半年に渡るプロ野球では負けが続くこともあります。例えば阪神は開幕9連敗、中日も7連敗、交流戦の最後は6連敗しました。
海の向こうのエンゼルスは14連敗をして監督がいなくなりました。
8月20日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』では、元中日ドラゴンズ監督で野球解説者の山田久志さんが、連敗中のチームの空気について語りました。
山田久志「完封しかない」。連敗中のチームを変えるもの
試合が始まると空気が変わる
山田「4連敗しようが10連敗しようが試合に臨む前までは、みんな元気ですよ。『よーし、今日は勝つ』と思ってますよ」
しかし、プレイボールがかかり、1~2点取られると、「前向きに行こう」という空気が「押し込まれた」感じになってくるんだそうです。
さらに連敗の時は、2~3点リードしていても、7回ぐらいにくると「大丈夫かな?」という空気に変わるんだとか。
山田「団体スポーツで20何人もいるのにね、ベンチがそういう雰囲気になってしまう。不思議なスポーツです」
しかし、プレイボールがかかり、1~2点取られると、「前向きに行こう」という空気が「押し込まれた」感じになってくるんだそうです。
さらに連敗の時は、2~3点リードしていても、7回ぐらいにくると「大丈夫かな?」という空気に変わるんだとか。
山田「団体スポーツで20何人もいるのにね、ベンチがそういう雰囲気になってしまう。不思議なスポーツです」
頑張りすぎるピッチャー
山田「大事なのは先取点だと、よく言うじゃないですか。これはホントなんですよ」
先発ピッチャーは点を取られないように、最初から必死でいくんだそうです。しかし、それがダメ。頑張りすぎて余裕がないんだそうです。
例えばワンアウト、ランナーはセカンドという局面では「絶対抑えなきゃいけない」と自分たちを追い込み、ツーアウトになったら、なおさら抑えようと思ってしまうもの。
山田「その気持ちが失点に繋がっていく。一つ塁が空いてるから、ちょっと遊んでやるか、ってぐらいでOKなのよ」
先発ピッチャーは点を取られないように、最初から必死でいくんだそうです。しかし、それがダメ。頑張りすぎて余裕がないんだそうです。
例えばワンアウト、ランナーはセカンドという局面では「絶対抑えなきゃいけない」と自分たちを追い込み、ツーアウトになったら、なおさら抑えようと思ってしまうもの。
山田「その気持ちが失点に繋がっていく。一つ塁が空いてるから、ちょっと遊んでやるか、ってぐらいでOKなのよ」
無言のロッカー
若狭「連敗が延びた時の試合終了後はドヨーン。そういう時は、明日頑張ろうな、みたいなことを言うんですか?」
山田「終了後はまーったくありません」
ヘンに強調する山田さん。山田さんが現役時の阪急ブレーブスも7連敗、8連敗はありました。
そんな時のロッカーはお通夜状態。慰め合いもなければ励まし合いもなく、ただ無言で荷物を片付けるだけだそうです。
特に連敗経験のない若手は、どうしたらいいかわからなくて大変なんだそうです。5~6連敗していても、2~3本ヒットを打っていれば、本当は嬉しいはず。
しかし、ルンルンでベンチに帰ってきたり、ロッカーにいようものなら…。
山田「ベテランはシーンとして、黙々と何かやってる」
若狭「怖い。嫌だ~」
そのムードがまた連敗に繋がっていくんだとか。
山田「終了後はまーったくありません」
ヘンに強調する山田さん。山田さんが現役時の阪急ブレーブスも7連敗、8連敗はありました。
そんな時のロッカーはお通夜状態。慰め合いもなければ励まし合いもなく、ただ無言で荷物を片付けるだけだそうです。
特に連敗経験のない若手は、どうしたらいいかわからなくて大変なんだそうです。5~6連敗していても、2~3本ヒットを打っていれば、本当は嬉しいはず。
しかし、ルンルンでベンチに帰ってきたり、ロッカーにいようものなら…。
山田「ベテランはシーンとして、黙々と何かやってる」
若狭「怖い。嫌だ~」
そのムードがまた連敗に繋がっていくんだとか。
ピッチャー頼り
山田「何とかよくしたいんだけど、いくら私が経験あっても『明日から切り替えて頑張ろう』って言うぐらいでしょ。そんなの全員が思ってることだから全然響かない。違う何かをしなくちゃいけないんだね」
連敗脱出のための違う何かとは?
