大相撲はもうすぐ5月場所
7月の名古屋場所を
楽しみにしているリスナーさんも多いはず
そんな大相撲で
力士のまげを結う際に使うのがつげ櫛
そのつげ櫛を全国唯一手作りしている職人が
名古屋市北区にいらっしゃるということで
その櫛留商店へお邪魔しました
先日、黄綬褒賞を受賞されたばかり
3代目 森信吾さんにお話を伺いしました
改めましてつげ櫛とは
黄楊という固くて適度な油と
粘りのある木で作る櫛のこと
この適度な油があることで
髪の毛をしっとりと梳かすことができ
頭皮にも優しく
静電気もほとんど起きることがないそう
そのためお相撲の力士の髪を結う
床山さんには欠かせないものです
そして一本の櫛が完成するのには
永い年月な必要なんです
まずは鹿児島から取り寄せた黄楊の木を
4年~6年間しっかり乾燥させます
その中で陰干しと燻す作業も含まれ
何度も繰り返し行います
長いものだと10年弱乾燥することも
その後、長さを整え
やすりで削っていくんです
1本1本丁寧に何百本もの幅の違うヤスリで
じっと一点を見つめながら削っている姿は
まさに芸術作品を作り出すよう
本当にプロの職人技なんです
最終工程で使うトクサ
そうしてたくさんの時間をかけて生まれ
昭和の大横綱・大鵬も愛し
協会から認められた職人 森さんのつげ櫛
私も使わせていただきました
すっと髪に入り・・・
頭皮を優しく撫でるように滑り
まるで頭を撫でられているような感覚で
とても気持ちよかったです
みなさんから愛される理由が分かりました
さあ5月場所の次は
いよいよ名古屋場所
いまは4代目の息子さんも修行中とのことで
一緒に作業をされています
優しく頭を撫でる母のようなつげ櫛
日本大相撲協会が認めるその伝統ある職人技で
多くの人に愛されるつげ櫛を作り続けて欲しいなと思います
これからますます忙しくなると思いますが
頑張ってくださいね
――――――――――――――――
櫛留商店
名古屋市北区駒止町1-60
――――――――――――――――
レポートドライバー 清水藍