2017年01月16日(月)
名古屋市東区の
愛知県美術館
ここ愛知県美術館で
近代絵画の巨匠とされる
2人の画家に焦点を当てた話題の絵画展が
ゴッホとゴーギャン
2人同時に紹介される展示は国内でも初なんですよ
愛知県美術館 学芸員の
森美樹さんに伺いました
19世紀末に活躍した画家
フィンセント・ファン・ゴッホとポール・ゴーギャン
2人の画業をたどりながら
初期から晩年にわたる油彩画を中心に
全64点の作品が展示されています
そして、ご存じの方も多いと思いますが
2人には深い交流がありました
1887年にパリでゴッホが仲間たちとともに
小さな展覧会を行なった時に
ゴーギャンがその展覧会を訪れ
2人は出会ったと考えられています
その後約1年後、1888年10月に
ゴーギャンが南仏のアルルにやってきて
2人は共同生活を約2カ月送ります
ゴッホが有名な耳切事件を起こし
彼らの共同生活は破綻してしまいますが
その後ゴッホが自殺してしまうまで、彼らは手紙で交流し
互いにリスペクトの念を持ち続けていました
しかし、2人の絵画表現は大きく異なります
ゴッホは現実世界から着想を得て
力強い筆触と鮮やかな色彩による作品を生み出した画家
ゴーギャンは装飾的な線と色面を用いて
目に見えない世界をも
想像で絵画に表現しようとした画家
このように作風の全く違うんです
中でも注目するべき作品は
椅子が描かれた2点の作品
1点はゴッホの作品で
ゴーギャンが使っていた肘掛け椅子を描いたもので
ゴーギャンの面影を肘掛椅子に重ねています
また椅子の上の本やロウソクに灯りがともっている様子から
想像の世界を描くゴーギャンを表している
とも解釈ができます
もう1つはゴッホの死から11年後
晩年のゴーギャンによって描かれた作品
ゴッホがかつてよく描いていたひまわりと
肘掛け付きの椅子を組み合わせています
このゴーギャンが描く椅子には
2人の友情や思い出を回想しているように感じられます
一方でゴッホがよく描いていたひまわりをあえて描くことで
ゴッホを越えたい
このように色々な思いをめぐらせるのも
芸術鑑賞の醍醐味ですよね
その他にも、 それぞれの画家自身が最高傑作と言っている
「収穫」など全64点の絵が並びます
外は寒いですが愛知県美術館の中でゆっくりと
熱い情熱で芸術活動に取り組んだ
ゴッホとゴーギャンの作品を是非ご覧ください
住所:愛知県美術館
3月20日(月)まで
レポートドライバー
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