プロ野球の選手がシーズン中の移動に心がけていることは何なのか?
11月2日『若狭敬一のスポ音』では海外旅行が好きという野球解説者の山田久志さんが、現役当時と現在の移動について、自分の経験を語りました。
聞き手は若狭敬一アナウンサーです。
駐車番号は背番号?
「やっぱり移動しない方が楽だよね。住み慣れた場所で同じペースで生活できる方が、体調面でも全ての面でいいよね」と山田さん。
プロ野球選手はシーズン中、北は北海道、南は九州まで移動します。特にパ・リーグの選手には移動がより多くあります。
ちなみに阪急ブレーブス(現オリックス・バファローズ)は神戸の西宮球場が本拠地。
黄金時代のエースだった山田さんは自宅から車で通っていたそうです。決まった道を通り、駐車場も決まっていました。
「山田、福本(豊)、加藤(秀司)は別。レギュラークラスのそこには誰も入れられない。だから、いくら遅く行っても、そこの場所は空いてる。そこに若手が入れようものならボコボコにされてるってことです」
一軍、二軍を行ったり来たりしている選手は駐車場の定位置がなく、一軍に定着していたレギュラー選手は自分の背番号の場所が駐車場として与えられていたそうです。
なぜか眠れない
「現役の時からそうだったけども、乗り物に乗った時寝れないのよ。非常にナイーブなもんですから」
遠征は関西から関東へ。あるいは名古屋へと電車移動。今でも乗り物では眠れないそうです。
新幹線の名古屋東京間の1時間40分で眠れる人に対し「なんでそんなに寝れるかなあと思うね」と言う山田さん。
ちなみに山田さんは飛行機でも眠れないとのこと。例えばロスアンゼルスまで6~7時間。目の前にある小さいスクリーンで映画を2~3本見たり、本を読んだりしているそうです。しかし…。
「苦ではないのよ。寝れないからしんどいとか、旅行で新幹線で行くとか、北海道へ行くとか沖縄へ行くとか、そんなのは全然苦にならない。楽しいぐらい。着いたら美味しいもの食べようとか、友達と会おうとか、そっちの方が最優先」
電車移動の注意点
「米田さんって先輩が、すごく身体を大事にする人でね。ピッチャーは遠征の時に一時間同じ姿勢でいたら駄目だ、必ず1時間ぐらいしたら起きて、背伸びしたり、肩甲骨や首を動かさなくちゃいけないってよく言ってたんですよ」
米田哲也さんは山田さんが入団した当時、阪急ブレーブスのエースでした。プロ野球歴代2位の949試合に登板し、こちらも歴代2位の350勝を記録しています。
「そういうことが頭のどっかにあるから、(今でも)自然と立ったりしてる。ちょっと恥ずかしいけどね」
新幹線のこだわり
そんな山田さん、新幹線では決まった席に座るんだとか。
山田「誰も気がつかない場所があるんです」
若狭「ひょっとして進行方向の一番後ろですか?」
山田「そうそう。号車が大事なんだよ」
若狭「グリーンですから8号車ぐらい?」
山田「8号車のトイレから遠いところの一番後ろ。そこの窓側」
若狭「細かい!」
山田「そこは一番、人の出入りが少ないから落ち着くの」
なぜかその席は大概空いているんだそうです。席が決まれば、新幹線の楽しみは車内販売。
山田「隣の席の人が、コーヒー買うじゃない。あの香り嗅いだ時に、ついつい自分でも飲むの。あの香りに参るんだよ」
さらに…
山田「私、あのアイスクリームが好きなの。おいしいんだ。ところが硬いんだ。10分ぐらい待たなくちゃいけないの。あれ言っといて。開けたらさっと食べれるように」
あのアイスクリームを買うと「まだ固いですから、しばらくお待ちください」と一言言われますが…。
山田「いま食べたくて買ってんのに、10分も待てるかい。あれ、おかしいでしょ?」
飛行機の席にもこだわる理由
新幹線同様、飛行機に乗る時にはシートナンバーまで決めている山田さん。
「一番前の窓側。1-A」
なるべく人と会わないように一番最後に入りたいんだそうです。山田さんは話しかけられるのが苦手なようですが…。
「飛行機って、結構知り合いがいるんですよ。私、関西でしょ?また話しかけてくるんだ。関西の人は何かを喋らなきゃダメだと思ってる人種だから。でも旅行の移動は全然嫌いじゃない。逆に楽しんでる」
(尾関)
若狭敬一のスポ音
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2019年11月02日13時16分~抜粋