多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

「入ってたんせ」こどもたちの声が響く「横手かまくら」

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』、週末のイベントや季節の風物詩を紹介する「週末来て来て」のコーナー。

2月13日の放送では、秋田県横手市で15日(土)16日(日)に行われる「横手の雪まつり」を取り上げました。

横手の雪まつりの見どころは、なんといっても雪で作る大きな家のような「かまくら」。

かまくらの作り方や由来について、横手市観光協会の小西春奈さんに電話でお話を伺いました。

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かまくら1基に30トンの雪!

秋田県の内陸部に位置する横手市では、例年多くの雪が降ります。

しかし、暖冬の今年は「雪が少なく、さらに気温も高くてびっくりしています。こんな年はなかったんじゃないか」と小西さん。

横手市には「かまくら職人」と呼ばれる職人さんがいて、おまつり用に50基のかまくらを作成します。

かまくらは高さ約3メートル、直径3.5メートルという巨大なサイズ。
1基作るために、約30トンもの雪が必要になります。

横手の雪は湿気が多く固まりやすいため、かまくら作りに適しているそうです。
 

七輪焼きのお餅と甘酒

まず直径3.5メートルの円を描き、そこに雪を積み上げていきます。

ただ積み上げるだけでは崩れてしまうので、壁になる70センチほどの部分をしっかり踏み固め、上から踏みつけながらどんどん雪を積んでいき、最終的に丸みをおびた「肩」と呼ばれる部分をきれいに形作ります。

このあと2~3日間置いておくのがポイント。

多田「えっ?2~3日置くんですか?そうするとしっかり固まる?」
小西さん「雪がしっかり締まりますので。その状態から穴を開けて完成させるという形です」

多田「そうか、最初から中をがらんどうにするんじゃなしに。完全にボール状のものを作ってから掘っていくわけですか
小西さん「そうなんですよ」

完成したかまくらは、大人4~5人が入れる大きさ。

中には七輪を置いて、お餅を焼いたり甘酒をふるまったりするそうです。

多田「なんかいい雰囲気ですけど、寒くはないんですか?その中」
小西さん「外が例年マイナス2~3度なので、七輪の火がありますのでほっこり暖かいです」
 

「かまくら」の由来

ここで多田の素朴な疑問、「なんでかまくらを『かまくら』って呼ぶんですかね?」

これには「所説ありまして」と小西さん。

一つ目は、その昔雪で壁を作り、その中でお正月用の飾りを焼いていたことから「かまど」が語源であるという説。

もう一つは、雪室では「良い水に恵まれますように」と水神様をお祭りしているため、神様のいらっしゃるところ=神座(かみくら)から「かまくら」に変化したのではないかという説です。

多田「昔ながらの方たちは、かまくらの中にちゃんと神様を祀ってらっしゃるんですね」
小西さん「現在も水神様をお祀りして、神様のよりどころということで、皆様に入ったら拝んでいただいております」

多田「本来そういうものなんですね」
小西さん「そうですね」
 

こどもたちとの語らいを楽しんで

おまつりでは、地元のこどもたちが「入ってたんせ(入ってください)」と観光客に呼びかけ、かまくらの中で甘酒やお餅でもてなしてくれます。

「ぜひ語らいを楽しんでもらいたい」と小西さん。

多田「横手もかまくらのお祭りがあると、春がそこまできてるなという感じなんでしょうね」
小西さん「かまくらの中で七輪に炭をおこして、甘酒や餅をふるまって、自分たちも楽しんでおもてなしをしています」

小西さんがこどもの頃は今よりも雪が多く降っていたので、庭にかまくらを作って楽しんでいたそうです。

多田「自分の家の庭に作る人もいるんだ!」
小西さん「屋根から下ろした雪に穴を開けて。綺麗なかまくらの形ではなくて」

「小西さんもそうやって、自分の家でかまくらをこどもの頃から楽しんでいたわけですね」と、横手のこどもたちに思いを馳せた多田でした。
(minto)
 
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2020年02月13日07時18分~抜粋

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