織田信長の洒落に加藤清正が感動!新企画「掛詞茶会」

名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻 / エンタメ

400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊®が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。
3/5の出陣"は、織田信長、加藤清正、陣笠隊の足軽・踊舞(とうま)です。

この日は新企画「掛詞茶会(かけことばちゃかい)」が行なわれました。
戦国時代に数々の茶会で磨かれた、武将の言葉遊びの技術を披露してもらい、その"わび・さび"を堪能する企画です。
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信長織田のすべらないダジャレ

古くから日本では和歌において、「松」と「待つ」の意味をかぶせるなどのいわゆる"掛詞"という技法が存在しています。

そして戦国時代、千利休が完成させた茶の湯が流行し、茶会は一種の社交場となりました。
これらの風流的要素を組み合わせたのが「掛詞茶会」です。

庶民的に言うなら「ダジャレ大会」です。

ただし、この茶会が行なわれる茶室では「スベる」という概念が一切ありません。その空間で発せられたダジャレをみんなが味わい、「結構なお点前で」と返す。
これが掛詞茶会の楽しみ方なのです。

「現世ではダジャレなどと申すが、これは『オシャレ』じゃな」と、始まる前から早速掛詞を披露する信長。
"ダジャレ"というのは「ダメな洒落」のこと。それと、美しく装う「お洒落」とを、掛けたわけです。

「元が同じ言葉なのに、掛けたって言えるの?」などと無粋なことを考えてはいけません。

わび・さび・みやび

では、始めて参りましょう。いきなりフリースタイルでいくのもアレなので、「ひな祭り」というテーマで掛詞を披露していきます。
まずは信長から。

「比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)」

ん?何だかピンときませんね。講釈してもらいましょう。

踊舞「信長様、それはどういった意味でございましょう?」
信長「比叡山延暦寺というものは、わしが焼き討ちをいたし、苛烈を極めた戦として有名じゃ。そう、燃えた『火』と、ひな祭りの『ひ』」

清正・踊舞「いやあー、結構なお点前で」
(カコーンというししおどしの音)

…「一文字しか掛かってないじゃん!」と考えるのは無粋です。
むしろ一文字だけだからこそ、わび・さびがあるのです。それに「比叡山延暦寺」を早口で何度も言うと「ひな祭り」に聞こえなくもありません。これは高度な掛詞です。これこそが雅(みやび)です。

ここには、スベるという行為は存在しないのです。

言葉も意味も掛け合う

清正「では、拙者が参ります。『灯りをつけましょうぞ、ぼんじりに』」

踊舞「清正様、それは一体どういった意味でございましょうか?」
清正「"ぼんぼり"に火を灯すことと、鶏の尻尾の付け根部分である"ぼんじり"を火をつけて焼いて食べることを掛けてみました」

こちらは、先程とは逆に一文字しか変えず、しかも火をつけるという意味も掛けてしまう、別の高度なテクニックです。

信長も「実際、ぼんじりというものは油分が多く、火が上がりやすいということを聞いた」と被せてきました。この、2つの意味での"掛け合い"こそが、掛詞茶会の醍醐味なのです。

信長・踊舞「いやあー、結構なお点前で」
(カコーン)

怒濤のフリースタイル

ここからはテーマなし、フリースタイル掛詞です。
信長が独りで会話します。

「猿、お前に殿(しんがり)を任せる」
「信長様、では、お給金を先に」

踊舞「信長様、これはどういった意味でございましょうか?」

猿というのは豊臣秀吉のこと。しんがりとは、戦で退却する際に一番最後列に残って敵を食い止める、命懸けの役目のこと。秀吉がしんがりを務めたのは「金ヶ崎の戦い」。

信長「そう。しんがりをやる前には、カネが先」

なんと、まるで落語のような超高度な掛詞です。

清正・踊舞も「おおーっ、なるほど!結構なお点前でー!」と感嘆の声を上げるのでした。

さらに信長がもう一発。

「刀でも振っておこうかな」

踊舞「信長様、これは一体どういった意味でございましょうか?」
信長「そう、まさに『刀で、肩慣らし』」

「いやあああぁぁぁ…。結構なお点前でえぇぇぇ…」
失神しそうなほど感動する清正と踊舞なのでした。

いつも戦で神経を張り詰めている武将たちも、雅な時間を過ごして心穏やかになったことでしょう。
(岡戸孝宏)
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2018年03月05日21時26分~抜粋

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