若狭敬一のスポ音

他人からどう見られるかが気になる時、気楽になれる考え方

5月27日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』では、ダイノジの大谷ノブ彦が「他人から嫌われるって嫌ですか?」と若狭敬一アナウンサーに突然語りかけました。

かつての大ベストセラー本をなぞりつつ、大谷が「他人から見られること」への考えを語ります。

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嫌われたくない

大谷「他人から嫌われるって嫌ですか?」

若狭「避けて通りたいですね」

大谷も若狭も、他人から嫌われることを気にするタイプだそうです。

大谷「僕も自己主張は強いくせに、嫌われてるって聞くと落ち込んじゃって寝れなくなっちゃう」

若狭「『若狭アナ』でエゴサして10通褒められて1通貶されてると、1通をずっと覚えている」

しかし、ゴルフに関してはこれが逆。
10打ミスしても1打良いショットがあると、「俺って天才かも」と思って、また行きたくなるんだそうです。

自分ではなく、他人の課題

以前に岸見一郎さんと古賀史健さんの共著『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』(ダイヤモンド社刊)という本が大ベストセラーになったことがあります。
これは「アドラー心理学」に基づいて書かれた本です。

アドラーは、フロイト、ユングと並ぶ三大心理学者。「悩みのすべては対人関係にある」として、対人関係改善にアプローチしていくのが「アドラー心理学」です。

大谷「例えば若狭さんが僕のことを嫌いだとします。若狭さんに好かれたいから、若狭さんが好きな人ってどんな人だろう?と研究しますよね」

若狭に好かれたいため、大谷は一生懸命、若狭が好きな人物像になりきろうとします。
しかし若狭から「生理的に嫌い」と言われてしまったら元も子もありません。大谷の努力は無意味です。

大谷「つまり自分が好かれる嫌われるは、自分の問題ではなく、他人の課題なんです。これが圧倒的事実です。本の中で何度も繰り返されています」

もちろん自分を磨くためには反省は大切。しかし、どんなに努力して頑張っても、自分である限り好かれる保証はないんだそうです。

なぜ言うんだろう?

「他人の課題」についての実体験を挙げる大谷。
つい最近、久しぶりにオーダーメイドのスーツを作りに行ったそうです。
そのお店は他の人からの紹介。大谷は、紹介者の顔を立てて行ったそうですが、かなり憤慨したようです。

若い頃に比べると余分な脂肪がついていて、当然身体は大きくなりサイズが変わっています。
そのスーツ屋さんは「やっぱ身体大きいですねえ」「結構あるなあ」とか言いながら計っていたそうです。

「なんで言うんやろ?」と疑問を持った大谷。
これはどの客にも言っているのではないか?…大谷自身はお笑い芸人だから気にしませんが、客の中には自身の容姿が気になっている人が必ずいるはずです。

大谷「絶対こいつの店には作りに行かんけんな、と思いました」

ルッキズムとは?

そのスーツ屋さんの物言いに注意しようとまで思った大谷。この憤慨の理由は?

大谷「これはアメリカでも問題になっているルッキズムってやつなんですよ」

Look(見かけ)と ism(~主義)でルッキズムは外見至上主義などと言われます。人を容姿第一で判断する考え方。
見た目で判断することは差別に繋がるので、ルッキズム排斥の運動がアメリカで起きています。

大谷「つまり自分の姿をどうのこうの言うっていうのは自分の課題じゃないんです。そんな人もいていいなと思えるように、あなたが頑張らなきゃいけないんです」

若狭「痩せようとか。目をパッチリ二重に整形手術を使用とか」

大谷「それが正しいって、なぜ最初から決まってるんですか?ありのままの自分を受け入れようっていう社会になってるのに、なぜかそれが自分の課題なんですよ」

全員いていいんです

大谷「でも、お医者さんから『ちょっと痩せた方が健康にいいですよ』と言われたら、身体に気をつけようかなとなる。これは自分の課題だから」

容姿を判断するのは見る側の課題。健康に気を使うのは自分の課題です。

大谷「これを聞いている皆さん、全員いていいんです。どんな人もいていいんです。どんな体系の人も、どんな洋服を着ようと。全員いていいんです。」

リスナーに語り掛ける大谷。
着物を着てスニーカーを履くのもありだと、例えを出しました。

大谷「そんなの絶対あり得ない?それはあなたの世界の話やから。
好きか嫌いかだったら口に出さなきゃいいだけです。見かけで判断するのはあなたの課題。私は着たくて着てるだけってことです」

考え方で楽になる

若狭「となると、10通お褒めのメールが来て、1通厳しいメールが来たとて、その1通に合わせようとする必要はなさそうですね」

言葉使いの間違いや社会倫理に反しているという指摘、または番組をよくするためのアドバイスなら受け入れて、自分の課題として修正すればいいわけです。

大谷「『アナウンサーとはこうじゃなきゃいけない』とかだと」

若狭「それは受け入れられないあなたの問題」

大谷「ほとんどの悪口は、実はそっちなんですよ」

若狭「気持ちが楽になりますね」

万人に好かれるのはほぼ無理と考え、自分が受け入れられないのは他者の課題である。
そう考えると、少し楽になります。
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
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2023年05月27日12時47分~抜粋

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