若狭敬一のスポ音

川上憲伸が解説!投手1年目の根尾昂が直面する問題

最近中日ドラゴンズでは、根尾昂選手のピッチャー登録について、ファンの賛否を呼んでいます。

6月18日放送の『若狭敬一のスポ音』では、元中日ドラゴンズ投手で野球解説者の川上憲伸さんが、この件について見解を述べます。

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フォームの修正が必要

根尾選手の投手としての起用について。

川上「ピッチャーで一番重要なのはストレートと変化球で、同じような腕の振りと身体の使い方ができるかだと思うんですね」

根尾選手の今後の課題は投球フォームの修正。特に変化球とストレートの微調整だそうです。

川上「根尾君は、今回のピッチングを見ていると、状態が高くて投げ終わった後がすごく右腕がグローブ側に逃げてて、振れてるようには見えるんですけど、やっぱり肘に負担はかかってくると思うんですよね」

肘に負担をかけないために

川上「先発であれば、少なくとも今年は危険性はありますよね。先発は無理とは言いたくないです。でもやるとブチッと行く可能性がある」

早急な先発起用となると、肘の靱帯断裂の可能性を指摘する川上さん。
根尾選手のように腕が振れている投手が靱帯再建のトミー・ジョン手術を受けているんだそうです。

肘痛は、ボールをリリースする前の腕の張っている部分が原因と思いがちですが、実は投げ終わった後が問題。
投げ切った手が反発して反るような感じになった時に衝撃が来るんだそうです。

シュッと投げ下ろして、ピョンっとマウンドで跳ねるような感じになります。
あの時に骨に衝撃がきて、肘の骨が欠ける、いわゆるネズミができたり、靱帯にダメージがくるんだとか。

川上「だから身体を仕上げていかないといけない」

ピッチャーはめんどくさい

怪我を防止するために、ピッチャーだけがすることもあるそうです。

川上「僕らキャンプ中でも、ハイ投げました、また明日ってわけにはいかないんですよ。今後も投げていかないかんので、投げる以外のめんどくさい練習があるんですよ」

チューブでリハビリ的なトレーニングをしたり、肘の可動域を広げるストレッチをしたり。また、筋肉痛のまま投げていると負担がかかってくるので、それを元通りにするストレッチだったり。

野手には無理をしてでも出場する選手がいます。
現役時代の和田一浩選手は足を骨折しながら出場、また最近でも2019年には、大島洋平選手がろっ骨骨折を隠して出場していたこともありました。

川上「野手と違ってピッチャーはめんどくさいことが多くなってくるので、ちょっと調子悪くて、それで投げれたとしても、内転筋痛めたり腰にきたりいろいろしますよ」

憲伸さんの引退の原因は右膝をかばって投げていたら、腰を痛めたことだそうです。

川上「意外とピッチャーは繊細。こんなん関係ないだろうと思うところから肩にきたりする。根尾君は今後はそこですよね」

先発よりリリーフで

根尾選手について、一軍登板の上、先発で連投すると来年はいなくなる可能性が高いという川上さん。
プロに上がってきた1年目のピッチャーだと、1ヶ月経ったら肩も肘も動かなくなるんだとか。

川上「一軍に登録されているピッチャーは何も言わないですよ。
でも心の中では、僕らキャンプでどんだけかかって投げれるようになってきたのっていう気持ちはあると思います。
応援はしてますが、ちゃんとやっていかないといけないよってことです」

150キロの速球を持つ根尾選手ですが「142~143キロしか出ない日があって、単なる疲れだよでは許されない」と指摘。
例えば大野投手や柳投手がキャンプ中に147~148キロ出していたとして、急にオープン戦で141~142キロに落ちたら登板回避です。

川上「なので、リリーフがいいと思うんです。その後のケアやトレーニングに時間をかけていく」

あとは一軍で投げることが、ピッチャーとして何が足りないかを知り、吸収できる近道かもしれないと付け加える川上さんでした。
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
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2022年06月18日13時10分~抜粋

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