元中日ドラゴンズ監督で野球解説者の山田久志さんが、4月2日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』に出演し、新生立浪ドラゴンズの若手について語りました。
山田さんは、元野球選手の清原和博さんがプロ入りした当初の印象についても触れました。
絶対レギュラーを取る選手
立浪ドラゴンズについて語る山田さん。
「いい野球をやってる。でも決め手に欠けてる。どういう野球がやりたいのか見えてこない。立浪色が出てきたら、選手がそれに引っ張られるような気がしているけどね」
山田さんは、立浪監督がどういう野球をやりたいのかが選手にしっかり浸透していないと見ています。
若手に関しては、まず岡林に注目しました。
「私が監督でも使いたいよ。岡林は文句なく、このまま行ったらレギュラー取るね。これといった欠点がないし、売りの打つ、走れるがある。レギュラーになる条件が揃ってる」
岡林選手について絶賛します。
鵜飼は期待大
山田「鵜飼は使い方によっては化ける可能性がある。私が感じてるのは思い切りの良さ。やっぱり長打が魅力だね。一時のいい時の平田ね。ナゴヤドームのライトスタンドへ打ち込める。引っ張ってレフトへもいい。そういう選手に見えてくるんだよね」
引き合いに出された平田良介選手も、大阪桐蔭高校時代はスラッガーでした。
長打力が売りで2005年にドラフトで指名されドラゴンズに入団。2008年に思い切りのいいスイングでプロ初ホームラン。センターバックスクリーンの右側へのサヨナラホームランでした。
2011年には、二試合連続サヨナラホームラン。一試合目はレフト方向、二試合目はライト方向でした。
若狭「頭の中によぎりますね」
山田「私も球場行ってたと思う。ライトへサヨナラホームラン」
若狭「あれ二試合連続だったもんですから余計覚えてる」
山田「あれ、結構記事になったよね」
若狭「その可能性を鵜飼に感じるんですね」
山田「思い切りの良さとかね。もちろん長打が打てるってこともあるんだけど、雰囲気がダブって来るんで期待は大だね」
思い切って振りなさい
山田「石川は使いたい選手だけども、もう少し思い切って振りなさい、という事だね」
石川昂弥選手については、空振りOKなので思い切りが欲しいんだとか。山田さんが見たところ、器用なバットコントロールを持っているそうです。
山田「でも、あれは邪魔になるよ。いずれドラゴンズの四番を張らなくちゃいけない選手でしょ。今、六番、七番を任せられてるわけでしょ。三振OKよ」
長打を狙う感じで最後まで強いスイングをして欲しいそうです。
山田「やっぱり追い込まれたら、軽く打ってね」
若狭「あれ、また上手いんですよね」
山田「あの器用なのが邪魔するのよ」
ホームランバッターの特徴
若狭アナが、東邦高校で石川選手を見て来た森田前監督を取材した時に、石川選手の身のこなしやバットを、軽く振っているようで遠くへ飛ばす部分などが、PL学園時代の清原和博さんに似ていたという話になったそうです。
山田さんは清原さんが西武に入って来た時に対戦しています。
清原さんは新人でいきなり31本のホームランを打ちました。話題は当時の清原さんの話になりました。
「清原は空振りも多いし、器用じゃなかったよ」と当初の印象を語る山田さん。
しかし山田さんはホームランバッターになると直感したそうです。
山田「ホームランバッターのホームランはセンター中心で、ポール際にはいかないのよ。左中間とか右中間とかに、二十歳そこそこでホームランをぶち込むなんてそんなにないからね」
清原さんのホームラン数は525本。歴代5位の記録です。
山田「飛距離を出せるのは持って生まれた選手の特徴だね。今までのホームランバッターを見たらみんなそうですよ」
小さくまとまったらダメ
清原さんはプロに入ってきた時、山田さんのシンカーや村田(兆治)さんのフォークボールを打ちたいと言ってマスコミに騒がれたそうです。
山田「パ・リーグのエースクラスを打ちたいという彼の気持ちは重々分かるけど、こっちはそういうわけにはいかない。こっちは3球で勝負してやるよ、とか言ってね」
若狭「山田さんがそれを記者に言って活字になる」
山田「それで盛り上がるんです」
「当時を振り返ればね、清原は存在感を凄く持ってた。石川にはそれが欲しい」と山田さん。
そして、もし石川選手にアドバイスできるならば…。
「三振した時に、ため息じゃなくて、オーッていう歓声を貰えるような選手を目指しなさいと言います。ドラゴンズの中では数少ない選手だから、今は小さくまとまったらダメ」と言う山田久志さんでした。
(尾関)
若狭敬一のスポ音
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2022年04月02日12時46分~抜粋