山田久志、引退を決意した岩瀬仁紀からの電話に出なかった?

若狭敬一のスポ音 / スポーツ

元中日監督の山田久志さんが、2月9日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』に出演し、2018年をもって引退した岩瀬仁紀投手を振り返りました。

星野監督時代、コーチを務めた山田さんが抜擢した岩瀬さんでしたが、昨年の引退時にまつわるエピソードに、聞き手の若狭敬一アナも驚きます。

岩瀬仁紀へ贈る言葉

地元愛知県西尾市出身。愛知大学、 NTT東海を経て、1998年にドラフト2位でドラゴンズへ入団した岩瀬仁紀投手。
昨年の引退までに1,000試合以上登板し、400以上セーブを挙げました。

ルーキーイヤーの1999年、山田投手コーチと星野仙一監督はいきなり岩瀬投手を開幕投手に抜擢されましたが、アウトひとつも取れずに降板。
レジェンドと呼ばれるようになったのは、このどん底が原点でした。

山田「月並みになって申し訳ないんだけども、まずはご苦労さん。
よくぞここまでっていう一言と、贈る言葉としたら、私が今まで見てきたリリーフピッチャーの中で、ナンバー1、ナンバー2の称号を与えていいね」

岩瀬選手へのメッセージを贈る山田さん。
 

クローザーを認めさせた二人

若狭「ちらっとナンバー1、ナンバー2という表現がありましたが、岩瀬投手とともにパッと浮かぶリリーフっていらっしゃるんですか?」

山田「大魔神(佐々木主浩投手)。タイプは違うけど大魔神も凄かった。

リリーフ人生は先発やったとか、先発から転向してきたという人生じゃない。彼らはひたすら試合の最後、チームの勝利のために投げる。ここで一点取られたら負けるっていう8回で投げる。そういう人生をずーっとやってきた。

最後に抑えてゲームをこっちに持ってくる、そのクローザーがこんなにクローズアップされるようになったのは、この二人が凄かったから」

自身も投手人生を歩んできただけに、山田さんはこう言い切ります。
 

岩瀬をもっと評価しろ

若狭「我々ドラゴンズファンはクローザーの大切さを痛感しました。7、8、9回にどれだけ逆転されたか」

ここ数年、中日は逆転される試合が多々ありました。岩瀬投手の全盛期の頃には、後半3イニングをリードしていれば大丈夫、という安心感がありました。

山田「私はもう50年以上野球界を見てきてるけど、それを20年も続けてきた人いる?
例えば巨人の山口っていたじゃない。彼も凄かった。だけど岩瀬程は続かない」

山口哲也投手は13年の現役生活。岩瀬投手と並んで3回の最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得、奇しくも岩瀬投手と同じく昨年引退しました。

山田「私に言わせれば、皆さんの岩瀬の評価が低すぎるんだよ。岩瀬も大人しいから。自分で発信する方じゃないから。だから俺が発信してやる」
 

山田さんの携帯

山田「実はね、彼、(引退を)決心した時に電話をくれたんですよ。ちゃんと、そういうことあるのよ」

若狭「また、これは初耳ですね」

山田「また例のごとく(自分が)電話出ないもんだから」

若狭「山田さん、出ましょうよ」

山田「違うんだよ。その時、手元になかったんだよ」

若狭「携帯電話は携帯してこそ携帯電話」

山田「そうかそうか、置いとくもんじゃないんだ」

翌日、甲子園球場へ阪神戦の取材に行った山田さん、岩瀬投手からの着信に気がつきました。結局、20数時間後にかけ直した山田さんですが…。
 

その時間に、なぜ、かける?

山田「自分でも最近おかしいなと思う時があってね。甲子園で野球やるってことは他でも野球をやってるんだよね」

山田さんは岩瀬投手の携帯へかけ直して、留守番電話で気がついたそうです。
当然、中日も試合の日でした。

「名古屋だったよ。フフフ。だから出なかった」と言う山田さんに、「出るわけないし『いまブルペンなんでちょっと無理ですわ』って出たらびっくりです」と突っ込む若狭。

試合後、一段落した頃を見計らって、またかけ直したという山田さんです。
岩瀬さんはこう返したとのこと。

「山田さんだから大丈夫だと思うんですけども、(引退の)公表はこっちから時間を見てしっかりしますんで、誰にも言わないでください」

山田「『当たり前だ、俺がそんなことするはずないだろう』と言いながら、言いたくてバタバタしてた。だけど、誰にも言わなかった。岩瀬とは何か縁を感じるね」
 

岩瀬が最初にかけたのは

山田「甲子園球場で阪神戦の取材をやってて、携帯をパッと見たら岩瀬仁紀って書いてあった。その時って、予感でだいたいわかるじゃない?」

電話が来る時は怪我したり、絶不調になったりした時だそうです。逆に絶好調の時には?

山田「全くしません。野球選手、アスリートってのは。例えばオリンピック行って優勝したら社交辞令で、コーチのおかげです。監督のおかげです。って言う。あれはマイクを向けられてるから喋っただけで、内心は『俺がやったんだ』と思ってる。

その方がいいんです。負けたら自分で責任取るんだから。勝ったら俺がやったんだ、でいいんですよ」

躓いた時にお世話になった人に連絡をするんだとか。

山田「その時、多くの人からアドバイスをもらえる人が幸せ。それはそうですよ」

岩瀬投手も意を決した時には、入団時のピッチングコーチである山田さんだからこそ連絡したわけです。

「亡くなった星野仙一さんがいたら、一番先に電話してると思う」と言う山田久志さんでした。

山田さんの岩瀬さんへの思いとともに、山田さんの天然ぶりも伝わってきました。 
(尾関) 
 
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2019年02月09日13時15分~抜粋

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