若狭敬一のスポ音

山田久志が断言。今年のドラゴンズは変身間近!

4月1日、元中日ドラゴンズ監督で野球解説者の山田久志さんが、CBCラジオ『若狭敬一のスポ音』に出演しました。

今年は最下位の座を返上すべく浮上が期待される立浪ドラゴンズを、自身の経験に重ねて分析する山田さん。聞き手は若狭敬一アナウンサーです。

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2年目の立浪ドラゴンズ

3月31日、プロ野球が開幕しました。
2年目となる立浪ドラゴンズは、巨人相手の初戦に劇的な逆転勝ちをしました。
山田さんにも監督2年の経験があります。初年度と2年目、気持ちは変わるものなのでしょうか?

山田「変わります。最初は手探りですよ。私の時もそうでしたけど、チームがまだできてなくて」

山田さんがドラゴンズの監督を担当したのは2002年から2003年のこと。
当時は固定のレギュラーメンバーはごくわずか。投手陣も、川上憲伸、野口茂樹、山本昌といったローテーション・ピッチャーと、これからという若手ピッチャーが渾然一体となっていた時期でした。

山田「立浪も故障がちでね。やることが多すぎたね。初年度は手探りですね」

10年前と似ている?

山田「私の場合は、守備位置がこのままじゃダメだっていうことで、初年度に総入れ替えしたんです」

当時もあった二遊間問題。外野から、小回りが利いて守備ができる荒木選手を移動させてできたのがアライバコンビの二遊間。

山田「守備と足でそこそこやってくれれば戦力になるってことで、あの2人(アライバ)を二遊間に据えたんですよ」

このあたりは今年と似ています。京田選手、阿部選手をトレードに出して、敢えて二遊間を空けて、ルーキーや龍空選手に守らせたのが今年の立浪ドラゴンズのやり方。

内野手にとっての左遷

さらに山田監督時代には守備の移動がありました。
外国人助っ人レオ・ゴメス選手をファーストへ。立浪選手をセカンドからサードへ。最大の移動が福留孝介選手のショートからライトへの移動でした。

山田「孝介だって嫌だよね。なんかほら、ショートから外野って左遷されたみたいな感じがあるじゃん」

若狭「野球経験者あるあるで、内野から始めた選手は花形がショートなんですよね」

ショートからセカンドやサードに行くことさえ左遷された感じがあるそうです。まして外野へとなると、遠くの僻地へ人事異動になった感じなんだとか。

内野から外野に守備位置が変わると、ベンチから行く時に凄く遠く感じるんだそうです。

山田「甲子園なんか大変だよね。ライト行ったらヤジられるし。阪神のヤジはキツイもん。あれにも勝たないかんからね」

立浪監督は間違っていない

ルーキー田中幹也選手が怪我で離脱、同じポジションを争っていた龍空選手が開幕に間に合いました。

山田「龍空は守備いいよね。バッティングも力付けてる。田中幹也が入ってきたのが刺激になってるんだよな。だから立浪の方針は間違ってないんだよ。

阿部のトレードとか京田のトレードに、名古屋のファンはびっくりしたと思うんです。だけど立浪は、チーム全体を変えていくんだっていう度胸が座ったんだと思いますよ」

過去には、星野仙一さんもナゴヤドームでうまくいかなかった時に、ドラゴンズの生え抜き選手をタイガースにトレードして、関川さんと久慈さんをドラゴンズに連れて来ました。

山田さんも山﨑武司さんや中村武志さんを他球団に出したり、逆に谷繫元信選手を獲得しました。チームの空気が変わる時は、それなりの出血があるようです。

山田「名古屋は特に厳しいです。星野さんだから言われなかったけど、立浪は結構言われましたし、私なんかボロカスだった。必ず良くなるという気持ちがあったからやれたんです」

ピッチャーの新しい二枚看板

立浪監督が入れ替えたドラゴンズ、あとはその選手たちが期待に応えられるかどうかです。

山田「チームの雰囲気が少し変わった。重い感じがない。空気が流れてる感じがする。これはチームとして非常に良い傾向です。期待が持てる選手がポチポチ出てきだした」

山田さんは髙橋宏斗投手と小笠原慎之介投手に期待する一方、柳投手と大野投手ではダメだと言います。その理由は?

山田「宏斗と小笠原が二枚看板でピッチャー陣を引っ張っていく。それで経験のある2人がきっちりいい仕事をしていく。投手陣に関しては心配ないんだけども、誰が核になるかだ?新しい力が引っ張るんですよ」

チームが完成する時

山田「それとサード石川ね。WBCが盛り上がって忘れてない?私は、彼が復帰してきてクリーンナップに座った時に本当のドラゴンズができると思ってるからね」

去年、立浪監督の一番の痛手が石川昂弥選手の怪我だと指摘する山田さん。怪我がなければ、今年は四番か五番を打っていると言います。

山田「今年はチームが変わる年なんですよ。だから、さっき言ったように空気が変わりつつあるんです。だから私は楽しみだって言ってるんです」

山田久志さんが監督当時に断行したトレード、名古屋のファンからすれば非常識なことが、後に強い落合政権へと繋がっていったのでした。それになぞらえると今年から強いドラゴンズへと変わることに期待したいです。 
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
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2023年04月01日12時45分~抜粋

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