若狭敬一のスポ音

山井大介さん、登板前の不動のルーティーンは42球

先日現役を引退した元中日ドラゴンズ投手の山井大介さんが、10月30日放送の『若狭敬一のスポ音』に出演しました。

番組にはファンの質問が多数寄せられたんですが、最初にある中日の先輩からのメッセージがありました。

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釣りのシーズン到来

韓国サムスンライオンズ二軍監督の落合英二さんから山井さんへメッセージを頂きました。

「もう現役じゃないんだから、 金に物を言わせて魚を釣ることはできなくなったからな。高いルアーも簡単には買えんぞ。根掛かりしたら必死に回収しろ」

以上です。

山井さんと落合さんは釣り仲間。落合さんは、本当に安いルアーを使っているそうです。

山井「いつも落合さんだけ、見たことないやつを使ってるんですよね。それをインプットして、釣具屋さんに行って探すと安いんですよ。ホントに安いの使ってるんです。それが釣れるんですごいんです。安いジグを使いこなす落合さん、これから勉強させてもらいます」

釣りはこのオフもいきますか?という質問には、「絶対行きますね。シーズンは釣りのために頑張ってるようなもの。この釣りを楽しくするためにシーズン、一生懸命頑張ってやってきましたから」という答えでした。
 

やってみたいこと(釣り以外)

「野球以外に何かやりたいことありますか?」(Aさん)

野球と釣り以外でやりたいことを聞きました。

山井「大学3年生の冬が最後ですかね、スノーボードをやってまして。ウインタースポーツはやりたいですね」

山井さんはスノボであばら骨を2本折ったことがあるそうで、野球をやり始めてからは危ないのでやめていたそうです。

山井「僕はどっちかというと無茶しちゃうんです。曲がらないといけないところを真っすぐ行って、でっかい木を2本ぐらい折ったりしました。死ぬかと思いましたもん」
 

これからも続けること(釣り以外)

「引退しても変わらず続けていることと、引退してやめたことを教えてください」(Bさん)

山井「酒を毎晩飲むことは変わってないかも分からないですね」

お酒は大好きな山井さん。メインは日本酒。
13日に引退試合した後、「お疲れ様」と皆さんが持って来てくれるのがとりあえず酒。飲んでも減っていかないそうです。

山井「20~30本ぐらい頂きまして、これはやめるにやめれないですよね。どんどん飲んでいこうと思います」

逆にスパッとやめたことはボールを握ること。投げてもいないそうです。現役時代は、利き腕である右腕を下にして眠ることはなかったそうですが…。

山井「気にせず寝れるっていうのは、こんなに楽なことかと思いましたね」
 

引退を感じた時

「引退という文字が頭によぎったのはいつ頃でしたか?」(Cさん)

「4年か5年ぐらい前じゃないですか?」と意外な答え。

山井「たぶん、みんな、それぐらい前から頭に入って来るんですよ。でも、まだまだ俺はできるっていう葛藤ですよね」

4~5年前、一軍で投げる機会がどんどん減ってきた時に、引退の文字が頭をよぎったそうです。
 

完投の意味

「完投を目指して欲しいと、最近のピッチャーに思います。中6日なら120球、130球は投げて欲しいと思います。山井さんの先発ピッチャーとしてのお考えは現役時代どうだったのでしょうか?」(Dさん)

山井「それは理想ですね。今は抑えがいて、中継ぎがいてっていう役割分担になってます」

今の野球のスタイルは完投することが全てではありません。しかしエースピッチャーが完投するとチームに勢いが付くそうです。

山井「完投してチームに勢いを付ける、そういう意味では、時には130球投げてでも完投して欲しい時はありますね」
 

「立ち上がり」の難しさ

「立ち上がりが難しいとよく言われますが、我々素人にはよく分かりません。先発ピッチャーとしての立ち上がりの難しさを教えていただきたいです」(Eさん)

山井「これは雰囲気ですよね。まずは試合の雰囲気。どれだけやっても、先発のプレイボールがかかった時の緊張感は特別」

まずストライクをしっかり投げないといけない。でもバッターも振ってくるかもしれない、という不安や、まっさらなマウンドに、自分の歩幅がしっかり合って馴染むまでは落ち着かないんだとか。

相手チームには当然、データが取られているので、バッターとの駆け引きもあります。

山井「入りっていうのは、無駄に考えてしまうこともありますし、考えずに行くと、気付いたら3点、4点取られてる時もあります。
自分のゾーンに入ることはなかなか出来ないんですけど、自分のリズムを掴む初回はすごく大事ですね」
 

ブルペンの42球

山井「僕はどっちかって言ったら下手くそな方やったんで、ブルペンで投球練習する時に工夫をしてましたね」

ブルペンでの球数は40球から42球と決めていたそうです。

まずキャッチャーだけの状態でセットポジションで、真ん中まっすぐ、アウトコースまっすぐ、インコースまっすぐ。カーブ、スライダー、シュート、フォークで20球。21球目からはバッターを立てて20球。これで合計40球です。

山井「そっからあと2球、スライダーと真っ直ぐで終わります。43球の時もありましたけど、ほぼ42球で終わってます」

2007年11月1日、日本ハムとの日本シリーズ、8回パーフェクトのあの日もマウンドへ上がる前は42球だったそうです。
 

抑えは特別

「現役時代、先発も中継ぎも抑えも全て経験されましたが、どのポジションがきつかったですか?」(Fさん)

「いやあ、抑えじゃないですか」とズバリ言う山井さん。

山井さんは2012年、56試合に登板して15セーブ、13ホールドと中継ぎ抑えに活躍しています。そこで投げてくれと言われるまま、無我夢中で投げたそうです。この時に、中継ぎよりも抑えの方がしんどいと感じたんだとか。

山井「先発ピッチャーがゲームを作って勝ちの流れをみんなが繋いで、野手が点を取ってくれて、中継ぎが繋いで最後に締める。全部背負って自分が投げる。これはきつかったです。中継ぎはいっぱいいますけど、抑えの後ろには誰もいないですから」

この後も、時間の許す限り山井さんに現役時代、これからについて話を聞きました。 
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
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2021年10月30日14時45分~抜粋

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