渡辺美香のWhat a Wonderful World

名古屋ブルーノート 無期限休業によせて

名古屋ブルーノートの休業とともに奪われてしまう、「特別な夜」を味わうという楽しみ・・・。

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今は、ただただ残念です。

 コロナ禍にともない、とうとう名古屋のブルーノートが廃業を視野に入れた無期限休業になってしましました。

 名古屋の音楽シーンの中でも、特別な場所だったブルーノート。海外のアーティストや、青春時代の大スターの演奏を間近で見られるだけでなく、きらびやかな内装の店内で、美味しい食事と音楽を堪能する、「大人のご褒美時間」を提供する場所でした。
 
 2002年に、東京や大阪、福岡に続いてオープン。
 ヘレンメリルや、ナタリーコール、パットメセニーなど、グラミー受賞のJAZZアーティストの公演も数多く行われ、今は亡きピアニストの巨人、オスカーピーターソンが車いすでゆっくりとピアノの前に対峙し一音一音愛おしむように奏でたバラードには、会場中が涙したものです。

「渡辺美香のWhat a wonderful world」も、前進のジャズ番組から、多くのゲストをご紹介いただきました。
 毎年、年末に、ルパンJAZZの公演を行っていたピアニストの大野雄二さん曰く「名古屋のファンはリピーター率が高い、一度、好きになったものはとことん愛してくれる」とのこと。
 人口では、東京や大阪にはかなわない名古屋ですが、その分、ライブを愛するファンの思いで支えられてきたのです。

 また地元のジャズアーティストにとっては、アルバムリリースや周年記念などで気合を入れる一大ステージでした。なじみのJAZZライブハウスの観客やスタッフ、ミュージシャン仲間や音大の後輩にいたるまで観客として訪れ、活動の集大成を祝う・・・本当に温かい空間でした。

 行きたくても行けない・・・
 音楽を愛するすべての人の渇望だけを残して、幕を下ろした名古屋ブルーノート。
 どうか、あのキラキラしたかけがえのない時間が、再び戻りますよう。今は、コロナ収束を願うのみです。
 
 7月19日の「渡辺美香のWhat a wonderful world」は、オルガン特集。
野球のため、時間を変更して、夜10時から放送です。  

 
 

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