レポドラ日記

紅茶にも「亀山ブランド」が再燃!

昭和30年代、三重県亀山市は紅茶の産地として非常に有名だったそうです。

最近になり、この亀山市で作られた紅茶がブームになってきていると聞き、「亀山kisekiの会」代表の伊達 亀嘉さんにお話を伺いました。

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かつてのトップブランドが消えた理由



亀山市では日本で最初の品種の紅茶が、昭和30年代から育てられていたそうです。
この国産紅茶の亀山紅茶を復活させたのが、「亀山kisekiの会」なんです。

その時に作られていた品種「べにほまれ」の紅茶は、日本産紅茶として初めて海外の紅茶に追いついた…と言われていたんだとか!

それくらい完成度の高かった幻の紅茶で、国産紅茶の中でも「亀山産紅茶」はトップブランドだったそうです。

茶葉は加工の仕方によって緑茶やウーロン茶になりますが、この「べにほまれ」も加工の仕方次第で緑茶やウーロン茶にもなるとのこと。
ただし香りと渋みの強い茶葉なので、紅茶にするのが一番適しているそうです。

亀山紅茶の生産が衰えてしまったのは昭和46年頃。
紅茶の輸入が自由化され、それ以降外国産の比較的安い紅茶に取って代わられ、国産紅茶は次第に作られなくなってしまったそうです。

その過程で「べにほまれ」も紅茶から緑茶へと転換されていきました。
しかし、もともと渋みがある茶葉ゆえあまり向いていなかったようです。

そのため「べにほまれ」は別の茶葉の木に植え替えられてしまい、やがて亀山の地から、紅茶を作るノウハウが失われていきました。

奇跡の復活!

しかし最近、国産紅茶ブームが再燃してきました。
亀山でも紅茶復活の機運が高まります。

歴史に埋もれた「べにほまれ」ですが、なんと亀山宿と関宿の間で奇跡的に残っていました。
そこで「亀」と「関」で団体名を「亀山kisekiの会」にしたそうです。

とても歴史のある亀山紅茶、その特徴は茶葉の先が赤いこと。
普通の茶葉はほとんどが緑色がだそうです。



そして、色も香りも濃厚という品質の良さ。
さらに加工すると真っ黒になることも大きな特徴だとか。



他の茶葉は少し茶色いのですが、本当に真っ黒でした。
この茶葉の状態で、もう紅茶の香りが強く感じられます。

紅茶をいれていただくと、色も濃い!赤色に近いですね!



飲んでみると…味も濃厚!濃い!
紅茶の味と香りをガツンと感じられます。



渋みを感じますが、嫌な渋みではなくすっと消えますよ。

かつては紅茶の本場・イギリスでミルクティーに合う紅茶として飲まれていたという亀山の紅茶。



ミルクティーでもいただくと、渋みが全くなくなります!
紅茶の味はしっかりと出ていて、ミルクとよく合います。

紅茶通の間で人気ブランドとして復活!

前述のようにノウハウも失われた中で、復活させるのは大変だったのでは?とお聞きしました。

『亀山kisekiの会」のメンバー5人は、普段から緑茶を作っている茶農家の方々。

お茶の木を育てるまでは緑茶も紅茶も変わらないため問題はなかったのですが、難しかったのはその後。

紅茶の加工の仕方を工夫して、茶業試験場の方に製造指導をお願いしたり、良いものが出来たと感じるまでに2、3年かかったそうです。



そして全国的にも有名な愛知県尾張旭市の紅茶のコンテストで、見事金賞を獲得したそうです。

このコンテストは味、香り、そして市民が飲んで美味しいと感じるかどうかが審査基準。
そこで金賞を受賞したということは、間違いない美味しさということです。

最近では紅茶通の間で人気ブランドとなってきた亀山紅茶。
風味豊かで、味わい深くてとっても美味しかったです。

さらに多くの方に知ってもらいたい、そんな素晴らしい紅茶でした。



伊達さんと奥様、とても素敵な方でした。
ありがとうございました!
(石坂窓花)
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2018年06月07日16時47分~抜粋

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