若狭敬一のスポ音

素晴らしき「地方メシ」の世界。大谷ノブ彦が食べた瞬間「まさか!」と呟いたのは?

音楽・映画・ドラゴンズ、世の中のありとあらゆるものを毎週熱く語る『若狭敬一のスポ音』(CBCラジオ)の「キスころ濃縮版」。

9月24日の放送では、ダイノジの大谷ノブ彦が、CBCの若狭敬一アナウンサーを相手に「地方メシ」にちて語りました。

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地元の人が気づかない味

地方で行われる音楽フェスや地域活性イベントによく参加するという大谷。
その都度必ず食べるのが「地方メシ」。

地方メシを食べ続けて大谷が気づいたこと。それは、大谷が感動した食べ物でも、地元の人の評価はすごく低いことだそうです。

大谷「外から来た人はすごくいいと思うんだけど、地元の人は、『こんなのでいいんですか?』って言う時があるんですよ」

実はこのことについて心当たりがあるという大谷。

大谷の地元、大分県佐伯市には「ごまだしうどん」という郷土料理があります。
エソという白身魚の身を焼いてほぐして、それに醤油と胡麻を付けて、うどんに溶かして食べる料理です。

大谷「これ、めちゃくちゃ美味しくて、漫画『美味しんぼ』でも紹介されたんですよ。
ところが地元で、これ美味いと言ってる人がほとんどいない。親も、みんな、いつでも食べられるから。
だから外の人への、もてなしでは出してなかったんですよ」

地球上で一番美味いうどん

大谷が高校生の時、東京から転校生がやって来たそうです。その彼が、初めてごまだしうどんを食べて一言。

「地球で、こんなうまいもんがあるのか!」

常に地球単位で語る彼の言葉を、大谷は「大げさじゃん」とあしらいましたが、しかし彼は「これすごいから!東京の人、みんな度肝抜かれるから!」と評価を曲げなかったそうです。

その言葉を覚えていた大谷は、フェスでごまだしうどんを売ってみたところ大好評。
テレビ収録の時には、松本人志さん、木村祐一さんに差し入れて大絶賛だったとか。

名古屋にもあった

大谷「僕らはものすごく損してたってことですよね。外から見たらダイヤモンドみたいなものってあるんですよ」

大谷が「名古屋にも同じような例がある」と挙げたのは、みたらし団子。
名古屋のみたらし団子のタレは、たまり醤油を使うため甘みや粘り気が少なく、あっさりとした口当たりです。

大谷「僕は名古屋の団子が一番おいしいと思う。でも住んでる人は、あれが普通やから知らないと思うんです」

もうひとつ大谷が「絶対売れる」と推したのがたこ焼き。
名古屋のたこ焼きは、ソースではなく醤油を使うため、こってり感はありません。

大谷「あれを『名古屋たこ焼き』って言って出すかどうかなんです。名古屋の人は『でも、たこ焼きやん』って言っちゃうんですよ、
いやいやいやいや!僕らはあなたたちが日常で食ってるやつが一番食いたいから」

山形のひっぱりうどん

さらに地方メシの例として、広島の弁当「むさし」、北九州の「かしわうどん」「かしわめし」、福岡の「ごぼ天うどん」を挙げました。

地元の人にとっては当たり前すぎて、外の人をもてなす料理とは認識されていない料理。
そんな地方メシで、大谷にとって「一番ホットなもの」として紹介したのは山形県の「ひっぱりうどん」。

若狭「流し打ちじゃなくて、ひっぱりうどん?」

大谷「流し打ちません。流しそうめん系じゃないんです。引っ張っちゃいます」

若狭「レフトの方までガーンッて行く?」

大谷「山形ってラーメンの消費量一位で、そばが名物なんですよ。どんだけ麺食うんだっていうとこです。だから、ひっぱりうどんの評価が低いんですよ」

ひっぱりうどんの秘密

大谷がひっぱりうどんを褒めると、地元の人から「これでいいんですか?これ、土曜のお昼にみんなで食べるものなんですよ」という声があがるんだそうです。
ひっぱりうどんは決してご馳走ではないことが伺えます。

関西の土曜の風景で例えると、ひっぱりうどんは、こどもたちが吉本新喜劇を見ながら、テーブルの真ん中に置かれた大量の焼きそばをつつくイメージだそうです。

大谷「うどんを大量に湯がいて、鍋ごと真ん中に置いときます。それを、みんなで自分の小鉢に引っ張って食べるんです」

若狭「小鉢の中におつゆ的なものは?」

大谷「おつゆ的なものがすごいんです!」

興奮気味に声を大きくする大谷。

まさかの味

大谷「誰でもできるんで、今日やってみてください。僕らが驚愕したのは、納豆、さば缶、かつお節だけなんですよ」

それに醤油を入れて、徹底的にかき混ぜて、湯がいたうどんをその中に引っ張り、ぐちゃぐちゃに混ぜて食べるんだそうです。

大谷「見た目はあんまりよくないですよ。ただ、これが信じられないぐらいうまいんです」

うどんは炭水化物。足りない植物性たんぱく質を納豆、動物性たんぱく質をさば缶とかつお節が補っていて栄養的にも理にかなっている、と説明する大谷。

大谷「美味いどころじゃないんです。突き抜けちゃいます!美味いの先を行っています」

初めて食べた瞬間、あまりの美味しさに思わず「まさか!」と口にしたそうです。

山形の人からは「土曜の昼間に、なんもない時に食べるひっぱりうどんですよ?」との答え。しかし、それが外の人間には魅力的なのです。

おもてなしは普段の料理を

確かにひっぱりうどんは料理というほどのものではありません。

大谷「でも、これが信じらんないぐらい美味いの!騙されたと思って家でやって。山形行かなくても食えるから」

テレビ番組でも、千原ジュニアさんが「ひっぱりうどんヤバいぞ」と言っていたそうで、その魅力に気づいている人が少しずつ出てきているようです。

今後、コロナが明けて観光で期待されるのがインバウンドの再開。

大谷「これは名古屋にとっても、ものすごく大事なことです。その時に、本当にもてなしとして出すべきは、あなたが普段食べているものです。
外の人はそっちの方が食べたいんですよ。ひっぱりうどんで感じてください」

まずは今晩、引っ張ってみて下さい。 
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
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2022年09月24日12時45分~抜粋

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