「大豆ミート」という言葉を、あちこちで耳にするようになりました。
大豆ミートは代替肉・フェイクミートの一種。これは、植物性の食材を使って食感や形、味などをお肉に似せた食品のことです。
2月23日放送の『ドラ魂キング』、「SDGs(エス・ディー・ジーズ) 」のコーナーでは、今、大豆ミートが注目されている理由を、環境問題と食糧問題から紐解きました。
スーパーやコンビニで買える!
「SDGs」とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すための国際目標のこと。
「貧困をなくそう」や「飢餓をゼロに」など、17の目標を掲げています。
この日は、13番「気候変動に具体的な対策を」、15番「 陸の豊かさも守ろう」に関連する話題として「大豆ミート」を取り上げました。
大豆ミートの原料は大豆が一般的ですが、最近ではソラマメやエンドウ豆を使った商品も増えています。
少し前まで、大豆ミートといえばベジタリアンの方やヴィーガンの方、健康に気を付けている方が食べているものという印象がありました。
しかし最近では、スーパーやコンビニでも普通に購入できるほど一般的になっています。
「肉ですよ、肉。わからんわ」
「担々麵のお肉が大豆ミートだったり。気づいてました?」と尋ねる加藤由香アナウンサーに、「いえ…」と正直に答える高田寛之アナウンサー。
「味は本当においしくて、見た目も普通のお肉と変わらない。なのにカロリーは低い」と、大豆ミートのメリットを語る加藤。
この日、加藤は高田のために、セブンイレブンで販売しているチルド惣菜「野菜と大豆ミートのタコスミート」を持参していました。
早速、高田の試食タイムスタートです。
タコスチップスに乗せて、バリバリバリ。
「あっ、もうタコスの味です、すっぱみもありますし。肉ですよ、肉。わからんわ」と感心する高田。
各メーカーがしのぎを削り、大豆ミートの味や食感はどんどんお肉に近づいているようです。
畜産業における二酸化炭素と水の問題
代替肉・大豆ミートなどが注目されている中、その背景には畜産業による「環境問題」や「食糧問題」もあります。
例えば、地球上ですべての人間の活動によって生み出される二酸化炭素(CO2)のうち、畜産業による排出量は、なんと全体の14%を占めています。
これは、地球全体の車や飛行機が排出する二酸化炭素の量とほぼ同じです。
環境問題として「牛のゲップ」が取り上げられることが多いですが、実は牛や豚が食べるエサを作るために排出される二酸化炭素も多いのです。
そして二酸化炭素だけでなく、家畜やそのエサを育てるために使う「水」の問題もあります。
世界全体の水の使用量のうち、畜産業で使う水は約8%。
そのほとんどが、動物が飲むよりも、そのエサになるものを育てるために使われているのです。
世界中の大豆の9割が「エサ」に
さらに、家畜を育てる土地を確保するために森林が伐採され、土地が開発されています。
土地資源の利用は、農業のうち「畜産部門」が最も多いのが現状です。
しかも、世界で生産された大豆のうち、およそ9割が家畜のエサになっています。
「それならば、その大豆をお肉のように私たちが食べてもいいのではないか」という取り組みが盛んになっているというわけです。
私たちが普通に食べている肉が、環境面でこのような影響を及ぼしているということを考えさせられます。
これは、1日1回、1週間の1回の食事を大豆ミートに切り替えることを一人ひとりが少し意識するだけで、ずいぶん変わります。
ハンバーガーや唐揚げ、その他焼肉屋さんでも、カルビに似せた大豆ミートもあるようです。
「健康面に向けてもっていうことですよね」とポロッと語った高田に、「高田さん、これなら普通のお肉の"倍"食べても大丈夫だと思いますよ!」と提案した加藤でした。
(minto)
ドラ魂キング
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2021年02月23日17時14分~抜粋