名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻

「伝令合わせ」に前田利家は名采配を振れたのか?

400年前より現代に蘇りし戦国武将の集団・名古屋おもてなし武将隊®が、ラジオ界の天下一を目指す番組『戦国音絵巻』。
2/12の出陣"は、前田利家、加藤清正、足軽の陣笠隊・一之助(かずのすけ)です。

「何が伝令かな、何が伝令かな、デデデデンデン、デンデンデンレイ♪」という、今や懐かしい『ごきげんよう』のサイコロトークのテーマ曲をもじって始まった企画。その名も「伝令合わせ」です。
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どんなルール?

戦国時代、戦場での情報を大将に報告する。それが伝令です。
この伝令に対し、大将がいかに冷静かつ的確な対応をするかによって、戦局はガラッと変わります。
もちろん、戦国時代にその名を馳せた利家と清正なら、どんなに珍妙な伝令であっても、うろたえず善処することでしょう。

そこでこの企画ではまず、「誰が」「どこで」「何をした」という3種類の札(カード)を用意。
それらが積まれた3つの札の山から、1枚ずつ無作為に引き、組み合わせてひとつの文を作ります。これを伝令文とします。
いわゆる"5W1Hゲーム"という言葉遊びを取り入れているのですね。

その伝令を一之助が読み上げ、どちらか一方の武将に指示を仰ぐので、選ばれた武将は即座に指示を出す。ムチャブリ要素が加わるわけです。

しかしムチャブリなど恐るるに足らず、とばかり利家は自信満々。

「小田原征伐の時は、北陸軍の大将を務めておったからな。いくつもの国をまとめておったから。名采配が出ると思うぞ」

では、その腕前を拝見いたしましょう。

いきなり上級編?

一之助「伝令!前田利家様が/ミュージックステーションのステージで/第三形態に変化(へんげ)しました!…利家様、ご指示を!」

利家「ゴポガポッゴゴポガゴポッ、ドバァーッ!」

こ、これは一体どういうことなのでしょう…?
利家が戸惑いながら答えます。

利家「あのな、これは指示できんな。これはもう、変身してしまわんといかんと思うてな。今のは脱皮した音じゃ」

そんなシュールな展開に持っていくとは。
そもそも、本人がいるということは、『Mステ』のステージに現れたのは偽物と言えるので、「それは偽物じゃ!引っ捕らえよ!」と言うべきではないかと思われます。
それに、"第三形態に変化"ということは、すでに第二形態にはなっているわけですから、ますます何者なんだという話なんですが。

一発目にしてはお題も答えもぶっ飛びすぎたので、気を取り直して次に行きましょう。

不純?愛情表現?

一之助「伝令!前田利家様の家臣の全ての者が/ひつまぶしの美味しいお店で/口吸いをしておりまする!…清正様、ご指示を!」

清正「不埒(ふらち)じゃ!全員切腹!」

「口吸い」とは、現世でいうところの"チュー"です。
ひつまぶしが美味しすぎて、気分が高揚してしまったのでしょうか?酒が入ると誰彼構わず接吻をしてしまう"キス魔"になる人はいますが。

とにかく、清正は乱れた行動として許せないようです。が、実は、清正の主君である豊臣秀吉はかつて、第二子・拾(ひろい。のちの秀頼)宛に、まだ字も読めないのにこんな手紙を書いたことがあるのです。

「近々そちらへ行って口吸いしますよ。お母さん(淀殿)にも口吸いをさせてはいけません」

そう、あまりに子煩悩だった秀吉は、我が子にチュッチュチュッチュしたがっていたのです。
その点をツッコまれた清正は「はっ。父親として当然の事でございます」とトーンダウン。

利家「口吸いしとる者が皆、父子かもしれんぞ」
清正「家臣の全て、と伝令では言われていましたが」
利家「おっふ…」

これ以上掘り下げるのは危険なので、次に行きましょう。

利家、本領発揮?

一之助「伝令!目玉おやじが/水深200mの深海で/真っ赤な口紅を塗りたくっております!…清正様、ご指示を!」

清正「まずその前に、ぺっちゃんこになるじゃろ!」

眼球ならば水圧で押し潰されるであろう、という清正。しかし、目玉おやじは『ゲゲゲの鬼太郎』の父親、つまり物の怪(もののけ)です。水圧で潰れることはありません。もし潰れてペラペラに薄くなっても、天ぷらにされて大火傷を負っても、しばらくすると元通りになるほど、目玉おやじは生命力が高いのです。

それよりも、唇もないのに口紅を塗っていることの方が大事です。これは何かの吉兆か、あるいは凶事の前触れか?その点を鑑みて指示を出してほしかったと、利家はダメ出しするのでした。

では、利家に見本を見せてもらいましょう。

一之助「伝令!織田信長様が/煮えたぎったマグマの中で/思いっきり滑ってしまいました!…利家様、ご指示を!」

利家「たとえ火の中水の中!前田利家、飛び込みまーす!」

信長が、足を滑らせたのかギャグが滑ったのかは置いておいて、この行動では信長は助かりません。

利家「助けるなんて後回しじゃ!まずは主君と命運を共にするのが先じゃ」

立派な風に聞こえて、言ってることがムチャクチャです。

利家「ゆえに、わしは400年前色白であったのに、現世に蘇った今は、マグマで焼けてこんなに色黒なんじゃぞ」

"ネズミに騙されて、ネコは十二支に入れませんでした。だから今でもネコはネズミを追いかけ回しているのです"みたいな、おとぎ話的な要素まで持ち出し、必死の利家。

一之助「まことに失礼ながら利家様。ご指示を頂きとうございます」
清正「利家様自らが、体を張って…」

そうです。利家は的確な指示を出さず、脱皮して変身したり、マグマに飛び込んだりと、ただただヤバい暴走大将なのでした。

実は名コンビ?

一之助「伝令!敵の軍勢1万が/スケートリンクの上で/蟹が前に進めるように、品種改良をしております!…清正様、ご指示を!」

清正「そっとしておこうか…」

敵陣だが、こちらに攻めてこない。ならば放置しておこうということです。

利家「前に進めるようにした蟹を使って、新たな攻撃を仕掛けてくるのではないか?」
清正「ならば、食すのみでございます」

放置するのは危険と察知した利家のアドバイスに、改めて対処法を作り出す清正。
この2人が組んだら、素晴らしい采配が生まれるかもしれません。
(岡戸孝宏)
名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻
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2018年02月12日21時28分~抜粋

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