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任期途中で辞職、名古屋・河村たかし市長の15年を振り返る

名古屋市の河村たかし市長が9日に辞職願を提出し、衆議院議員選挙公示日前日となる14日に辞職の意向を表明しています。

任期途中での衆院選出馬表明について「職を投げ出すのか」といった批判の声も相次いでいます。

2009年の初当選から4期15年と、市長在任期間が歴代最長となる河村市長。

10月9日放送『CBCラジオ #プラス!』では、ジャーナリストの北辻利寿さんが名古屋市長について解説しましたが、ここでは特に河村市政を振り返った部分を取り上げます。

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辞職をめぐり議会と対立

国政選挙へ挑戦する河村市長ですが、どうやら円満な辞職とはいかないようです。

7日に河村市長と議会との話し合いがありましたが、議会は今月15日まで開かれていて、「途中で投げ出すのか」という議会からの反発の声も。

そもそも河村市長と議会の間には、議員報酬引き下げなどで揉めてきた長い歴史があります。
今回仮に議会が辞職に不同意でも、河村市長が衆議院議員に立候補すれば自動的に失職となるため、「河村市長は強気ではないか」と見る北辻さん。

とはいえ、市政を途中で投げ出して議会と揉めたというイメージが強いと、この後の選挙戦にも影響を与えるかもしれません。

河村市政を振り返る

在任期間が4期と長く安定した人気を誇っていた河村市長ですが、15年間で最も印象に残ったのが、やはり減税。

河村市長の政策のトップは市民税を減らすことで、自ら「減税日本」という会派を立ち上げ、一時期は市議会の第1党だったこともあります。

さらに自らの給料を引き下げ、退職金も受け取らないと表明したことから、かなりの支持を得ました。

また、最近の名古屋といえばコモドドラゴン。
世界最大のトカゲが現在日本で唯一、名古屋市にある東山動植物園で一般公開されていますが、これも河村市長がラブコールを送り続け、ようやく招致が実現したものです。

河村市政の課題

河村市政には課題も残されています。

ひとつは一時期話題となった、名古屋城天守閣の木造復元化です。
減税と並ぶ河村市長肝いりの政策でしたが、完成目標は2022年ですでに2年経過。

バリアフリー対応のため、エレベーターをつけるのか是か否かという議論が湧き上がりましたが、現在も事業はストップしているうえに、完成のメドは立っていません。
実は材料の木材もすでに買っているのですが、雨ざらしで外に放置しておくわけにはいきませんので、屋根のある場所に多く保管しておかなければならず、毎年保管費用がかかり続けています。

また、愛知県の大村知事とは当初「村・村コンビ」と呼ばれ仲が良かったのですが、次第に対立が多くなってしまいました。

政治ではないところですが、金メダルを噛んだことが全国的な騒動となってしまいました。

次の市長に求めるものとは?

では、河村市長が辞職した後、新しい名古屋市長に求められることは何でしょうか?

以前、北辻さんが名古屋市職員に取材した際、河村市長について尋ねたところ、「河村市長は関心のあることはすごく質問が多いが、それ以外のことは周りに任せっきりになる」という答えが返ってきたそうです。

北辻「市長というのは名古屋市全体、減税やコモドドラゴンだけではなくて、やはり街全体に目配りが必要なので、河村市長のようなパフォーマンスは大事だし、リーダーシップもすごいけど、実務型の市長も必要かもしれませんので、そういう方に対する期待もありますね」

名古屋市の人口は233万人と、横浜、大阪に次ぐ大都市です。
最後に北辻さんは「中部圏のリーダーとして、名古屋市だけではなく岐阜県や三重県を引っ張っていくリーダーが求められる時代なのかなと思っています」とまとめました。
(岡本)
 
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2024年10月09日07時19分~抜粋

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