若狭敬一のスポ音

ドラゴンズ鬼殺隊!阿波野秀幸コーチが頼る「柱」は誰?

現在中日ドラゴンズで一軍ピッチングコーチを務めている阿波野秀幸さんが、1月16日放送の『若狭敬一のスポ音』(CBCラジオ)に出演しました。

1987年に近鉄バファローズ(現オリックス・バファローズ)に入団後、読売ジャイアンツ、横浜ベイスターズ (現横浜DeNAベイスターズ)で投手として活躍した阿波野コーチ。

今回は選手の個人カルテを持参し、リスナーからの質問に丁寧に答えていきました。

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私の晃大君は?

「私の晃大君が、去年あの延長10回、0対0の大熱投以来、一軍で見られなくなってしまいました。どんな状態なんでしょうか?」(Aさん)

「キャンプの振り分けで、梅津晃大投手が一軍にいませんでした。まだ万全ではないのでしょうか?」(Bさん)

去年8月2日のヤクルト戦で、延長10回を無失点で投げ抜いた梅津晃大投手ですが、規定により引き分けでした。
その後同月6日に肘の違和感を訴えて登録抹消され、シーズンを終えました。

阿波野「故障を長引かせてしまったんですけど、その故障も癒えて、リハビリからも脱して、今は練習しております。同じ“こうだい”(繋がり)でしょうか、千賀滉大(ソフトバンク)と意見交換をして、彼と自主トレをするんじゃないかと聞いてます」
 

鬼殺隊の柱に

梅津投手がここまで成長した要因はなんでしょう?

「練習に関しては、自分でストイックにやるタイプなので、むしろこちらはブレーキをかける役割です」

梅津投手には、まだまだ不安定な部分があり、それがうまく噛み合わず故障に繋がったと分析する阿波野コーチ。
今年の梅津投手には大きな期待を寄せているようで、こう続けました。

「1年戦う上での柱の一本になってくれればと思います。今は揺るぎない大野雄大っていう柱ができています。『鬼滅の刃』の鬼殺隊でも柱は大事だと言ってます。梅津にはその力はあると思います」
 

継続は力なり

「大野雄大投手2年連続の最優秀防御率、押しも押されもせぬ球界の大エースになりましたが、あれだけの成績を収めた要因は、どこにあったとお考えでしょうか?」(Cさん)

「もともと力があったので、自分のやるべきことが、ブレないで一年間やり通せたこと。やっぱり継続力ってすごいなと思いますね」

「やるべきこと」とは、投げる時に最後まで力を加える練習なんだそうです。
登板と登板の間の練習も、そういう練習を続けた結果、バッターに差し込む球を投げられるようになったことに繋がったんだとか。

大野投手に対して、阿波野コーチは、コーチ就任直後は、練習の提案をしていたそうですが、今は見守るのみだそうです。流石、鬼殺隊の柱。阿波野コーチは全幅の信頼を寄せているようです。

開幕投手は大野投手?という質問には、「それはまだ決めておりません」ときっぱり。
 

経験あり

「柳投手、マツダスタジアムの好投の試合で終盤に打たれて、阿波野コーチがマウンドに行って交代を告げようとした時、セカンドベース方向へ逃げて行きました。あれはどう映りましたか?また現役時代、あのような行動をしたことがありましたか?」(Dさん)

柳裕也投手の8月12日、広島戦での出来事。7回3分の2を4安打1失点と好投しました。
柳投手が逃げた理由は、完投したいという気持ちの表れでした。

「僕もボールを渡さないっていうのはありました。『次、誰が投げるんですか?』って聞いたこともあります」
 

今季は期待したい柳

柳投手が逃げた試合については、セルフコントロールの面と、離脱期間があったことを考慮して交代させたそうです

「もっと投げたいっていう気持ちはわかりますけど、あんまり駄々こねるようだったら、一回、ベンチ裏に連れて行こうかなと思って。

昨年、終盤に、後輩の森下君と、投げ合いすることがありまして。僕はあの姿を見て、終盤に戻ってきた柳を評価したいと思います」

11月1日の広島戦。柳投手は、明治大学の後輩である森下投手と投げ合いましたが、打線の援護がなく0対3で敗れました。
7回3失点で交代した柳投手ですが11奪三振と、意地を見せました。阿波野コーチは、今期の柱の一本に期待したいそうです。
 

その一言で、シュートが掴めた

「祖父江投手が素晴らしい活躍でした。今までと何が変わったのでしょうか?」(Dさん)

「一球一球にかける思いが、身体と表情から滲み出てますよね」と阿波野コーチ。

試合前のキャッチボールを丁寧にすることで、フォームが安定し、ボールの精度が上がったんだとか。さらに4~5月の間に取り組んだシュートが使えるようになったことも要因だそうです。

祖父江投手からも「阿波野さんが、ブルペンで打席に入ってくれて、曲げなくていい、ちょっとでいい、っていうアドバイスをくれて、シュートが掴めた」という発言があったと、若狭敬一アナウンサーが伝えました。
 

136キロしか出ない

2年連続50試合以上に登板した福敬登投手については?

「2020年は非常に良いスタートを切ってくれました。最後はちょっと危なっかしい試合もあったけど、メンタルな部分でも、ずいぶん大きくなったなぁって思いましたね」

ここで若狭アナがもう一つのエピソードを紹介します。

福投手は去年、投球フォームがわからなくてパニックになったことがあったそうです。
横浜スタジアムのベイスターズ戦で、とにかく左バッターには投げにくいフォームで投げようとばかり考えていたら、ストレートが136キロしか出なかったんだとか。

その夜に、福投手は阿波野コーチから「君の特徴は捻ること。リリースの瞬間にマックスの力を与えることだから、フォームを気にせずに、捻ってマックスをリリースに持って来い」と言われたそうです。
 

福投手を変えた一言

そして迎えた翌日の試合で150キロの速球が甦ります。
福投手は「同じ人間とは思えなかった」と言っていたんだとか。

阿波野コーチ曰く、抑えて当然と周りが見だした時には、失敗したくないという気持ちが働くんだそうです。

「結果が思ったように出ない時は、少し、抜くところは抜かしてあげたいと思ったんです。元々、福の腕の使い方って、すごく柔らかいんですね」

マってしまった投手を救い出す手腕。ドラゴンズ鬼殺隊を支える阿波野コーチです。 
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
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2021年01月16日15時05分~抜粋

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