ドラ魂キング

岸田総裁が誕生 投票結果から見る自民党の今後

9月29日に自民党総裁選の投開票が行われ、岸田文雄氏が新しい総裁に選出されました。

この結果を受け、来月に開かれる国会では、第100代の内閣総理大臣に指名される運びです。

前評判の高かった河野太郎氏は2位と敗れ、後半に追い上げたといわれる高市早苗氏が3位、そして野田聖子氏が4位という結果に終わりました。

この日に放送された『ドラ魂キング』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が自民党総裁選の結果を分析し、今後の自民党の行方について占いました。

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順当に見えて意外な結果

事前予想では河野氏がリードするのではないかと見る向きが多かったのですが、実際は最初の投票で岸田氏がわずか2位に1票差でトップ。

過半数を取れなかったため、2位の河野氏と一騎打ちで決選投票にもつれ込み、結果は岸田氏の圧勝となりました。

石塚も「最初は誰も過半数が取れず、岸田氏と河野氏で決選投票となり、結果岸田氏が選ばれる」というおおまかな流れは予想通りだったのですが、ある点が意外だったといいます。

それは1回目の投票で、河野氏に思ったほど票が集まらなかったということ。
特に党員・党友票は169票と1位だったものの、これは全体の4割程度しかありません。

もう1つ意外な点で石塚が挙げたのが、高市氏の国会議員票が114票で2位だったということ。
はっきり物を言うところにリーダーシップ性を感じたのかもしれません。
 

昨日の敵は今日の友

では、この結果から今後、自民党の人事はどうなっていくのでしょうか。

1番の興味は、自民党の役員人事と閣僚人事。

総裁選では敵だった3氏の処遇が気になるところですが、岸田氏に限らず、選挙戦の時から「自分が総裁になれば、ある程度の処遇は行う」と言われていたため、他の候補を冷遇するといったことはなさそうです。

特に高市氏は票数が多かったことと、もし決選投票になった場合は、高市氏に投票していた国会議員は決選投票で岸田氏に回ると表明していたため、特に高市氏は然るべきポストに就くのではないかというのが、石塚の見方です。

また、野田氏も同様に然るべきポストに就くものと思われますが、河野氏はどうなりそうでしょうか。

石塚「党か内閣か。現在の担当(行政改革担当相・ワクチン担当相)をそのままやってもらうのかどうかも含めて、どこかへ座ってもらうということになるのではないか」
 

自分のカラーが出せるか?

そして、内閣のポストで重要なのが官房長官ですが、誰がなるのか。

さらに秋の選挙が近づく中、自民党で最も重要な幹事長は誰がなるのかというのも、大きな関心事です。

また、岸田氏は所属する宏池会も含めハト派として知られていますが、今回、総理になるのにあたり協力をもらった安倍前総理との考えとは、必ずしも一致していません。

その点で今後、岸田氏は政権運営にあたって自分のカラーを出すことができるのかというのも、石塚としては注目のポイントとのことです。

石塚は最後に「お人柄だけで行けるという世界じゃないから。お人柄はとても良い方だと思いますけど、その辺の問題がいろいろとあるかと。それを見ていきたいと思いますね」とまとめました。
(岡本)
 
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2021年09月29日16時44分~抜粋

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