北野誠のズバリ「カイシャのシュウカツ」

M&A後にやることがなくなった経営者。社⻑は続投できる?

昨今少子高齢化により、中小企業や小規模事業者の後継者不足などが大きな経営課題のひとつとなっています。承継する人がいない場合は廃業するしかないと考える経営者もいます。

CBCラジオ『北野誠のズバリ』のコーナー「カイシャのシュウカツ」では、事業承継について、専門家をゲストに多方面から学んでいます。

6月19日の放送では、首都圏にある不動産管理やビルメンテナンスの承継事例を北野誠と松岡亜矢子が、三井住友トラストグループ 株式会社経営承継支援・はじめ部長の藤原秀人さんに伺いました。

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奥さんを仕事から解放させたい

今回藤原さんが紹介したのは、ビルメンテナンス会社の承継事例。

藤原「首都圏の不動産管理やビルメンテナンスをされている会社さん。資本金は1,000万円、年商は6億円。従業員は100名ほど」

北野「従業員100名?もう十分じゃないですか。なんでM&Aするんですか?」

藤原「社長さんが70歳を過ぎ、後継者がいらっしゃらなかった」

こちらの社長は、学生時代から清掃業務のアルバイトをしていて、ビルメンテナンスの道を歩んで40年のキャリア。
清掃業務以外にも、電気工事や内装工事などワンストップで提供し、都内に複数管理物件がありました。

藤原「社長は元気で、奥様も一緒に会社の経営をされていたんですが、70歳を過ぎて、そろそろ(奥様を)仕事から解放してやろうと」

M&Aはどこで相談するの?

妻を思ってM&Aを決めた社長ですが、どのように進めたのでしょう?

藤原「実はビルメンテナンス会社って、M&Aの仲介業者に人気の業種です」

以前から、この会社にも多数のM&Aの仲介業者からダイレクトメールが頻繁に送られていたとのこと。
社長にとっては譲渡のタイミングのみならず、M&Aをどこに仲介してもらえばよいのか、DMだけで選べず悩みどころでした。

藤原「『事業承継M&Aセミナー』が開催されているのを知り参加した。M&Aの流れを知り、そこでM&Aを決意されました」

北野「セミナーがきっかけで、自分で調べたんですね」

取締役社長で在籍する道も

そして、買い手は東海地方のビルメンテナンス会社に決まりました。トップ面談時には社長同士が意気投合し、スムーズに成約となりました。

北野「同じビルメンテ会社だから、ノウハウがわかっているからね」

「実は今回はちょっと変わっていることがある」と藤原さん。

藤原「売り手の社⻑さんは代表から外れたんですが、元気だったので『取締役社⻑』として3年間出社されていた」

北野「奥さん楽させて、社長はまだ働きたかったんだな」

承継後に「社⻑続投型」のケースを選ぶ社長も多いと藤原さん。
「M&Aで会社を売ったらやることがない」という声もよく聞きますが、このような条件で話しを進めることもできるそうです。

近年、M&Aを取り扱う会社が非常に増えました。

藤原「直接相談されるよりも、セミナーで(M&Aをする)社長がどんな人でどんな思いでやっているかというのは聞くことが重要」

最後に不安な時はセミナーに参加するのも1つの方法、まとめた北野でした。
(野村)
 
北野誠のズバリ「カイシャのシュウカツ」
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https://radi~抜粋

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