若狭敬一のスポ音

中日ドラゴンズ・谷元圭介投手がオンリーワンの投手になったわけ。

2022年12月06日(火)

スポーツ

中日ドラゴンズ・谷元圭介投手が、12月3日放送の『若狭敬一のスポ音』(CBCラジオ)に出演しました。

167センチとプロ野球選手としては小柄ながら、10年以上活躍する谷元投手がその秘訣について語りました。

ドラゴンズへの道

谷元投手は、三重県立稲尾高等学校から中部大学へ進学し、3年時の秋季リーグで敢闘賞。
4年時の春・秋季ともにベストナインに選出されましたが、社会人・プロからは声がかからず製薬卸会社バイタルネットへ入社し、部活動で硬式野球を続けました。

167センチという野球選手としては背が低いことから声がかからなかったようです。
しかしバイタルネット硬式野球部では1年目からエースとしてチームをけん引する存在になります。

2008年のドラフト会議で北海道日本ハムファイターズから7位指名を受け入団。
2017年7月31日に、ドラゴンズへ金銭トレードでやって来て、以来リリーフとして活躍しています。

バッターボックスに立つと

今のピッチングに活かされているのは、交流戦でバッターボックスに立った経験とのこと。
パ・リーグはDH制(指名打者制)なのでピッチャーが打席に立つことはありません。

谷元投手は、セ・パ交流戦の時に、5打席、バッターボックスに入る機会があったそうです。初めてバッターの立場で、プロのピッチャーの球を受けた時のことを振り返りました。

谷元「『球めっちゃ速いやん、こんなの打てへんよ』と思ったんですよ。でも電光掲示板見たら135~136キロしか出ていないピッチャーもいたんですよね。『え?こんなに速く感じるの?』と思ったんです」

プロの変化球のすごさ

特に当時驚かされたのは、阪神にいた能見篤史さんのチェンジアップだそうです。

谷元「超一流、超一級品のボールじゃないですか。まさか投げてくるなんて思わないから、真っ直ぐのタイミングで1、2、3で振りにいったんですよ。そうしたら、ヤバいヤバいって2回振れるぐらいボールが来なかった」

次に、そのチェンジアップを狙ってやろうと思っていたら、ストレートが。ドーンとボールがキャッチャーミットに入る音がしてからバットを振ったんだとか。

谷元「この緩急のすごさ。もう無理だって思いました」

5打席、バッターボックスに入り、バッター視点で見るという経験をきっかけに、自分がマウンドに立つ時も、そんなにビシビシ、コーナー目がけて投げる必要はないなと考えるようになったといいます。

オンリーワンになれ

谷元投手は、小柄なピッチャーで長く現役を続けている稀有な存在です。
170センチないピッチャーが現役を続けられる要因とはなんでしょうか?

谷元「僕も大きい人に憧れた時期もありました。小中高大の時は、牛乳たくさん飲んだんです。結果的にお腹が緩くなって終わり(笑)。全然大きくならないんですよ」

背を伸ばすことは大学の時に諦めたそうです。
当時の監督に言われたのが「お前はもう背が伸びない。だからオンリーワンになれ」と言われたそうです。

自分だけの球質を磨く

谷元「裏を返せば、お前の身長で140キロを超えるボールを投げられるのはすごいことなんだから、それを磨きなさいということ。それで我に返って、自分ができることをやるしかないなって思えるようになったんですよね」

そこで谷元投手は、「大きい人のサイドスローぐらいの球質を、オーバースローで投げれば面白いのではないか」という考え方に至ったそうです。

谷元「吹き上がるような球、ゴルフで言うフェードをバーンって投げれたら、右バッターは打ちづらいだろうなと思ったんです」

ゴルフのフェードとは、目標からやや左方向に打ちあげられた球が、右に曲がりながら目標に落ちていく軌道の事を言います。

背の低さをカバーするため、オンリーワンの球質を磨いた谷元投手でした。来シーズンの活躍も期待しましょう。
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
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2022年12月03日15時04分~抜粋
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