2017年3月22日(水)

ビジネスマン必聴!戦国武将がプレゼン対決?

名古屋おもてなし武将隊 戦国音絵巻 / トーク

400年前より蘇りし武将たちがラジオでおしゃべりする画期的な番組、CBCラジオ『名古屋おもてなし武将隊 戦国音絵巻』。
この日の布陣(メンバー)は、前田利家、加藤清正、陣笠隊の足軽・踊舞(とうま)です。

今回は春分の日特別企画として『春爛漫・自慢合戦』を行うことになりました。
春爛漫で自慢したい話…つまり、人に自慢したいくらいとても嬉しかった話をリスナーから募集。
その中から、加藤清正と踊舞が一つずつ選んで、どちらの話が素晴らしいのかを、前田利家が判定する企画。

つまりは、プレゼンテーション対決です。
どれだけ嬉しい話なのかを分かりやすく伝えて、判定者である利家の心にいかに響かせるかという、長けた話術が必要となります。
これは、現代社会では重要な技術。皆さんも参考になるのではないでしょうか。

口論と討論とは違います

まず踊舞が選んだお便りは、
「応募していた事を忘れていた、テレビ番組のプレゼントが、家に届いたこと」

対する清正が選んだのは、
「接客の仕事をしているが、働く店舗が変わった後にも、わざわざお客様が私に会いに来店して下さったこと」

どちらも嬉しい気持ち、分かりますよね。
ここからいよいよ、両者のよるアピール合戦の開始です。

先陣を切ったのは踊舞。
張り切って大声で説明し始めると、あわてて利家が制します。
「声の大きさは関係ない。ラジオを聴いている者の耳をつんざくからやめよ」

しかし踊舞は主張します。
「合戦では、大きな声で相手を威嚇するものですぞ」

そう、実際の戦国時代の合戦では、ドラマによくあるような刀や鉄砲での戦いの前に、まず相手を罵倒します。悪口を言い合うのです。
それで威嚇するのと同時に、自らの士気を鼓舞するのです。

なので、踊舞の言い分にも一理あるのですが、今回は武力対決ではなく、あくまでも討論。
ここは落ち着いて論じ合うことに。

更に利家は踊舞に巨大な釘を刺します。
「次に大声を出したら、罰として50万石没収じゃ」

石(こく)とは、戦国時代の単位の一つ。この場合は財力を表します。
時代背景が違いすぎるので単純に換算はできませんが、様々な説を元に便宜上、1石=7,000円とすると、50万石は35億円。
一生、いや何生でも、タダ働きしなきゃいけません。
ずいぶん無茶を言う利家。
こんなお方に公正な判定を期待して大丈夫なのでしょうか。

さて、やや萎縮しながらも踊舞はプレゼンを続けます。
「プレゼントをもらえて単純に嬉しい。更に、応募していた事を忘れていたため、新鮮な気持ちで当選を認識できて、二重に嬉しいのですぞ」
これに対して清正の押しが弱く、一回戦目は踊舞に軍配が上がりました。

疑惑の判定

続いて二回戦。
踊舞が選んだのは「昨日同級生の男の子が、ホワイトデーのプレゼントを家まで持ってきてくれた」

対する清正は、
「北海道旅行に行った時、バス停が見つからず困っていたら、通りすがりのおじさんが教えてくれた。しかもサンドイッチやホタテもごちそうになり、お土産に野菜をたくさんもらった」

この対決では踊舞が裏ワザを披露。
お便りの一部しか読んでおらず、実は続きがあったと言います。
「あいにく私はお風呂に入っていて直接受け取れなかったが、中身を見たら大好物のマカロンで、しかも手作り。好きな物の話はあまりしたことがないのに。本当に嬉しい。明日お礼を言います」

あえて文章を分割することにより、後半のインパクトを強める高等技術。
なかなかの策士です。

それに引き替え清正は手詰まりで、ただお便りの文をなぞって繰り返すのみ。
これは勝負あったかと思いきや、なんと勝利は清正に。

勝負を面白くするために、わざと1勝1敗にしたのでは?
そんな疑惑を払しょくすべく「おじさんの話はほっこりしていて春らしい」と説明する利家。
むしろホワイトデーの話の方が春らしいのですけど。

公正な判定と信じて、最終決戦に突入です。

明暗を分けたバナナ

今度は清正から。
「私の誕生日に母がくれたメール。生まれた日の天気や食事など詳細が書かれていた。何度も聞いた話だけど、いつまでも覚えていて嬉しそうに説明する母を思うと、こちらも嬉しくなる」

それに対して踊舞。
「職場に一週間ほどバナナが置いてあり気になっていたら、シュガースポットができて丁度おいしそうな頃合いに、先輩が分けてくれた」

シュガースポットとは、成熟したバナナの皮に現れてくる茶色い斑点のことです。糖度が増して甘くなっている証拠。
その、甘くおいしくなっていく過程を見ながら、最終的に自分のものにできた嬉しさを力説した踊舞が、見事栄冠を勝ち取りました。
清正の選んだお便りもみな素晴らしいものでしたが、プレゼンはバナナの皮を踏んだように滑りまくっていました。

ポルトガルの宣教師、ルイス・フロイスから献上され、バナナを日本で初めて食べたのは織田信長という説もあります。
信長の家臣である利家ですから、バナナに惹かれる運命だったのかもしれません。
(岡戸孝宏)

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