八木志芳の私たちは求めてる

大規模災害で女性たちが困ること

大きな災害が起こった時、女性にとってトイレ、生理、こどもの対応や避難所での性被害などの問題が起こります。

3月2日放送のCBCラジオ『八木志芳の私たちは求めてる』では、パーソナリティの八木志芳が、大規模災害時の女性の心構えについてアドバイスを送りました。

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災害時の女性たちの困りごと

大学病院で助産師として勤務しているAさん。職場で大規模災害時のシミュレーションがあった際、ふと考えたことがあったそうです。

Aさんが現在暮らす岡山県は地震が少ない地域で、体感できるほどの地震は年に1回あるかないか。

「それだけに、県民の防災意識が東京に在住していた私には極端に薄く感じています」(Aさん)

Aさんは八木に「大規模災害時の女性としての心構えを教えてほしい」と依頼してきました。

「男性と違い生理やトイレなど、考えただけでも大変なことが想像されます。また、避難所などでの性被害なども…」(Aさん)

八木は東日本大震災が発生した2011年、ラジオ福島のアナウンサーとして報道現場に立ち会っていました。
実際の災害時に女性が何に困り、どのような準備が必要なのか、八木が実際経験をした目を通して伝えてほしいとAさん。

避難時に何がどれくらい必要か

実はたまあまこの話題を取り上げようとしていたという八木。

八木「私は東日本大震災を経験した時に、女性の立場から『避難の時に何が必要か』とか全然考えてなかったんですよ」

独身でこどもがいないということ、八木の自宅に大きな被害がなかったこともあり、現実的に考えられなかったといいます。

八木「でも、本当に避難所でのプライベートの問題はいろいろ言われていた。能登はだいぶ東日本から学んだって言われてる部分もあるけれども、それでもやっぱりその女性に必要な物資が届かない」

いまは災害時の対策として、水や食料、女性だったら生理用品、こどもがいればおむつやミルクなども「自分である程度のもの(3~5日分くらい)は準備しておくこと」と啓蒙されてはいます。
ただ実際に用意すると膨大な量になります。

八木「それこそ急に避難しないといけない場合とかは、備えておいたとしても、それを全部置いて逃げないといけないとか、そういう場面も絶対考えられる」

Aさんの勤務先は病院です。避難所として使われることも想定されるので、その病院で普段から、患者・スタッフ・見舞い客などが数日過ごせるだけの蓄えはあるのか、確認することが必要だと八木。

過去の経験から学ぶ

そして、避難所での性被害も大きな問題になっています。

八木「そこでも性差別の問題があって、女性が意見を言えないとか、避難所を取り仕切ってる人が男性だと従わざるを得ない、とかあったらしい」

過去の事例から、避難先の体制や運営方法はとても気になるところです。

八木は参考になる書籍として『女たちが語る阪神・淡路大震災1995-2024 いいたいことがいっぱいあった』(認定NPO法人女性と子ども支援センター ウィメンズネット・こうべ 正井禮子著)を挙げます。
女性の性被害や、避難先での自身の動き方についても取り上げられているそうです。

八木「過去の出来事を知って、読んで、こういうことにならないために自分たちはどうすればいいんだろうっていうのを考えておくのはすごい大事。

Aさんはそれこそ医療関係の方だと思うんで、いろいろやらないといけないことも多いと思うので、どこで自分は何をやるかっていうのを考えておくのも大事かな」

過去の事例を知ることで、いざという避難時に女性たちが抱える問題に落ち着いて対応できるよう願う八木でした。
(野村)
 
八木志芳の私たちは求めてる
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2025年03月02日22時36分~抜粋

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