山田「ピッチャーが完封するしかないの」
阪神の10連敗を止めたのは西勇輝投手の完封。中日も6連敗で交流戦を終わり、リーグ戦再開後、連敗を止めたのは、大野雄大投手の8回まで完封ペースの投球でした。
山田「連敗を止めるのはやっぱり完封。だからベンチを預かってる監督とかピッチングコーチはね、ピッチャーが頼りなのよ」
連敗脱出のための違う何かとは?
山田「ピッチャーが完封するしかないの」
阪神の10連敗を止めたのは西勇輝投手の完封。中日も6連敗で交流戦を終わり、リーグ戦再開後、連敗を止めたのは、大野雄大投手の8回まで完封ペースの投球でした。
山田「連敗を止めるのはやっぱり完封。だからベンチを預かってる監督とかピッチングコーチはね、ピッチャーが頼りなのよ」
四番はつらいよ
山田「バッターは、そんなに頼りにできないのよ」
バッターの場合、よく打って3割。さらに、負けが込んで負のオーラがガンガンに出ている中で打てというのは酷な話です。
周りの批判は、どうしても年俸の高い4番バッターとクリーンナップに向かいがち。責任を感じて、さらに打てなくなっていくという状態に。
山田「いくら4番で経験があるとはいえ、キツいんですよ。だってヒット一本じゃ喜んでくれないんだもん」
打点ついたり、勝負を決めた一打なら価値がありますが、例えマルチ安打でも負け試合では誰もその価値を認めません。
山田「しかしピッチャーが8回、9回まで0点で抑えたら、こいつはすごい仕事したってなる。だから連敗脱出はピッチャーが完封か1点の最少失点に抑えて、バッターが何とか打って逃げ切る。ホント、これしかないんです」
バッターの場合、よく打って3割。さらに、負けが込んで負のオーラがガンガンに出ている中で打てというのは酷な話です。
周りの批判は、どうしても年俸の高い4番バッターとクリーンナップに向かいがち。責任を感じて、さらに打てなくなっていくという状態に。
山田「いくら4番で経験があるとはいえ、キツいんですよ。だってヒット一本じゃ喜んでくれないんだもん」
打点ついたり、勝負を決めた一打なら価値がありますが、例えマルチ安打でも負け試合では誰もその価値を認めません。
山田「しかしピッチャーが8回、9回まで0点で抑えたら、こいつはすごい仕事したってなる。だから連敗脱出はピッチャーが完封か1点の最少失点に抑えて、バッターが何とか打って逃げ切る。ホント、これしかないんです」
連敗の代償
山田「連敗脱出するでしょ。ベンチでヤッターってなるじゃないですか。見ててください。あの瞬間はものすごく短いから」
そういう時こそ大いに喜びそうですが、連敗からなんとか勝ったチームは、もう次の日のことを考えるんだそうです。
連敗脱出をしても勝利の余韻には浸れない過酷な現実がありました。
9連敗した阪神。6連敗したドラゴンズ。それを取り返すには9連勝、6連勝しなければいけません。
山田「やっと1つ勝った。その時はホント嬉しいんだ。でもそれは一瞬。6連敗したから、あと5つ取り返さなくちゃいけない。これが大変な作業になってくるから、連敗はチームにしたら重いんですよ」
(尾関)
そういう時こそ大いに喜びそうですが、連敗からなんとか勝ったチームは、もう次の日のことを考えるんだそうです。
連敗脱出をしても勝利の余韻には浸れない過酷な現実がありました。
9連敗した阪神。6連敗したドラゴンズ。それを取り返すには9連勝、6連勝しなければいけません。
山田「やっと1つ勝った。その時はホント嬉しいんだ。でもそれは一瞬。6連敗したから、あと5つ取り返さなくちゃいけない。これが大変な作業になってくるから、連敗はチームにしたら重いんですよ」
(尾関)
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