大谷ノブ彦が独断と偏見で選んだプロ野球名言ベスト3

若狭敬一のスポ音 / スポーツ

7月28日『若狭敬一のスポ音』「大谷ノブ彦のキスころ濃縮版」では、ダイノジの大谷ノブ彦が、プロ野球に関わる名言ベスト3をあげました。

3位と2位の言葉から、大谷の好き嫌いの傾向を読む若狭敬一アナウンサーですが、1位は意外な言葉でした。

天性の才能がある人とない人

「『もうダメ』ではなく、『まだダメ』なのだ」(野村克也)

良い選手が、良いチーム状態の時には名言が生まれるという大谷さんが選んだ第3位は、野村克也さんの言葉でした。

大谷「"もうダメ"なんて言葉は僕の辞書にはない。"まだダメ"なんだから、まだまだ俺やるよということです。プロ野球って、天性の才能を持ってる人と、入り口から確実に欠けまくってる人、その2種類に分かれるんですよ。

天性の才能があり、プロになって、そのまま大成する人もいれば、天性の才能を捨てて、チューニングし直して大成していく人もいます。でも明らかに、最初はプロに選ばれていなかった人達が歴史上にいるわけですよ。その中で一番印象的なのが野村克也。もう一人は掛布雅之です」

二人ともドラフト外のテスト生からの入団です。たった一つの小さな穴を、前例を覆しながら開けていって、自分にしかできないものは何か?を考えに考えて名選手に到達した人たちです。

大谷「ノムさんっていろんな名言があるけど、『もうだめじゃない。まだダメなんだ』という言葉の中にある、失敗を恐れてないことが一番大事なことだと思います」

まず負けから考える

大谷「山崎武司さんとが大成したのもノムさんに教わったから」

中日、オリックス、楽天と渡り歩き、楽天での2年目、2006年に野村さんが楽天の監督に就任しました。この時に、打つ球を絞って配球を読むように指導を受けたそうです。

大谷「配球を読むって、裏を返したら、打てない球もあるんだよ。バッティングは失敗もあるんだよってことですよね。僕は落合博満さんも好きなんですが、落合さんが全く同じ考えなんですよ。あの人は、必ず負け試合の数を先に言うでしょ?」

日本シリーズも3つ負けられるという発想でした。

大谷「前半戦振り返りの時も、優勝への負けのラインは…って勝ち星の話じゃなくて、何個負けれるって話ですもん。
そういう発想をしていく人が根本的に好きなんですよ。というのは、僕の人生も負け続きだから。だから僕はシンパシーを覚えるのは、最初から才能に恵まれてる人じゃなく、負けとは何かって、最初に考えてる人が好きなんだと思う」

一瞬で逆を言う

「嫌いな言葉ならありますよ。『成功』。この言葉、嫌いです(イチロー)

第2位はイチロー選手の言葉です。

若狭「大谷さんが選びそうなやつ、だんだんわかってきたな。"成功"とか嫌いなんだ。"光"とか"眩しい"とか"才能"とか大嫌いだな。何も考えずにスターになってるやつ大嫌いだ」
大谷「好きだって!イチロー、天才じゃないですか」

これは、イチロー選手が好きな言葉を問われて答えた言葉です。

大谷「これを聞いて、さすがイチロー。どんな成功も満足しないんだ、と解釈するのが普通ですよね。僕、そうじゃなくて、なんちゅうひねくれ者だろうと思ったわけです」
若狭「そっち?」

大谷「一瞬にして、こっちが出てくるって凄くないですか?好きな言葉ないって絶対ウソやろ。でも言いたくなかったんでしょうね。それじゃあイチローっぽくないから」
若狭「そうかそうか」

大谷「逆説的に本質を突くみたいなこの言葉が出てくるのは、さすが言葉を持ってるイチローやなと思いました」

2011年、荒れたドラフト

大谷「年齢46歳。プロ野球を見続けてもう40年以上。私が最も好きな言葉。これが1位です」

大谷ノブ彦が選ぶ、プロ野球界の名言・第1位はこの言葉です。

「プロ野球としてあるべき指名をします」(北海道日本ハムファイターズ スカウト)

「これはですね、2011年のドラフトで、菅野智之投手を指名する時に日本ハムのスカウトが言った言葉です。この時の顛末をプロ野球ライターの小関順二さん、ドラフトの時によく出てくるあの方が、ブログかコラムで書いてたんです」

この年、ドラフトの注目の一人である菅野投手が、巨人以外は行かないと宣言していた年です。なぜなら巨人に自分の尊敬する母方の叔父、原辰徳監督がいます。東海大相模高校、東海大学ともに原監督と同じコース。さらに母方の祖父、原貢さんは元東海大相模高校の監督でした。

菅野投手は全てのラインで巨人と繋がっていて、もう巨人で決まっているという、そんな空気の中、青ざめている日ハムのスカウトたち。日ハムのスタッフは会場に入ってきた時から何か思いつめている様子だったそうです。

「誰を指名するんですか?率直に教えてください」と、ただならぬ様子の日ハムフロント陣に対し、小関さんは思い切って聞いたそうです。
そして帰ってきたのがこの「プロ野球としてあるべき指名をします」という言葉だったのです。

大谷「そして本当に菅野を指名して、菅野をくじで取っちゃいます。もちろん東海大側は全員激おこです」
若狭「激おこプンプン丸どころの騒ぎじゃないですね」

親族は「人権蹂躙」とまで言いました。

プロ球団のあるべき姿とは

「読売巨人軍の皆さんも激おこです。だけど日本ハムは、常にその年で一番優れた投手、一番優れた選手を指名するという自分たちのイズムに基づいてやった。決して力がある球団に屈することがないんです」と持論を展開する大谷。

「日本のプロ野球は、ずっと力のある球団に屈してきた歴史を続けてきたんですよ。少なくとも2004年までは。もっと極端なこと言うと、中日ドラゴンズ以外は。と言ってもいいでしょう」

言葉に熱が入ります。

「実はどこかで子分だったんですよ。ところがこの瞬間、プロ球団の本来あるべき姿として日本ハムファイターズが反旗を翻しました」

日ハムの一貫した姿勢

ちなみに翌2012年は巨人が単独指名で菅野投手を指名します。
実はこの時に日ハムが単独指名したのが、現在ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手です。
この時も、大谷選手が「大リーグに行くから日本の球団は指名しないでください」と言っていました。

大谷「それを日ハムはシカトぶっこいて指名したんです。指名した瞬間に、こういう育成をして、何年か後に大リーグに行くようにちゃんとしますと夢の目標みたいなのを作ります。絶対ウチに入った方がいいです。二刀流もやらせますって言って大谷選手は入ったんです」

日本ハムは夢の目標通り大谷選手を大リーグに送り出し、それに応えるように大谷選手は今も活躍中です。

第1位は選手ではなくスカウトの言葉とは意外でした。
日本ハムというチームの選手に対する姿勢が40年以上プロ野球を見続けてきた大谷ノブ彦の心をとらえたようです。
(尾関)
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2018年07月28日12時48分~抜粋

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