そもそも、カラスミって、何からできてるの・・・?
はし佐商店の
橋本いさ子さんにインタビュー
日本3大珍味と言われ、高級食材でもあるカラスミ。
このカラスミは、
ボラの卵巣を塩漬けにして、水で洗い、天日干しなどで乾燥させて作ります。
カラスミは、ボラだけでなく、
マグロやサワラでも作ることができるのですが、
尾鷲のカラスミは必ずボラから!
昔は尾鷲ではボラがたくさん獲れていたことが理由だそうです。
しかし、近年は
尾鷲市のボラの数が減少・・・。今では
一日に10匹ほどしか釣れない日もあるそうです。
その為、
四国や紀伊半島からボラを集めて、カラスミの生産量を増やそうと日々努力されています。
天日干し、天候との闘い
この秋の時期にカラスミ作りを行う理由は二つあります。
ボラの収穫時期がこの秋ということと、
秋の涼しさが天日干しの環境に最適であるということ。
カラスミを注文される方も、お歳暮用や年末年始の料理にとお店屋さんからが多いそうです。
こちらのお店の屋上でもカラスミの天日干しが行われていました!
数はおそよ
800本!
干して日が浅いものと、ある程度時間を経たカラスミを比べると・・・
時間が経つにつれて色が濃くなり、硬くなっていくんですね。
干す期間は、
天候とカラスミの大きさによって異なり、
2週間から20日間ほどとバラバラ。
朝7時から夕方5時まで干し続け、天気がいい日は
2,3時間毎にカラスミをひっくり返します。
これだけでも十分大変そうなんですが、橋本さん、カラスミ作りの何が大変ですか?
「う~ん、やっぱりボラを集めるところからだねえ」
作る以前の問題でした(笑)
カラスミ作りの過程においてキーとなるのが
天候だそうです。
天気が悪いと
色が悪くなり、質も悪くなる・・・。カラスミの出来は完成してからじゃないとわからないので、値段もまだつけられないそうです。
はし佐商店のカラスミは旨味が凝縮されていて
濃厚で、
お酒が欲しくなるベストな塩加減!
舌触りはもっちりしていて、舌に絡まってくるので、ちょっとずつ味わいながらもっと食べたい!と好物に認定しました。
今の尾鷲のカラスミはまずボラを集めるところから大変で、非常に天候に影響されやすい・・・
そんな中でも尾鷲のカラスミ文化を受け継ごうと、地元の方々はこの時期毎日カラスミ作りに励んでいるのがわかりました。
今後カラスミを見かけたら、「あ~尾鷲市、感謝!」と思いながら、ゆっくり味わうことになりそうです。