中日ドラゴンズの今季最終戦が行われた10月6日、加藤宏幸球団本部長がダヤン・ビシエド内野手が今季限りで中日を退団することを発表しました。
12日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』では、若狭敬一アナウンサーがビシエド選手の退団を解説しました。
ファンの気持ち
ビシエド選手の退団は、多くの中日ファンにとって寝耳に水だったようです。
「生涯ドラゴンズ宣言をしていたチームの精神的支柱に対する事実上の戦力外通告に驚きが隠せません。若狭さん、なぜこんなことになってしまったのか、謎を解明してください!」(Aさん)
実は若狭としては「まさかの情報」ではなかったようです。
若狭「理由は年齢、成績、ポジション被り、年俸。この4つを考えても、ビシエド選手は今年で最後かなと思っておりました」
退団は想定内
ビシエド選手は35歳。まだまだやれる年齢かもしれませんが、来期以降のドラゴンズを考えると高め。成績もピーク時に比べると下がっていると言わざるを得ないそうです。
若狭「今年、去年はなかなか使われなかったという事実はあるんですが、いい時のビシエド選手を見ている私からするとパフォーマンスは下がっています」
ポジション被り。ビシエド選手を活かすとなると中田選手や石川昂弥選手の出場機会がなくなります。
若狭「球団としてどっちを選択するか?となった時に、ポジション被りの面でも厳しいのではないか?そこに3億という推定年俸がありますので、私は『まさか』ではなく想定の範囲内でした」
引退と退団は印象が違う
若狭がAさんの投稿で引っかかった点を指摘しました。
「生涯ドラゴンズ宣言をしていたチームの精神的支柱に対する事実上の戦力外通告に驚きが隠せません」(Aさん)
「今日言いたいのはここです。ファンの受け止め方は最後が引退か?退団か?でずいぶん違うんです」
今までのレジェンド。荒木雅博さん、岩瀬仁紀さん、吉見一起さん、山本昌さん、浅尾拓也さん。最近では堂上直倫さんとか福田永将さん。今年の田島投手も引退でした。
生涯ドラゴンズ宣言でドラゴンズを貫き、チームの精神的支柱。「ありがとう。さようなら」と送り出すのが奇麗な終わり方。これが感動的な引退です。
誰もが告げられること
若狭「ここからなんですが、実は彼らも戦力外通告を受けていたんです」
「戦力外通告」という言葉でなくとも来季構想外を伝えられるんだそうです。
若狭「全員に聞いてないので、ひょっとしたら違う人もいるかも知れませんが、私、20年近くドラゴンズを見てますがだいたいそうです」
引退する選手は8月下旬から9月上旬。遅くとも9月中旬までには、「このまま引退して他球団に行かなければ、引退セレモニーもするし、なんなら次のポストも用意するという話を、球団から内々に告げられるそうです。
それを受諾して引退と言う運びになるとのこと。
若狭「そりゃあ誰も『事実上の戦力外通告を受けましたんで、引退しますわ』なんて言いません。『引退を決断したのは体力の限界』とか、みんな表向きには言うんですよ」
退団の経緯を推測する
ではなぜ今回、ビシエド選手は「退団」になったのでしょうか?
ひょっとしたらビシエド選手にも「このまま引退してくれれば引退セレモニーを用意する。なんならバッティングコーチのポストも用意する」というような話があったかもしれないと推測する若狭。
若狭「それをビシエド選手が固辞した可能性がある。なぜなら、まだまだやれると本人が思っているからです。そうなると退団になるんです」
構想外という言い方ではなく、チームに残って欲しいが3億円と言う年俸だけがネックだということで極端に低い年俸を提示した可能性もあると推測を続ける若狭。
若狭「失礼な金額提示で退団と言う運びになったレジェンドは過去にもいます。井端弘和さんです。このように引退と退団でファンに与える印象がずいぶん違うということです」
現在は帰国しているビシエド選手ですが、今後の身の振り方も気になるところです。
(尾関)
若狭敬一のスポ音
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2024年10月12日12時31分~抜粋