「小笠原投手じゃないですか?続けて仕事をするのは、なかなかできることではないです」

昨年規定投球に初めて達成して、今年はあと3回と3分の1ぐらい残されていますが、ラスト登板で達成できそうです。現在9勝。二桁勝利もかかっています。

春は新型コロナウイルスにかかり、登板した試合数は少なめだった小笠原投手ですが、具体的に成長した部分はストレート。
昨年よりも強くなっているため、カーブが活きているそうです。

吉見「ストレートあってこその変化球とよく言いますよね。チェンジアップ、カーブは元々良いものを持っていたので、うまく成長出来てると思います」

高橋投手、活躍の秘密

「今日(29日)の先発、高橋宏斗投手ですが、今年の飛躍、要因は何でしょうか?僕は正直ここまでやるとは思っていなかったので、申し訳ないと思っています」(Bさん)

吉見「Bさんと同じ意見ですね。昨年と比べて、今年しっかり中10日を守って投げれるとは思わなかったです」

高橋投手は、昨年ファームで1つも勝っていません。今年は6勝で安定のローテーション。この違いは身体の使い方を変えたことが理由のようです。

吉見「身体の軸が横に回るんじゃなくて、一本背負いのように縦に回る。そんなに上から投げてはないんですけど、使い方を縦に変えた分、うまく力が伝わるようになったんじゃないかなと思います」

ドラゴンズにいないタイプ

さらに高橋投手の身体の使い方について説明する吉見さん。
縦横の身体の使い方は、それぞれのピッチャーで合う合わないがあるそうで、高橋投手の場合は縦の方が、より力が伝わる投げ方ができたようです。

吉見さんが人伝に聞いた話によれば、昨年のフェニックス・リーグで、「何か閃いた」とか「気づいた」と語っていたそうです。
フェニックス・リーグは毎年10月に行われる教育リーグの1つです。そして、3月のオープン戦では154キロを出しました。

吉見「真っ直ぐのレベルがすごすぎますよね。誰よりもすごいなと思います。DeNAの今永投手のストレートは快速球です。それに対して、高橋投手は重くて速い剛速球。ドラゴンズには、いないタイプだと思いますね」

柳投手のメンタルが心配

28日のDeNAベイスターズ戦で、ソト選手に危険球を与えて退場になった柳投手に対する質問。

「ソト選手も心配ですが、柳投手のメンタルも心配です。柳投手は、今年はこれで終わりなんですか?最後どこかで少しでも投げて、気持ちを切り替えて来年に向かって欲しいです」(Cさん)

吉見「どこかで投げることは可能だと思うんですけど、かと言って1~2イニング抑えたからといって、次に繋がるわけではないと思うんですよね」

先発投手は、自分に白星がつかないと意味がないと言います。

吉見「やっぱり先発して勝たないと、そこは払拭出来ないと思うんです。僕は、もう今年は投げなくていいんじゃないかと思います」

どうしても残るイメージ

柳投手は2018年、巨人の陽岱鋼選手にデッドボールを与えました。
この時、陽選手は左手甲の骨折。柳投手は、次の年に元気になった陽選手と対戦するまで、この時のイメージを払拭できなかったそうです。
今回のソト選手への件、柳投手のメンタル面は大丈夫でしょうか?

吉見「これは柳投手にしか分からないと思うんですけど、そこを自分で打破しないと。この世界では生きていけないので。当てたことはダメだと思うんですけども、自分で乗り越えて行かないといけないですよね」

ちなみに吉見さん、現役時代にデッドボールの嫌な経験がありました。相手のピッチャーに当ててしまったそうです。

吉見「ピッチャーでもバッティングが良いと、インコースを要求される時があるんですね。名前出すとマエケン(元広島)とか。(前に別のピッチャーに当ててしまうと)やっぱりピッチャーが違っても、当てちゃいけないなっていう気持ちが入ってきますよね」

頑張れ勝野

その他に先発陣で奮起を促したい選手を聞くと、勝野昌慶投手の名前が挙がりました。
勝野投手は昨年の途中から勝てなくなってしまい、今年の勝ち星0でした。

吉見「今年キャンプ見た時には、身体も大きくなってて、投げてるボールも素晴らしかった。本人も『今年は良いです』って言ってたんですね。実は一番期待していた投手だったんですけど、一昨日も勝てる状況を自ら手放したって感じですね」

27日のベイスターズ戦。2点リードの3回裏に2死満塁から押し出しのフォアボールで1点差に。4回表、すぐに味方が1点追加してくれましたが、その裏で連続ホームランを浴びて同点にされ交代になりました。

吉見「抑えて負けたとかじゃなくて、点を取ってもらったのに、二者連続で打たれて追いつかれた。だから勝てない投手なのかなと。最後印象悪いですよね。
投げてるボールは素晴らしいので、来年もう一回やり直して欲しいですね」

上出来の二人

最後に名前が挙がったのは上田洸太朗投手と松葉貴大投手。

上田投手は想像以上の出来だったそうです。派手なボールはないのですが、ベテランのような投球術で相手を翻弄したそうです。さらに吉見さんは上田投手の表情に注目しました。

吉見「ホントに緊張してるのかなあと言うぐらい顔色も一つも変えないじゃないですか。バッターからすると不気味感はあるかもしれないですね。あれは、彼の良いところだと思います」

松葉投手も期待以上と評価します。

吉見「シーズン途中から、中5日で回すっていうぐらいでしたから、計算が立つピッチャーになったんじゃないかなと思います」
(尾関)
 
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2022年09月29日18時15分~抜粋
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