妻の寝言が大きすぎる!病気?治す方法は?

北野誠のズバリ / ライフ・ヘルスケア

『北野誠のズバリ』、健康の悩み・夫婦の悩みなどを解決する「中高年よろず相談室」。

1月11日の放送では、「妻の寝言がデカすぎる」(Aさん・75歳)というお悩みを取り上げました。

「私の妻(73歳)は、夜中に眠っていてよくうなされたり、寝言が多いのです。デカい声で叫ぶので、私も寝不足気味で辛いです。夜中にうなされるのは、どんな病気が考えられるのでしょうか。また、改善方法があれば教えてください」

心療内科・本郷赤門前クリニックの院長・医学博士の吉田たかよし先生に、解決方法を伺います。

そもそも「夢」って?

睡眠の80%は、脳全体が休息している「ノンレム睡眠」。
残りの20%は、記憶の整理などで脳が活発に働いている「レム睡眠」。

夢はこのレム睡眠の間に見るもので、夢の中で話したことがそのまま声に出るのが「寝言」です。

起きている時に体験した記憶の中で大事なことは、レム睡眠の時に脳の中でリピートされることによって定着します。

吉田先生によると、その断片が意識に残ってしまったものが「夢」とのこと。
記憶の断片をつなぎ合わせているだけなので、夢のストーリーはメチャクチャ。
しかし個々の映像は、全て起きている時に現実に見たものなんだそう。

「怖い夢見たりもするじゃないですか。あんな時も現実的に身体動きませんよね、でも」

夢の中では動いていても、実際には身体が動かないことに疑問を感じた北野誠。
 

幼児が寝言をいう理由

実は夢を見ている時にも、脳は夢のストーリー通りに身体を動かす命令を出しています。

しかし、そのまま暴れるとケガをしてしまうため、脳の“視床”という部分で命令をブロックしているのです。

「だから夢の中でバタバタしていても、現実には身体は動かないわけですね」という吉田先生の説明に、「ほーう!すごいなぁ」「脳みそすごいね!」と感心する北野と片山淳子。

命令をブロックする機能は、声を出す命令だけは働きにくく、これは言語の習得のためだと考えられるそうです。

幼児は大半が寝言を言うものの、成長とともに少なくなり、25歳を過ぎたらほとんど寝言がなくります。

これは言語の習得と見事に一致しており、言語中枢への刺激は幼児の時期に特に大きいということがわかっていると吉田先生。
 

レム睡眠行動障害

「ところが睡眠の質が悪くなっちゃうと、25歳以降も寝言が出ちゃう!」と、吉田先生が今回のお悩みの本質に迫ります。

特に多いのは部屋が明るい場合と聞いて、「ああそうか、なんか部屋電気つけっぱなしで寝てしまう。僕も昨日そうでしたね(笑)」と納得の北野。

そしてお酒を飲んで寝た場合も、睡眠の質が悪くなるため寝言が増えるんだそう。

「スマホとか見たら、その前の動画の影響を受けるっていうのはホンマですか?」と尋ねる北野に、「そうですそうです」と吉田先生。

動画の中身だけではなく、光の強い刺激も寝言を増やす効果を持っているんだそう。

さらに、毎晩大きな寝言を言うAさんの奥さんには、病気の可能性も隠れているといいます。

「まず、寝言の声が大きいのは、腹筋が働いている証拠。脳の命令をブロックする働きが、かなり弱くなっていることが考えられる」と吉田先生。

さらに悪化すると、手足も夢の中と同じ動きをしてしまうそうです。

これは、以前は「夢遊病」、現在では「レム睡眠行動障害」という、レム睡眠中に行動を起こしてしまう障害。
この場合はケガをしてしまうため、治療が必要になるということです。

寝言だけではなく、夜中に起きて動き出すようになると、かなりその症状は重いといえます。
 

レビー小体型認知症

ただ今回のAさんのお悩みは、奥さんの73歳という年齢を考えると、お年寄りに多い「レビー小体型認知症」という病気が少し心配だと吉田先生。

認知症の50%を占めるのが、アルツハイマー病。
その次に多いのが、20%を占めるこのレビー小体型認知症です。

これは、脳の中に「レビー小体」というシミのようなものがプツプツとできる病気で、特徴は物忘れの他、大声の寝言。

そして、現実に存在しないものが見えてしまうという症状があります。

ハンガーにかかっている服を見て、そこに人がいるように見えてしまい、「どちら様ですか?ご用件は?」などと延々と話しかけているのが特徴なんだとか。
 

睡眠の質を上げよう

「睡眠の質を変えようと睡眠導入剤を服用した場合、あれを飲んでて動き出す人も結構いますよね」と尋ねる北野。

これに対して、「睡眠導入薬は、まさに睡眠を導入するだけ」と吉田先生。

その時は効くものの、早い場合は2~3時間で効果が失われてしまい、その時に逆に寝言が増えたり、歩き出したりということが起こりやすくなってしまうんだそう。

レム睡眠行動障害の時は、睡眠導入薬よりもさらに作用時間の長い、効き目が明け方まで続くようなものを処方するということです。

「睡眠薬飲んで寝たら、知らん間に動いてた」という話を聞いたことがあるという北野に、「睡眠薬が必要だということは、そもそも脳が寝ようとしていない」と吉田先生。

「それを睡眠薬で無理やり眠らそうとすると、もちろん寝言も増えますね」ということでした。

睡眠の質を改善することは、寝言の減少に繋がります。

夕方に運動する。
ぬるめのお風呂にゆっくり入る。
夜楽しい話をして大笑いする。

「これが効きますんでね、ぜひ実践してもらいたいですね」と、アドバイスをくれた吉田先生でした。
(minto)
 
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2019年01月11日14時12分~抜粋

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