元中日ドラゴンズ監督で野球解説者の山田久志さんが、8月28日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』に出演し、パ・リーグの首位を独走中の古巣・オリックス・バファローズの強さの秘密を語りました。
さらに中日ドラゴンズが首位に近づくために必要なものについても示唆しました。
オリックス、Aクラスは堅い
山田「オリックス、今年はAクラスは守るんじゃないかと思ってる。オリックスファンの皆さんの期待に応えられるだけのものを、今年は出しそう」
その理由は、今年のソフトバンクにはチームパワーがなく、楽天は打力が息切れしそう。そして、他のチームは歯車が嚙み合っていないから、ということでした。
現在一番投打のバランスが良いのがオリックスという山田さん。先発ピッチャーは揃っていて、リリーフもある程度いて、戦える戦力が整っているんだそうです。
ただ怖いのは2位のロッテだそうです。落ちそうで落ちず、かといってバーンと来るでもなし。しぶといんだとか。
侍のようなリーダー
山田「杉本、福田、紅林だとか、彼らもそれなりのものを出してくれてるけど、やっぱりリーダーの吉田正尚が良いんですよ。黙々と手を抜かないプレーはやっぱり好感が持てる」
若狭敬一アナウンサーは、一昨年、京セラドーム大阪でオリックスと中日の交流戦を実況した時に、吉田選手を間近で見たそうです。意外に背が小さいことにびっくりしたんだとか。
選手名鑑では173センチですが、山田さんによると170センチあるかないかぐらい。しかし筋骨隆々だったそうです。
若狭「オリックスが強かった時のイチローさんのような、黙々と手を抜かない、侍のようなリーダーがいるっていうのが大きいのかな」
成績が伴わないとダメ
若狭「ドラゴンズに、成績が伴う核となる選手がいるかってなると、ん?って思ってしまう」
山田「そこなのよ。成績が伴わなかったらダメなの」
真面目で人望がある、それも大事ですが、プロの世界は成績を出してナンボだとか。
山田「プロのチームでリーダーと呼ばれる男なら、他人に成績でものを言わせないようにしなきゃ。そういう選手が、優勝を争うような強いチームには必ずいるよ。パッパッと名前出てくるでしょうが」
ここで山田さんの口から出たのは、阪神の佐藤輝明選手の名前でした。
チームを変える選手とは?
山田「佐藤っていう新人一人でこんな変わるか?というぐらい今年の阪神は変わった」
チームリーダーではなくても、他の選手に刺激を与えるような選手が出てくるとチームは変わるんだとか。しかも人気ではなく成績で刺激を与える選手。
佐藤選手、現在4度目のスタメン落ちですが、1年目の選手としては、ここまでホームラン23本とパワーが桁外れ。存在感のある選手です。
山田「そういう形になってこなくちゃいけない。じゃあドラゴンズの根尾は?」
若狭「うぐ~、山田さん、そこです」
苦しげな若狭アナ。
山田「人気じゃ負けない。全国区であるかもわからん。しかし佐藤との成績を比べたら歴然としてるよね」
大きな成績を残す選手が出現すれば、チームは変わっていく可能性があるんだそうです。
根尾の目指すべきもの
山田「根尾がどんな選手になることを皆さんは期待するのか?どういう選手になればチームもファンも納得するのか?私にはそこが見えてこないんですよ」
歴代で例えれば福留選手なのか?立浪選手なのか?この二人は人気も実力も成績も全てにおいて全国区。
二人とも、根尾選手同様に若くしてデビューし、苦しみつつも好成績を残しています。
山田「彼らのやってきたことで、根尾に足りないものは何なんだってことだよね。根尾を引っ張り上げるためには、チームの人がそこを考えなきゃいけない。そして根尾もそこを目指していかなイカン、ということだよね」
(尾関)
若狭敬一のスポ音
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2021年08月28日12時47分~抜粋