2017年5月15日(月)

ボクシング田中恒成、防衛戦一週間前のリアルな日々

若狭敬一のスポ音 / スポーツ

5月20日の土曜日にWBO世界ライトフライ級の初防衛戦に臨むチャンピオン、畑中ジムの田中恒成選手のインタビュー。
田中選手は岐阜県多治見市出身。現在21歳。中京大学の経済学部の4年生です。

淡々とした中にお茶目な面を見せる田中選手に若狭アナもクスッと笑いが出るインタビューでした。

殴る快感より殴られるスリル

現在、世界チャンピオンの田中選手ですが、最初は幼稚園の時に空手を始めたそうです。
さて空手からどのようにボクシングにつながっていくのでしょうか?

「ボクシングのパンチのテクニックを学びたいということで、そのテクニックを空手に活かしたいということで、ボクシングを始めました」

空手の為のボクシングから、ボクシング一本に切り替わったタイミングは?

「ボクシングを始めてから半年ぐらい経った頃なんですけども、その頃にはもうすでにボクシングの放つパンチのスピード、動きのスピード、そして実際やってみた時のパンチで殴られる怖さっていうのが、すごいスリルを感じさせてくれて、それが面白くて、そんな魅力に引き込まれてボクシング一本にして始めました」

殴る快感じゃなくて殴られるスリルという答えに若狭も興味津々。
「痛くないですか?怖くないですか?」という質問に田中選手は丁寧に答えてくれました。

「痛くて怖い。でも、それを避けた時の快感だったり、そのギリギリの戦いというのがすごい魅力的でした」

トントン拍子のチャンピオン

田中選手はプロになって8戦8勝5KO。負けなし。井上尚弥選手と並ぶ日本最速タイ記録となる8戦目にしての世界2階級制覇王者です。
そんな田中選手に若狭はこんな質問を。

「日本人最速で、どんどん、どんどん世界チャンピオンに登り詰めて行って、トントン拍子だなって自分でも思うのか、いやいやそれはそれは大変だったと思うのか、今までのボクシング人生、どう振り返ります?」

「いいボクシング人生じゃないですかね。今のところ」と淡々と答える田中選手に、「そうですよね」と若狭も笑うしかありません。

さらに若狭は「いわば挫折らしい挫折も知らないまま来てるって感じですか?」と尋ねた答えは…

「はい。もう何も知りません。ちょっと嫌な奴みたいになってますけど」

田中選手の淡々としたお茶目さに声をあげて笑う若狭。

世界戦を1週間前に控えた生活とは

放送は5月20日の防衛戦の1週間前。減量の追い込みも大変なところですが、メンタルはどんな状況なのでしょう?」

「5月20日のためだけに生きてるので集中して調整をするだけです。もうほとんど調整というか、体に疲れを溜めずに、減量だけしていくということで、夕方の練習と、あとは朝か昼か少し走るぐらい。もうそれしかやってないので、はたからみればふざけた生活してます」

この期間は体調管理が一番なんですね。

「夜は正直、眠れなくなります。喉が渇いてしまったり、試合のこと考えたり。減量の影響でしょうね。今の時期は学校もなければやることもないので、起きるのはバラバラになってしまいます」

寝る時間がバラバラなら起きる時間もバラバラのようです。
では摂取する食べ物は何でしょう?

「摂取するものは力になるもの。もちろんまだ米だったり肉だったり、そういった物も、最低限摂取しながら運動してます」

プエルトリコまで相手の試合を見に行って対策は万全

今回の相手となるプエルトリコのアンヘル・アコスタ選手は、16戦16勝16KOとWBO1位の強豪。
田中選手は実際にプエルトリコまで試合を見に行ったそうです。その試合の印象は?

「本当に実力のある良い選手です。パンチ力の凄さは、戦歴を見れば分かると思うんですけど、それだけじゃなくて技術もあって非常に優れた良いファイターだなと思いました」

「勝機を見出すポイント。弱点などは把握されてるんですか?」という若狭の質問に
「それはもちろん対策として、しっかり立ててます」と言葉少な。
相手がCBCラジオを彼が聞いている可能性もあるかはともかく、これは当然でしょう。そう安々とは公表できません。

たった10日のオフには焼き肉を

前回の世界戦は大晦日でした。今回は5月20日ということでほぼ半年振りとなります。年に2回ぐらいが限界なのでしょうか?

「希望としては4ヶ月に1回のペース。年3回できたらなと思ってます。やっぱりボクサーが輝ける瞬間というのは、その試合の一日。ましてや数十分だけなので、年に2回よりも3回輝きたいですね」

スポットライトを浴びたいという答えがプロという気がします。

では前回の世界戦後、オフの期間はどれくらい取れたのでしょう?

「一応10日かそれぐらい休んで練習に戻りました。かなりいろんなものを食べまくりました」

逆に言えば食べたいものを自由に口にできるのは、たったの10日しかないということです。ちなみに田中選手は焼き肉を一番食べたそうです。

「ジムの前にも『大平原』という焼肉屋があるんですけど、美味しいですね。特にロース。もちろんカルビも好きなんですけど。焼肉の話、もっとしますか?」
という田中選手の言葉に「そんなに焼き肉好きなんですね?」と前のめりになる若狭。
「いやあ、語れるほどじゃないですけど」と、軽くいなす田中選手です。

KOを狙ってスリルのある試合に

リラックスできるのは何ですか?と尋ねました。

「練習終わって家に帰る。そして、ご飯を食べながら録画したドラマを見る。これが今、自分の中ではいいんじゃないですかね」

思わず「OLか!」と突っ込む若狭でした。
1番好きなドラマは『リバース』(TBS系)。田中選手はこのドラマを観てる時にちょっと幸せを感じるそうです。

若狭曰く「話していれば、言葉悪いですけども、どこにでもいる大学4年生21歳の青年」。
しかし、ひとたびリングに入ると、一気にファイターの顔になります。最後に防衛戦への意気込みを伺いました。

「相手も全KOできて、パンチ力もすごいあります。自分もKOを狙いに行けば、スリルのある面白い試合になると思うので、そういった意味も込めてKOを狙って、KO勝ちしたいと思います」

田中選手の試合は5月20日(土曜日)。勝利をお祈りしております。
(尾関)

アーカイブス

同じカテゴリー

|
facebook twitter hatebu line