名古屋市中区金山の名古屋ボストン美術館が、ついに10月8日に閉館します。
現在は最後の展覧会である「ハピネス~明日の幸せを求めて」が開催中の名古屋ボストン美術館へお邪魔し、改めてその魅力と歴史をお聞きしました!

お話を伺ったのは渡邊さんです。
名古屋ボストン美術館は質・量ともに世界屈指のコレクションを誇るアメリカ・ボストン美術館の唯一の姉妹館として開館しました。

特徴は、独自のコレクションを持たず、アメリカが世界に誇るボストン美術館の優れた所蔵品を様々なテーマに沿って企画展示するところ。
1999年4月にオープンし、今年で20年目を迎えました。

20年間を振り返ると、アメリカ・ボストン美術館のコレクションはもちろん、様々な特別展や展覧会がありました。
その数60以上だそうです。
それゆえ印象深い出来事もたくさんありました。
例えば、開館10周年で行った「ゴーギャン展」。
ボストン美術館が門外不出としている作品『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』の出展が許され、世界を驚かせました。

また、15周年の「ミレー展」の開会式では高円宮妃殿下がお越しになり、内覧会で展示をご覧になったり…
私自身も小さな頃から何度も足を運んできましたが、ゴーギャン展はもちろん、『睡蓮』を初めて見たモネ展は感動しました!
こんなにも有名でいい作品が見られるのか…と衝撃を受けた覚えがあります。
そんな素敵な美術館・名古屋ボストン美術館が、いよいよ10月8日に閉館します。
現在開催中の「ハピネス~明日の幸せを求めて」が最後の展覧会となります。


20年間名古屋ボストン美術館を愛したお客様に、感謝の気持ちをこめて開催したのだとか。
会場では「ハピネス」をテーマに、これまで展覧会でお馴染みの懐かしい作品に初出展の作品を加えた80点を展示。
古今東西の「ハピネス」に触れながら自分の「幸せ」に思いを巡らせることができます。

踊るシヴァ神を間近に見られたり、ポスターにも使用されているジム・ダインのハートモチーフの作品など、ハピネスな作品で溢れていました。

平日の夕方にも関わらず、多くのお客様が来場していました。
※展示室内は特別に撮影させていただきました。

また、展示室を出てすぐのところには、過去の展覧会のチラシが置かれていたりしてついつい懐かしくなりました…。

さらに20年の思い出や感謝の気持ちなど、メッセージをハート型の紙に書けるスペースがあります。
書かれたメッセージは館内に張り出されるのですが…とにかくその数に驚かされます!

現時点で2,000枚以上!毎日毎日増えているそうですよ。
たくさんの思い出があるのはもちろん、やっぱり多くの方から愛されていたんだなぁと感じました…。
これまで展示した葛飾北斎やルノワール、ミレーなどの作品にも再び会えます。
名古屋ボストン美術館のファンの方はもちろん、まだ行ったことがない、最後に見たいという方もラストチャンスですよ!

最後まで素敵な展示で楽しませていただきました。
本当にありがとうございました!
(松本結花)
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